「猫の目の不思議」

猫の目は、他の動物の目とは異なった不思議さがあります。


瞳孔の開閉

瞳孔の開閉は、人間や犬が円形の大小で変化するのと異なり、猫は暗いところで真ん丸く大きく開き、まぶしい太陽の下では針のように縦に細くなります。

爬虫類も同じ この目の開閉はヘビやトカゲと同じで、ちょっと気味悪いと嫌われる理由の1つにもなります。

忍者の時計 その昔、忍者は時刻を知るのに、猫の目の変化を用いて「六つ丸く、五七は卵、四八は柿の種、九つ針」と伝えています。

半夜行性 猫が活発に行動するは、太陽が沈みかけた夕刻から深夜の2時頃まで、“半夜行性動物”としての習性を持っています。暗い中でも物が見えるのは、眼球(水晶体)の奥にあるタペタムという組織が反射版の作用をして、わずかな光を効率よく利用しています。その暗視能力は人間の6倍もあると言われています。    
でも、光の無い真っ暗闇では見えないのですよ。


猫は近視、色は? 猫は6〜7m先はボヤケて見えると言われ、近視のようで、カラーの見分けも色の濃淡で判別しているようです。

ハレーション 夜に猫の目が光ったり、写真を撮るときに正面からフラッシュをたくと、目が赤く写ったり、ハレーション現象を起こすのは、眼底が反射版の作用をして、瞳孔の開閉が光のスピードに付いていけないためです。

交通事故 多くの猫が夜間に交通事故に遭うのも、車のライトが目に飛び込んで、一瞬に全てが真っ白になり、そのショックで身をすくませるからでしょう。 

目色の変化 多くの人が猫の瞳の色がいろいろに変化していると思うようですが、瞳の色は黒に近い褐色が大半で、気のせいか、日本猫の瞳は黒に見えます。すなわち、猫の目が、赤や青、緑に変化して見えるのは、光りに反応して蛍光を発するグアニン粒子が虹彩の部分に多いからです。

左右の視野 頭蓋骨の大きさに比較して、眼孔の部分が耳寄りに非常に大きく開き、眼球がやや出ているため、猫の左右を見る視角は、人よりも犬よりも広くなっています。

猫目石

高価な宝石「キャッツアイ・猫目石」は、光り量や角度によって色つやが変化します。また、移り変わりの早いことを「猫の目のように」と言います。

宵っ張り 室内飼いの猫の活動は、少しづつ人間の生活サイクルに合わせるようになっていますが、面白いことに、猫好き人間には「宵っ張り」が多いようです。

気変わり 気持ちの移り変わりの早いことを「猫の目のように」と言います。

キャッツアイ 高価な宝石「キャッツアイ・猫目石」は、正に猫の目のようで、晴れた日の猫の目のようで、光り量や角度によって色つやが変化します。

猫目の美人 「猫目の美人」と言えば、目尻がちょっと釣り上がった、小粋な感じ、和服の似合う日本的な女性です。(これは猫ひげの意見ですが・・・)

日刊スポーツの連載より