フヂバカマ 藤袴 ふちはかま 布知波賀万(和名本草)

    フジバカマと現代かな遣いにより一般的に記載されていますが?
    秋の七草の一つで薬用植物(蘭草)と園芸種とは異なっています。

     "フヂバカマ" と、十数余年ほど前に「フジバカマ(吉備の秋)」として
     販売されたものとが、混同視されいているようです・・・

「フジバカマ(吉備の秋)」には後に、サワフジバカマの和名が付けられましたが・・・
園芸店などではフジバカマの名前で販売されています。

 フヂバカマ(藤袴)とサワフジバカマなどの園芸種が、薬用植物(蘭草)だと思って飲用しようとされる方が おられましたので、混同視を避けるために誰もが見分けられる様な相違点を調べており、
書籍などの解説やネット検索では曖昧でしたので、某薬科大学の某名誉教授に相違点に付いて、
お訊ねしてみました。
   ・・・お応えのメールに・・・  日本在来のフジバカマは(園芸品に比べて)背が高く、葉もやや大型、やや暗緑色で、辺縁は不規則に 切れ込んでおり、頭花はややまばらでごく薄い青白色で、見栄えがするものではありません。
これに対して園芸種の"フジバカマ"は株も葉もやや小型で、葉の色は明るくも、辺縁はよくそろった 鋸歯があります。
頭花は赤紫色を帯び、かなり密集して付きます。外観上、この差は顕著ですが、総ほう片が鈍端、 葉の下面に腺点が無いことなどは両者に共通の特徴です。・・・


在来品と園芸品の葉緑体のDNAの解析結果が報告されていましたが、自分では判断が難しいし、  フヂバカマと、サワフジバカマなどの園芸種の冠毛の長短に相違が有り、各所に提示して調べて頂いてい ましたので、その画像を見て頂きました処・・・
   ・・・お応えのメールに・・・  生薬学雑誌のDNAの報告は貴重ですが、葉緑体のDNAですので雑種の場合は雌親由来のDNAであって、 雄の遺伝子情報は反映していないと思います。
貴重な情報ですが、これで解決とはいきません。
 大橋さんの冠毛の長さの違いは気が付きませんでした。非常に興味があり、わが家の園芸型を調べたら やはり短かったです。
 本日は、某植物園に行き、何箇所かに植わっているフジバカマを調べました。
名札はフジバカマでしたが見るからに園芸型で、冠毛も全て短かったです。
冠毛がこの問題の解決の糸口になるのではないかと期待しています。
貴重な情報を有難うございました。

                と、
 某名誉教授よりメールを頂いていますし、各所各位から調べて頂きました結果も同様で・・・
園芸種の方の冠毛は、全て短いとのお知らせを頂いております。
40余年ほど前から自宅で薬用植物(蘭草)として植栽して在り、撮っていたものを載せておきます。
画像だけで同定は難しいですが比較して頂ければ幸甚です。

藤袴若葉 藤袴とアサギマダラ 藤袴花 走出枝 葉・冠毛 冠毛の相違点
画像をクリックで拡大(此処へは"戻る"をクリック)
フヂバカマ(藤袴) Eupatorium japonicum Thunb. 危惧種で自生は殆ど見られないと思います。

園芸店などでフジバカマと称して販売されている園芸種などには・・・
サワフジバカマ Eupatorium x arakianum Murata et H.Koyama 
園芸店などで販売され植物園や公園などで良く見かけます。
(シロバナフジバカマ、キクバフジバカマ、フイリフジバカマ、などはこの類の園芸種の様です?)

シマフジバカマ   Eupatorium luchuense Nakai
キールンフジバカマ Eupatorium luchuense Nakai var. kiirunense Kitam.
サワシマフジバカマ Eupatorium x tawadae Kitam.
マルバフジバカマ  Ageratina altissima (L.) R.M.King et H.Rob.
アメリカフジバカマ Ageratina aromatica (L.) Spach
これらや他のEupatoriumの類により、交配種や雑種が見られる様になるのではと思われます。

園芸種として観賞の目的で植栽されるのには構いませんが、薬用植物と混同視することだけは避けたいものです。

園芸店などで販売されている"サワフジバカマ"を、比較して頂くのに載せておきます。
サワフジバカマ サワフジバカマ サワフジバカマ 茎の相違 サワヒヨドリ サワヒヨドリの冠毛
 画像をクリックで拡大(此処へは"戻る"をクリック)

サワフジバカマの茎・鋸歯・花色(白や赤色)や、藤袴とサワフジバカマの紫点の有無に・・・      サワフジバカマはフジバカマとサワヒヨドリの交雑種との説があり、サワヒヨドリの冠毛も掲載しました。

 冠毛はキク科の植物の同定に必要な部位で、ヒヨドリバナとフヂバカマ(藤袴)は小花の先端とほぼ同じ長さですが、サワヒヨドリはヒヨドリバナやフヂバカマ(藤袴)より短いです。
この様なことから交雑種のサワフジバカマなどは?と、調査した結果がサワフジバカマなどの園芸種は、更に短かいことが分った次第です。

 どんな植物にも固体差は有るようですので、冠毛が決定的な相違点になるとは断言出来ませんが、 花の色や葉が三裂するのが藤袴の特徴とされているが、同定は出来ないのではと愚考している次第です。
  ネット検索でゲットされる画像では、何の規制も無いままにサワフジバカマなどの園芸種の写真 を掲載して、フジバカマとしての説明文の一部に、異なる植物であろうと記載してあったり、
フジバカマ(藤袴)そのもので有るかの様な、解説をされているものが見受けられますので、真偽の
ほどをお訊ねするようにはしていますが・・・

    此れからのネット社会に於いては、真偽の情報の中から適切なものを正確に
    選別する知識と智慧が、必要になって来ると愚考している次第です。

  植物学者では有りませんが、混同視されるのを避けて頂きたいことで敢えて記載してみました。
ご覧下さりお気付きになられた事は夫々の確認にも繋がりますから、お互いに忌憚無く問い掛けら
れたら幸甚と思います。

    乱文な愚見をお目通し下さり有難う御座いました。
    ご意見は些細な事でも、忌憚無くメールを頂ければ誠に幸甚です。        合掌

              平成19年2月 吉祥日

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