(9月21日)
「はぁぁっ…!
やっぱ野球中継聴きながらの、濃い目に淹れたカルピス氷たっぷり入りは最高ねっ!これでエッチの後だったらもっと良かったのになぁ…」
「…もう。縁側に全裸で…。アホじゃないかしら?少しは恥じらいってものがないの?」
「えぇー…いいじゃん?家の中でラジオ聴いてちゃ怒るじゃない…?テレビはNHKしか映んないし…」
「だいたい、今時ビンのカルピス買って飲むなんて…。そこまで親父してんだから、ここはビールでしょ?」
「うっさいなぁ…。お酒ダメなの。
あ、打った?打った!入った!?」
「…知らないわよ。ふん…」
(ガラガラ)
「構って貰えなかったの?」
「なっ…!?あんた…あのバケ乳に似て生意気言うようになったわねぇ?うにぃィ…(ほっぺ)」
「ふにゅにゅぅ…!?」
「はぁぁ…。久々にちょっと溜まってるのに…」
「そういえば今日、おみゃんこよくいじってたもんね?」
「いつもはのぞみとやるんだけど…いないのよ…?なんか学校見に行くとか言って…」
「お姉ちゃん、のぞみとよくヤれてるよね…?あいつ、お姉ちゃんには心開いてるの?」
「まあ、ちょっとずつね?たま〜にだけど、一緒に夜、散歩したりしてるわ」
「お姉ちゃんって…昔、彩花の心も開いてるんだよね?不思議な人だなぁ…」
「私は常識とか社会とか、そんなに関係ないから」
「大したことない人なんだけどなぁ…」
「おい」
「のぞみがいないなら…私とやる?」
「却下。実の姉妹でやるほど、私は見境なくないわ」
「優衣菜、ママと毎日のようにヤッてたんだけどな…」
「それはママとあんたがド変態だから」
「ママは優に奥手だもんね…。フッ切れる前のママの事、知ってるからかな?」
「し…知らないわよ、そんなの!」
「ママ、優が産まれた頃、育児ノイローゼだったんでしょ?」
「…あんたが知る必要ない事よ。だいたい、なんでそんな難しい言葉知ってるのよ…?」
「池上彰さんが言ってた」
「解りやす過ぎるのも困りものね…」
「育児ノイローゼだったのに、よく優衣や私を産んだね?」
「その頃はもうフッ切れてたみたいよ?…ママが私とエッチした後だったし」
「え?それ初耳?ママとエッチしたって…優衣が産まれる前って…え、えぇぇぇっ!!」
「…あいつが勝手にやったのよ?無知な私にね?」
「…だから、お姉ちゃんはママと距離置いてるんだ…」
「そうじゃないわ。…あいつは孤独が大嫌いだけど、今は孤独じゃない。私は孤独が好き。そこが合わないから、距離があるように見えるだけ」
「…難し〜い」
「池上彰さんに聞いてみれば?」
「ぶーぶー!」
「…肉体関係がないと、子供を大切なものだと思えなかったの、あいつは。
子供が可愛いっていう、当たり前があいつには無かった…。まるでスイッチが入らなかったみたいに」
「…ありがとう」
「え…?」
「なんか…お姉ちゃんの犠牲の上で、私や優衣は生きてるって気がして」
「そ…そんな事思わなくていいわよ!私は…あいつがそういう事したの、なんとも思わなかったし!ほら…変わり者だから!」
「そうなの…?」
「うん。…昔から人よりひねくれてて、当たり前の感情を受け入れたら負け…って思ってたから」
「ふぅん…」
「まあ、唯一…彩花の時は受け入れちゃったけど」
「?…なにを?」
「う…うっさい!あんたなら解るでしょ!?マセガキなんだから…!」
(優の家)
「優と2人なのも、久しぶりね?」
「…私と優衣菜は、最近レズ萌え荘に行ってていないものね。優衣は塾?」
「ええ。もう…あの子、私の目を盗んでゲームばっかりしてるのよ?勉強もしないで!」
「…だから、またお仕置きしたの?」
「ええ!3回もイカせちゃったわ♪あの子、たくさん刃向かうくせに、エッチになると途端にドM…。ああっ…産んで良かったわ!」
「ハァ…」
「あら?優も寂しいの?」
「……」
「どうしたの?マジな目して。なにか嫌な事でもあった?」
「優衣菜に…私とママの昔の事…話しちゃった…」
「え…?」
「…ママが、幼い私が何も知らないのをいい事に、肉体関係を持ったこと…」
「優…貴女…」
「覚えてる…?お前が私にした事…。その時は気づかなかったけど…後に私は心に深い傷を負った。
私がそれを問い詰めた時…お前、なんて言ってたっけ?」
「…ひたすら泣いてました」
「‘私は変わり者だから、大丈夫。心の傷だと思わないようにするから平気’…そう言うまで、泣き続けてたわよね…?」
「どうしていいのか…解らなくて…」
「そして、お前は優衣や優衣菜にも手を出し、私の恋人だった彩花が作った母淫に入った」
「…私に、これほど合った宗教はなかったわ。
それまでは…実の娘とヤるのに抵抗感があったんだけど…母淫に入ってからは、胸を張ってできるようになったわ!
