Japanese only



1. Into The Lens [08:47] 
2. And You And I [10:54] 
3. Go To This [04:39] 
4. Geoff Downes Solo [06:52] 
5. We Can Fly From Here [07:09] 
6. Tempus Fugit [05:59] 
7. Machine Messiah [11:30] 
8. Starship Trooper [12:31] 
9. Roundabout [08:21] 
Madison Square Garden New York, USA Sep 6th, 1980

Trevor Horn (vocals)
Steve Howe (guitars, vocals)
Chris Squire (bass, vocals)
Geoff Downes (keyboards)
Alan White (drums)

アルバム『トーマト』の次のアルバムのレコーディングセッションにおいてジョンアンダーソンと他のメンバーが激しく対立。実質上のリーダーでありYESの象徴とも言えるジョンアンダーソンは脱退してしまう。その後ほどなく「ジョンのいないYESはもはやYESではない」と、リックウェイクマンも脱退。YESはバンド結成以来最大の危機を迎える。実質上の音楽的なリーダーであり、メンバー交代の人事権をにぎるクリススクワイアはウルトラC級の荒業で難局を乗り切る。たまたまYESの関係者にマネジメントを依頼しにきたバグルズの二人をメンバーとして引っ張ったのだ。スクワイアはボーカルのトレヴァーホーンに「ジョンアンダーソンにならないか」と誘ったらしい。

かくしてかの二人が加入した唯一のアルバム『ドラマ』を1980年8月18日に発表後、YESは8月29日のトロント公演と皮切りに10月20日まで全米ツアー、11月16日から12月18日まで全英ツアーを行う。ヨーロッパツアーは行われなかった。ところが、ジョンアンダーソン、リックウェイクマンの2枚看板を失ったイエスのチケット売れ行きは芳しくなく、ついに全米ツアー最終日の10月20日のNew Haven公演は中止に追い込まれる。

本作は9月6日のマジソンスクエア3日連続公演の最終日をサウンドボード録音で収録したものだ。サウンドボードといっても使用したマスターがかなりくたびれたものらしく音はいまいち。もっとジェネレーションの若い完全収録マスターの発掘が待たれる。

いかにトレヴァーホーンの声がジョンアンダーソンに似ていようと(私はどっちかというとクリススクワイアに似てると思うのだが)、ジョンのハイトーンの曲を歌うことはトレヴァーホーンにはかなりきついことだったのがこのCDを聴くとわかる。(2)や(9)のサビではトレヴァーはスタジオバージョンの低い旋律を歌っているため、かなり曲の印象が異なる。(9)ではトレヴァーに変わってクリスがサビの高い旋律を歌っているがかなりつらそうだ。

(3)はアップテンポなバグルズ風ポップソング。ギターのリフが小気味よい。(5)はピアノのイントロでバラード調で始まり、途中からミドルテンポになっていく。ジェフダウンズの作と思われる。

(2)ではYESのライヴとしては初めてアコースティックギターによるイントロが導入されている。(9)ではAメロの歌いだしをトレヴァーとクリスがユニゾンで歌っている。歌詞があやしかったのかもしれない。