(10月30日)
「優衣菜!急いで急いで!遅刻しちゃうよ!」
「大丈夫だよぉ…。先生も私が遠距離通学なの知ってるから、そんなに怒らないし」
「そういう問題じゃねー」
「なに買ったの、静香?」
「パン。ランチパックのメープル&マーガリンと…コーンマヨネーズパン暖めて貰った」
「半分ちょうだい?」
「優衣菜はなに買ったの?」
「おにぎり。五目ご飯と…たまごかけご飯」
「たまごかけご飯できたか!」
「今日、たまごかけご飯の日って書いてあったからつい」
「そんな日あんのか」
「お姉ちゃんがこないだ、ふりかけ買ってきてたじゃん」
「あぁ〜!たまごかけご飯専用ふりかけね?あるある!」
「美味しいよねぇ…。うち、ご飯の真ん中に穴開けて、その中に入れてた」
「へぇ〜。私はそのまま、上からドバッとかけちゃってるなぁ」
「たまに、ラーメン屋さんのメニューにあるでしょ?」
「あるある!前、友達と食べにいった所が、ただの卵じゃなくて、サンマのダシが入ってるってやつでさぁ…?超旨かった」
「いいなぁ…。優衣菜、ラーメン屋さん行ってもサイドメニューまではいけないなぁ。太るし」
「育ちざかりなんだからいけるよ?」
「優衣菜が太ってもいいの?うちのクラスに、金正男ってあだ名の男子がいるけど…」
「…ほどほどにしといてあげなさいよ、そのあだ名…」
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