「ここが一階よ。台所とお手洗いと2部屋あって、手間が優衣菜と静香の部屋よ」
「静香と一緒のお部屋だぁ〜!うっれしいなぁ〜☆」
「台所や奥の部屋と繋がってるから、みんな通るとこみたい…。プライベートくらい確保したかったなぁ…」
「バカのくせに、何プライベートとか言ってるの?」
「も…もうこんなガキにナメられてるの!?
バカじゃないし!」
「無理しちゃって〜」
「奥の部屋は後から来る2人が使うわ。じゃあ次は上ね?」
「あれ?ちょっと待って。お風呂は?」
「ないわ」
「えぇ〜!異議あり!」
「そうだよ…。エッチいっぱいするんでしょ?シャワーすらないなんてヤバくない?」
「外に、蛇口に繋いだホースがあるから、それで水浴びして」
「子供か!」
「お前は子供だろ!」
「冬とか絶対無理だよ〜!」
「ていうか、根本的にそれじゃ体洗ったりできないし…」
「大丈夫。すぐ側に銭湯あるから、そこ使って」
「気まずっ!」
「うぅ…。エッチの前と後で二度入りに行ったら、明らかに不自然だよ〜!変な目で見られるよぉ…」
「ここは2階。私とあと一人が、ここに住むわ」
「あれ…?誰かあそこで寝てるよ…?」
「zzz…」
「起こさない方がいいよ〜あいつは」
「?…優衣菜ちゃん、知ってるんだ?」
「夏井和奏(なついわかな)。母淫設立当初からの仲間だから…。まあ、腐れ縁みたいなものだけど…」
「ふふっ…ヒドい言われ様ね?」
「彩花は和奏に甘いんだよぉ…。ま、なんでそうしてるのか解るからいいけど…」
「じゃあ、次は屋上ね?」
「うわっ!懐かし!ビニールプールが畳んである!」
「さっき洗って、綺麗にしてたんだ」
「ガキっぽぉい…。なんかヤダなぁ…」
「私は結構好きかな。水遊びしながらエッチできそうだし」
「夏は絶対これで決まりよ。クーラーないし」
「…えぇぇぇっ!?嘘っ!まさかの!?」
「ないわよ。建物が古過ぎてつけられないの。扇風機が限界」
「ヤダっ!クーラーないなんて有り得ない!優衣菜、帰る!」
「別にいいじゃん?我慢できるよ。私、運動部だったから全然平気」
「静香はバカだからでしょ〜!彩花、私…夏休みは実家帰るから!」
「クーラー世代は軟弱だなぁ〜」
「静香もクーラー世代でしょ!」
「帰ってもいいけど、いいの?秋津さんはずっとここにいるみたいよ?」
「うっ…」
「恋のチャンスをクーラーで逃すわけだ?」
「…ばかばかばーか!ばぁぁぁぁぁか!」
「声でかっ!近所迷惑だわ…」
「いや…別に、私ロリコンじゃないからチャンスないし」
「みんなばぁぁぁぁか!彩花も静香も、みんなばぁぁぁぁか!」
「あれ?靴が一足増えてる?」
「和奏のじゃないの?…あ、違う。これは…」
「のぞみが来たみたいね?」
「!えっ…!彩花、冬木さんなんて呼んだの?どうして…」
「?…なんかヤバい人なの、冬木さん」
「のぞみー!いるの?」
「うん…」
「久しぶりね…」
「……」
「静香は初めましてでしょ?」
「あ…初めまして。秋津静香です」
「…冬木のぞみです」
「のぞみはニートなの」
「ニート…!?ニートってあの…働きたくないとかって…」
「そう。私、働くなんてまっぴらだわ。ずっと楽していたい…」
「あ、あはは…。え?じゃあ、私より年上?私、学生なんだけど…」
「のぞみは高校中退したのよ」
「私は社会のクズです。それでもよかったら、よろしくどうぞ…」
「へ、変な子…。なんで働きたくないのかなぁ…?
バイトくらいすればいいのに…」
「……」
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