(9月19日)
「休みだ〜♪」
「何の日で休みなんだっけ?」
「敬老の日ね」
「敬老の日か……」
「?」
「お年寄りを敬う日ね」
「昨日、私電車で席譲ったよ〜!誉められちゃった!」
「えらいえらい」
「お年寄りの事だけじゃなくて、私達が年寄りになった時の事も考えた方がいいのかもね?」
「えぇ〜?まだ先だよ、そんなの」
「でも、案外そういう人生設計は大事かもしれないよ?年金とかもどうなるか解らないし」
「そうね。きちんと敬われるお年寄りになれているか…も考えないとね?」
「え?なにそれ?」
「今の社会、お年寄りだからって、必ずしも敬う必要はないと私は思ってるわ。
いつの歳になっても、向上心を持って行動できる人だけが、人生の先輩として心から敬えるわ」
「そんな、極端な…」
「でも、ノーベル賞とるおじいちゃんとか、本当凄いもんね…」
「それはハードル上げ過ぎ」
「人間、歳とるだけなら簡単なのよ?極端な話、毎日パチスロしてたって歳はとれるんだから」
「それはリアルだな」
「最低限働いて、あと遊んでても生きていられるけど、人間は歳をとると共に頭が固くなって、叱ってくれる人もいなくなるから、ワガママになるの。
だから、非常識なお年寄りも結構多いでしょ?」
「確かに、こないだも見知らぬ爺さんに女子高生だからって、因縁つけられたなぁ。ツバかけられそうになったし」
「それはヒドい」
「だから、人間は歳じゃなくて、中身あっての歳なの。歳とるだけで偉くなれるわけじゃないわ。大事に一年一年、歳をとっていきましょ」
「そうね。将来、いいおばあちゃんになりたいわ」
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