母淫のおかげで…私は明るくなれたの!」
「…今だから、言っちゃうわね?彩花が、レズの宗教を作るって言った時…」
「……」
「私…頼んだの。うちのどうしようもないバカ親を助けてやってほしいって…」
「!!」
「なのに…のん気なもんよね、全く…。なにが、胸を張って生きれるようになった、よ?ふん…」
「…っ…」
「……」
「…っ…ぅ…ぅぁぁぁぁぁ…っ…!」
「…なによ」
「ぁはははは…ぁ…!」
「昔っからそう…。そうやって…先に泣いちゃうから…子供の私が泣けないのよ…!
「ごめんなさ…っ…ごめんなさ…っ…」
「ただいまー…」
「優衣…」
「え……」
「…っ…おかぇり…」
「…なに、懐かしい事してんだよ…」
「え…?」
「昔…よくやってたじゃん…。こんな風にさ…」
「そう…ね。前の家だと…襖一枚隔ててよくやってたわね…」
「…あの時は、お姉ちゃんがママを泣かしててたから…お姉ちゃん大嫌いだったんだけど…今はちょっと違うよ」
「え…?」
「お姉ちゃんが言ってた通り…こいつは、私達の母親は…どうしようもない奴なんだよ」
「優衣…。貴女…」
「…なめんなよ?私だって成長してるんだ」
「ゆ…優衣ぃ…」
「そうやって…どこまでも子供に甘えて…ほんと、情けない奴…」
「うっ…ぅぅ…」
「ママをいじめるな!」
「優衣菜!なんで!?」
「下で会った…」
「ママをいじめないでよ!2人とも!可哀想じゃん!」
「ううん…。いいのよ、優衣菜。私が…いけないの。私は…子供達にとるべき責任を果たしてないで、現実逃避してるわ…」
「うん。それは優衣菜もそう思う」
「え…?」
「けど…ママは家族だもん。だから…味方でいたいんだ。少なくとも、お姉ちゃん達2人がママの敵なら…私は味方でいないといけない。それが…家族だと思うんだ…」
「優衣菜……」
「…ちぇ。これじゃ私達、悪者じゃん…」
「いつから、そんな風に言えるようになったのよ?マセガキ…」
「私は…お姉ちゃん達2人の背中をずっと見てきたから…。家族の中で、私はどうしたらいいんだろうって…いつも考えちゃうの」
「そっか…。優衣菜、末っ子だもんね…」
「家族の中で…私はどうしたらいいのか…か」
「優…優衣…優衣菜…」
「なぁに?」
「…ありがとう。私が…だらしないせいで…3人がたくましく育ってるんだって…今日思ったわ…」
「……」
「でも…少しだけ言い訳させて。私…子育て、一人でしたのよ…?当たり前だけど…優の時は初めてだったのよ?…ほんと、大変で…。何もかも解らなくて…」
「おまけに、私が生まれてからずっと、母性本能のスイッチが入らなかった…」
「母性本能の…スイッチ…?」
「母親が、子育てをするのには、母性本能のスイッチが入る事が不可欠らしいの。
入らないと…子供を少しも愛おしいと思えなくて、虐待に至る事もあるらしいわ」
「そんな…」
「正直、虐待しなかっただけ、私はママを褒めてあげたいと思ってるわ」
「…私は、母性本能のスイッチが入らない事にずっと悩み続けてきたわ。あの頃は…一度も笑った事がないくらい、鬱状態になってた…」
「ママ…」
「…で、ある日ママは…何も知らない私とエッチしたの。それがきっかけに、母性本能のスイッチが入った」
「うそ!?それで!?」
「はい…」
「当時の私は、別に嫌じゃなかった。痛いわけじゃなかったし。けど…後にそれが、どんなにいけない事か知った私は…傷ついたわ」
「ごめんなさい…」
「けど…内心、複雑だったわ。あれを境に…ママにどんどん笑顔が戻っていったわけだし…。もう彩花とも付き合ってたし…」
「とんでもな奴だな…。まだガキの頃だろ?」
