失敗作の研究(その2)

2002.4.27 up

 決して失敗作を撮ろうとして撮っているわけではありません。撮ろうと思わなくても撮れてしまうのが失敗作です。しかし、そうは言ってもここに載せることができる失敗作は滅多に撮れるものではなく、久しぶりに撮れたので、うれしさ20%、悔しさ120%の気持ちで紹介することにします(足して100%にならないことには気づかなかったことにしてください。)

 こんな写真です。

 

 このような写真を撮れるチャンスはそうそうあるわけではありません。まず、チューリップの下にネモフィラが一面に咲いていて、下にも上にも被写体があるというとっても恵まれた状況です。しかも幸運なことに、花壇の端から斜面になって下っていたため、そこの斜面に腹這いになって少々苦しいのを我慢すれば、下から見上げるようにして撮ることができたのでした。普通の平坦な場所では、こんなに下から見上げたら首が折れてしまいそうになります。恥ずかしながら私はアングルファインダーを持っていないのです。

 周りにはカメラマンがたくさんいましたが、そんな腹這いの格好で写真を撮っているのは私だけでした。そして何本もあるチューリップの茎が重なり合わないように、カメラをセットする場所と方向を時間をかけて探しました。ところが、いざ撮ろうとすると人が画面に入ってしまうことに気づきました。こんなにたくさん咲いているところは、人も多いのです。しかもズームの広角側を使っているので、広い範囲の背景が入ってしまいます。「そこのおじさん、立ち止まらずに早く歩いてね。」とか「そこのお母さん、お子さんの写真を撮るのも良いけれど、早く撮りましょうね。お嬢ちゃんもふざけていないで早く良い顔をしてね。」とか、這いつくばってファインダーを覗いたまま、声には出さねど心の中でつぶやきながらシャッターチャンスを待ったのでした。3段階の露出補正をしたので、3回つぶやきながらの待ちを繰り返したのです。

 ああ・・・しかしなんということでしょう。こんなに頑張って撮影したのに、そして念のために3段階の露出補正をしたというのに、3コマとも暗かったのです。このとき、+1.5、+2、+2.5の3段階の露出補正をしました。いくら明るい空だからといっても+2.5も補正すれば大丈夫だと思ったのです。しかし、あの空は私の予想を遙かに超えて明るかったため、カメラの露出調整機能が明るい空に引っ張られ、チューリップや下で咲いているネモフィラが暗くなってしまいました。

 あのときの天候は、晴れているようで、薄い雲がかかっているという状況でした。いっそのこと雲のない青空なら、そんなにプラス側に補正しなくても大丈夫だったと思います。カメラにとっては、うっすらと明るく白い雲がかかっていてその向こうに太陽があるという状況は、ものすごく明るく感じるんだと思います。結果的には+3の補正をしておくべきでした(露出補正の量は、カメラの機種によっても違うそうですので、ご注意下さい。)。それとも、下のネモフィラの部分に露出を合わせ、それで露出をロックして写すという方法もありました。あんなに良い被写体に巡り会うことができたのに、ものにできなくて、とても残念でした。

 ためしに画像処理ソフトで明るくしてみると、こんなふうになりました。花は明るくなるのですが、空が真っ白になってしまい、ちょっと変な雰囲気です。難しいですね。