Japanese only



Disc One
1. Yours Is No Disgrace [14:20] 
2. Rhythm Of Love [5:25] 
3. Shock To The System [5:47] 
4. Heart Of The Sunrise [10:38] 
5. The Clap [5:30] 
6. Mood For A Day [1:36] 
7. Owner Of A Lonely Heart [7:14] 
8. And You And I [10:39] 
9. Changes [12:12] 
Disc Two
1. I've Seen All Good People [7:35] 
2. Solly''s Beard [8:40] 
3. Long Distance Runaround [9:37] 
4. The Fish [2:46] 
5. Lift Me Up [7:52] 
6. The Six Wives Of Henry VIII [4:50] 
7. Awaken [17:47] 
8. Roundabout [8:51] 
Jon Anderson (vocals)
Steve Howe (guitars vocals)
Trevor Rabin (guitars vocals)
Chris Squire (bass vocals)
Rick Wakeman (keyboards)
Tony Kaye (keyboards)
Bill Bruford (drums)
Alan White (drums)

野合といわれようがアルバムが酷評されようが、ファンはこの超豪華な万華鏡のようなコンサートを文句無しに楽しんだはずだ。なにしろ70年代の曲と80年代の曲を演奏したメンバー+αで聴けちゃうんだから。チャゲアスを連想させるタイトルに思わず笑ってしまうが、中を開けると豪華写真集付き。ヘタなラインより臨場感のある絶品のオーディエンス録音。各楽器のバランスもいい。曲の途中カットもない。惜しむらくはピッチが狂っていて演奏が速めになっている。よくある[disc2](4)の中抜きも無くロングバージョンのベースソロを堪能できる。

さすがにイエスを代表するメンバーが合体しただけあって大編成のライブでもアンサンブルの破綻は微塵にも感じられない。ビル・ブラッフォードのドラムスは[disc1](1)のスティーブ・ハウのソロ部分、[disc1](4)全編、[disc2](3)、[disc2](8)のサビ部分で聴くことがる。それ以外はアラン・ホワイト主体のドラムスでブラッフォードはエレドラ等を担当している。[disc1](2)と[disc1](7)ではリック・ウェイクマンのソロパートが付け加えられている。

このツアーで来日した際、ジョン・アンダーソンとトレバー・ラビンが音楽雑誌のインタビューに答えていた。あくまでノーテンキにみんなで演奏できるのは楽しいと話すアンダーソンに対して、トレバー・ラビンは性格のちがうスティーブ・ハウとの競演に辟易とした様子で否定的なことばかり言っていたのが印象的だ。案の定来日公演後8人イエスは崩壊し、元の90125バンドの編成に戻った。

オフィシャルライブに見られるようにステージでは和気あいあいと演奏しているように見えるがバックステージでの確執は相当なものだったらしくアンコールでスティーブ・ハウだけのけ者にされたり、来日公演にも一時期ビル・ブラッフォードが来ないとアナウンスされたりした。イエスというバンド名を争って裁判まで引き起こした2つのバンドが合体したのだから当然といえば当然なのだがそんなファンにすらあっと言わせるようなことが実現してしまうのもまたイエスらしいところだ。ひとえに2つのバンドを行ったり来たりしながらアルバム『UNION』を完成させてしまったジョン・アンダーソンのノーテンキな性格によるところが大きいのは多くのファンの認めるところだろう。またなんだかんだ言いながらABWH側の曲にコーラスでつきあっているクリス・スクワイアも同じ穴のムジナといえなくもない。