(11月3日)
「ずるいな〜彩花は。和奏と2人で2部屋使っててさ…?私達なんて2部屋に4人だよ?」
「他の号室、空き部屋なんだから住まわせてよ〜」
「優衣菜、静香と別々の部屋でいいの?」
「よくない」
「こっちおいで〜」
「ふらふら〜」
「おぉい!」
「彩花、なにしてたの〜?」
「え?ああ…昔の資料が出てきたから、懐かしくて読んでたの」
「昔って…どれくらい?」
「母淫設立して、まだ1年半くらいの時ね…。あの頃は大変だったわ」
「なんの資料?」
「会議の内容をまとめたものね。今見ても面白いわ。レズになったきっかけについて調査をした時のなの」
「レズになったきっかけかぁ…。何が一番多かった?」
「生まれつき」
「優衣菜と同じだ!」
「けど、私もマディソンもこの結果はあまりよくないって思っていたのよ」
「なんで?」
「生まれつきレズな人なんて、人全体で見たらほんの僅かしかいないわ。このままじゃ、世の中から相手にされない。
だから、静香や私みたいな、生まれつきのレズじゃなく、何かがきっかけでレズになった人を増やす事が課題だったのよ」
「私も母淫以外のサイトを見に行くと、やたらマイノリティマイノリティ言ってて、落ち込んだもんなぁ…。自分みたいな人って全然いないんだぁ…って」
「?…マイノリティって、マイナーみたいな意味?」
「そう。少数派。勿論、その少数派を最強の少数精鋭にしようって意見も出てたわ。けど、残念ながら当時は私達の活動に理解を示さず、辞めていった人も多かったから」
「だから彩花は、男の人も信者にしたり、ファッション感覚でレズを広めようと雑誌社を攻めたり、色々してたよね?」
「ほえ〜。なんか私は今の母淫しか知らないからよく解んないけど、そういう閉塞感と戦ってたんだね〜。知らなかった?」
「今だって戦ってるわよ?日本じゃレズはまだ結婚もできないし、社会的にも認められてないわ。
現に、今も母淫は‘覚悟がないなら、レズだって事を一般人に言うな’って言っているもの」
「レズが認められてる国ってあるの?」
「結婚できる国とかはあるけど、あくまでゲイのついでにOK貰ったような感じ。ゲイの方がしっかりした人も多いし、人口も多いから」
「母淫初めてすぐの頃は、レズは大した人がいないって嘆いてたもんね〜。マディソンは凄かったけど」
「レズ=女性だから、どうしても男性優位な社会で来てた以上、ある程度は仕方ないんだけどね…。
だから、私は今でも少数精鋭を目指しつつ、レズを多数派にもっていけるよう頑張ってるわ」
「そいえば、ちょっと話違うけど、タイにニューハーフが多いのは、国が全然OKしちゃってるからって言うもんね」
「ニューハーフの本場だね。はるな愛もタイで賞とったし」
「私は日本をレズの本場にできるように頑張るわ」
「できるかなぁ〜?もしなったら、男の人かわいそ…」
「草食系とか言ってられないね」
「母淫は基本、肉食系女子の集まりです」
「だからって裸はないでしょ…。肉食動物だよ、これじゃ」
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