☆第3展示室☆アナログテスタ(回路計)

自己満足の ガラクタ 博物館 (ja1cvf 0502)

【 何とも 珍しくない ガラクタたち! ラジオパーツに 留まらないのが 珍しい 】 

 
KENCRAFT TD-101 横置き変形ロータリSW型(225X110X125)   [1973]

横置き3角形のデスクトップ型・組み立てキットです。
組み立てキットとしては多くの機種が教材的要素を前面に出し使い勝手より原理などを学ぶ目的で創られますが、このテスタは優雅なデザインと実際の使用に耐える機能を提供する本格的なモノです。
KENCRAFTはトリオ(現ケンウッド)が”創る歓び”をテーマに無線機器はもちろんオーディオ機器から照明器具なども手掛けデパートなどでも販売したよき時代の製品です。しかし時代の流れはそちらへ流れず短い命であったと記憶しています。アメリカの有名なヒースキットもまもなく終焉を迎えることになりました。

そのような流れで生産された製品だけに完成度は高く必要で充分な機能を持っています。デザイン的には大手メーカらしく洗練され5色の中から選べる(展示品はチャコールホワイトです)楽しさもありました。3角形のデザインは少し懲りすぎで収納に不便を感じる場合もあったようです。当時の定価は\6,700でした。
組み立て説明書はトリオ自体が古くからキットの生産を手掛けていたこともあり丁寧で誰でも創ることが出来る詳しい冊子が付いています。

測定機としてみた場合3-6ステップのレンジ配分で30kΩ/V-DC、の内部抵抗を持っていますので充分高級機として通用するモノです。短命であったことが惜しまれます。

DC/V   0.3,3,12,30,120,300,1200,30kV(別売プローブ使用) (30kΩ/V)
DC/mA  60μ,3,30,300,6A
AC/V   
  6,30,120,300,1200 (10kΩ/V)
R/Ω    x1,x10,x100,x1k,x10k
拡大機能 dBメモリ、温度メモリ(別売プローブ使用)、極性切り替えSW
使用電池 単
2X1,006p(9V)X1

横置き3角形のユニークなデザイン・当時は新鮮さを感じたのですが
日本の広くない室内環境といつも机の上に置いておくモノではないこと
等を考えると
デザイン優先すぎたようにも思えるのですが!
でも・私も欲しかった逸品です。

ロータリSWと基板はギヤを使って直角に配置

ケースの下側にテストリードを収納できる
気が利いたスペースが有ります。

説明書は丁寧で部品一つ一つに説明があり回路図の他に実体図が有ります。

※実体図・プリント基板が一般的になる以前、立体配線の時代にはキットはもちろん雑誌の製作記事にも常識的に実体図が付いていました。その善し悪しがキットや雑誌の評価にも影響しました。