「優の人生を大きく狂わせたのは…私のせいだわ…」
「けど…お母さんとレズってなかったら、彩花ともあんな仲になれなかったし…。全く、偶然は偶然を呼ぶのね」
「そっか…。お姉ちゃんが彩花に犯された時には…既にレズ経験済みだったんだ?」
「うん。だから、彩花はあの時、私を傷つけたと思ってたみたいだけど、私は別にそこまで傷つけられたって自覚はなかったの。
むしろ…あの時の彩花の顔は…悩んでた頃のママに似てて…」
「年の差凄いのにな?」
「まあ…そんな事があって、私は今、こんなひねくれ者に育ったわけ」
「…で、優衣はずっと反抗期で」
「んだよっ!?」
「優衣菜は可愛いと見せかけたマセガキで」
「いいじゃん!ぶーぶー!」
「…みんな、立ち位置ばっちりじゃない?」
「後は、明るくてエッチなダメママと」
「いえーい!」
「いえーいじゃねぇよ!」
「家族…か。家族って、そう考えると深いわね。ずーっと一緒で、これからも一緒なんだもの。そんな関係、よその人じゃ絶対ないもの」
「好きでも嫌いでも、家族は家族だものね…」
「…これからもよろしく」
「優衣…!?」
「驚くなよ!別に…空気を考えれば普通だろ。ふん…」
「うふふっ…。私も、よろしくね。ママも…今日はごめんなさい。なんか…離れてると、いつの間にか距離を置いちゃうのかもしれないわね」
「もう。優ったら…最近、全然エッチさせてくれないんだもの。ママしょんぼり」
「今日の話の流れで、よくそんな事が言えるわね…」
「ママは頑張ってるの!頑張ってるから、ご褒美が欲しいの!エッチエッチ!」
「マジありえねー」
「いいじゃん?たまには、4人でエッチしようよ〜?」
「…仕方ないわね」
「…ふん」
「ひゃっほー」
「ぬぎぬぎっ」
「カオスな家族だな…」
(レズ萌え荘)
「ただいま…」
「久しぶりに何か話したそう」
「うふふっ…さすが腐れ縁ね?」
「元カノだからですー」
「ふぅ…。久々に、ちょっと親不孝しちゃった」
「家族水入らずでエッチしてきたんでしょ?優衣菜から聞いたわ」
「サラッと凄い言葉を言うな…」
「どうしたのよ?お母さんとはもうエッチしないって言ってたじゃない?」
「…なんでかしらね」
「優のお母さんは、私と優を結びつけてくれた愛のキューピットなんだから、もっと大事にしてあげて」
「ハァ…。あんたにしろ、ママにしろ、なんで私のまわりはレズばっかりなのかしら…」
「素敵な運命じゃない?」
「えぇー?…まあ、そこそこはね?」
「…優が、お母さんとエッチした経験がなかったら、私が優を犯した時…きっと上手くいかなかったわ。だから…」
「はいはい。そんなに感謝してるなら、彩花がママとエッチしてあげて?今や、教祖さまと一信者の関係だけど」
「…優も一緒にどう?」
「なんでよ?」
「私とお母さんだと、なんか他人行儀になりそうで…」
「付き合ってた頃はよく、うち来てたじゃない?3pだってしたし」
「だって…今は優の元カノだから…」
「…貴女が別れるって言ってんじゃない?あの時」
「中3の頃…だったわよね。このままじゃ、愛し合うばっかりで、目標もなければ前進もできないって言って…」
「おっと。思い出話はママだけで充分よ」
「しょぼん…」
「ほんっと彩花って…」
「なに?」
「私といる時だけ子供みたい。普段はもっと大人な顔してるのに」
「…マジ?」
「自覚ないのかよ」
「…歳とったかなー」
「そんな事言うには百年早い」
「…優」
「あによ?」
「ありがとう…。レズ萌え荘に来てくれて…」
「…ばーか」
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