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  XCスキーライトツーリング

天気が良ければ!

XCスキーてどんな遊び?

 ”XCスキー”とは 整備されたゲレンデで行われるいわゆるスキー(アルペン)がダウンヒルを目的とするのに対して、比較的平坦な林の中を移動するために発達してきた技術及び道具です。
 此らの道具と技術を用いて移動のスピードを競ったり 積雪期の野山の移動手段として 又は踵を固定しないで滑るテレマークターンを楽しんだり それらを複合的に取り入れて楽しんだりとやる人の数だけ楽しみ方の種類があります。
 此処では初めての方でも簡単に遊べる、ライトツーリングについて話しをすすめて行きます。
 XCにおけるライトツーリングとはスキーを履いて積雪期の林を散策する事で、 慣れた人にとってはほんの散歩程度の事ですが 初めての方や雪の世界を全く知らない方達に取っては本当の冬山に挑戦するような感覚に成るのかも知れません 。   事実 状況が悪いときには 猛吹雪で顔面が凍りつきコースをはずれると方角も分からなくなり遭難という事も考えられなくはありません 。 と 怖い話をしてみましたがベテランの指導で、地域ごとに設定されたコースで遊ぶ分には比較的安全で費用もあまりかからない手軽な遊びと云えるのではないでしょうか。

封鎖された林道は快適

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フィールドは?

 XCスキーのコースは一般スキーのゲレンデに比べれば遙かに数は少ないですが  それでも最近は各地に長短レベル別に様々なコースが出来てきました。 我が地元の栃木では、奥日光に光徳XCコースがあり、他に関東近辺でしたら、裏磐梯や北八ヶ岳そして武尊牧場等が有ります。
 光徳は地元のコースなので少し詳しく紹介しますと、ツーリングコースは1km,3km,5km、そして競技用5km(公認)のコースが有り、アストリアHOTELが管理をしております。 コースの使用は自由ですが管理者の指示に従い、矢印の指示に反した逆走は危険ですので、特に競技コースは速いスピードで滑走してますので絶対にしないようにして欲しいと思います。
 そしてコースではもの足らない慣れた人たちは、その付近でツーリングを楽しんで居ります。 でも此処は国立公園の特別保護地域に指定された戦場ヶ原(湿原)を含みますので、基本的には無雪期のハイキングコースをはずれて遊ぶことは出来ません。 (特に樹木の無い湿原は不可
 私達の遊びのフィールドを守るために是非協力して欲しいと思います。 (他からクレームが来るような遊び方をすると自分達の自由を失いますよ!)

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用具は?

 幅46〜48mm位の細く軽いスキーでハイキングシューズに外見が似た靴を用い特殊な金具でスキーとコンタクトします。
 ポールはゲレンデスキーのものより2割程長く、先端が前方に少し曲げてあり、押すのに適した形状に成っています。
 もとめる場合はライトツーリング用のセットで¥30,000前後から 、エッジ付きモデルはコースを利用する方には不向きでしょう。
 現地でレンタルも有ります(¥2000〜2800)

これは山スキーの世界

服装は?

 一般的なスキーウエアーは、温か過ぎて汗をかいて仕舞います 。 秋から冬にかけてのハイキングの服装が適しており、一番気をつかって欲しいのは下着(速乾性素材)です。
 その日の状況に因って脱ぎ着する事も、重要なファクターです 。 初心者は雪と戯れますので手袋は複数(ウール厚手が良い)用意して下さい。 靴とパンツの間から雪が進入するのを押さえる、ハイキングスパッツも忘れずに 、全体に綿素材は避け 長時間のツーリング時は脱いだものを収納するデイパックなどを持参すると良いでしょう(甘いおやつも忘れずに!)

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どうしたら進めるの?

 滑るものを履いてどうやって平らなところを滑走したり坂を登ったり出来るのか?  二つの方法が有ります。
 一つはスキーのエッジを使います。 と言いましてもスチールのエッジは付いてないのですが、滑走面の角を使って登ったりスケートの様に左右交互に蹴り出しながら滑走をします。(競技ではスケーティングと云う種目)
 もう一つは歩く時や走る様に前後に足を動かし、後ろになった足で推進する方法(パスカング)です。
 でも滑るスキーでは推進力は得られませんので、何らかの方法で雪面をグリップする必要が有ります。
 従来(今でも競技では)雪の結晶とかみ合うようなWAXを用いましたが、熟練と何種類かのグリップWAXを常時携帯する事が必要ですのでツーリングでは殆ど使われなくなりました。
 変わって現在ではWAXの代わりに滑走面に予め鱗状のスッテプ加工を施したスキーを使用しています。 此により誰でも簡単に普通に”歩く感覚”で前に進むことが出来ます。

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XCの特殊事情??

 通常人間は二足歩行ですが、XCスキーは動物に近い四つ足??手でも推進をしたりバランスを取ったりします。(3割位手で推す)
 又手の推進をより有効に使うため腰の曲げ伸ばしを最大限利用します

 従って全身を使って前へ進むまさに動物的な遊びなのです