驚いたことにこのテスタにはハッキリした型番が付いていません。そして取扱説明書も不思議です。
なんと”わら半紙”に”謄写版刷り”です。この言葉自体耳にすることが無くなって”どんな紙”？と考える方もおられるかも知れません。文章は口語調ですからそんなに古いモノではありません。戦後のモノのない時代の製品でしょうか。しかし手書き（謄写版刷り）の取説には所々に誤記入が見られます。
メータカバーは真鍮で、裏蓋はアルミプレス成型品です。パネルは標準的なベークライトです。成型は必ずしも良い出来とは云えない代物でモノのない時代の製品であることを物語っています。保存状態は比較的良く、0Ω調整用可変抵抗以外は大きな損傷はありません。

DC/V　　　10,50,250,500
DC/ｍA　　1,10,250
AC/V　　　10,50,250,500
R　　　　　　X10,X100
使用電池　単３X１

SANWAのマークはくっきり刻印されてますがどこにも型番がありません。メータ内部に
　T-　と有りその後は記入がありません。
それでタイトルはSANWA-Tとしました

古いモノにありがちなさびはほとんど無いのですが（ケースに一部腐食が見られる）
交換不能の可変抵抗が断線しているのが何とも残念です。