(7月22日)
「あ…あれ…?」
「気がついた?」
私は、見知らぬ部屋に寝かされていた。
いい匂いがする。
金持ちの家の人の匂いだ…。
「あなた、玄関で倒れちゃってたのよ?熱があるみたいだったから、熱中症ね」
「熱中症……マジで?気をつけてたのに…」
「気をつけてたって、疲れが溜まってたらなるのよ?」
「!…ひょっとして、お客様が寝かせてくれたんですか!す…すみません!」
私はガバッと起き上がったが、体が明らかにフラフラしていた。
それに…
「は…裸?」
私は、何故か全裸だった。
「あんな汚れた格好で、ベッドに寝かせられないでしょ?洗濯終わって、今干してるとこ」
「そんな…!そこまで…!…!?よ、夜!?やっべ…!配達、車…!」
「落ち着いて!あなたの胸ポケットにあった携帯を使って、貴女の会社に連絡入れておいたから」
「え…?」
「社員をこんなに酷使して!って、クレームつけてあげたわ。そしたら、貴女の上司さんが代わりにドライバーするって。うちに菓子折り持って謝りに来たわよ?」
「…あ、ありがとうございます…」
なんでこの人…こんな事までしてくれるの?
「なんか…何から何まで…赤の他人の私に…」
「赤の他人じゃないわ。宅配屋さんとお客様」
「……」
なんだか、涙が出そうだった。
田舎のお袋のことを思い出した。
「奥様…家いつもお一人なんですか?」
「…なんでそう思うの?」
「あ…いえ。いつも奥様がお出になるのと…」
そこまで言って、しまった!と思った。
表札には奥様の名前と、もう2人の名前があった形跡があったが、消されているのだ。
「…離婚した、とか思ってる?」
「あ…いえ…」
「ハズレ。…私の旦那さんはね?過労死したの」
「!…っ…」
「共働きでね?凄く忙しそうにしてた…。でも、同僚に迷惑かけられないからって頑張ってたから、私も応援していたの。そしたら、ある日突然…」
「…そんな…」
「…ごめんね。こんな話して。誰かに聞いて貰いたかったのかも…」
「いえ…!もっと話して下さい!私にできることだったら…」
「もう一人は息子。まだ小さかったんだけど…。旦那が亡くなった時、私は焦って仕事の他に、アルバイトまで始めてしまったの。
息子の今後の養育費が不安になって…。そしたら、疲労困ぱいの私の車が交通事故を起こして…亡くなったわ」
「…っ…」
「…ほんと、私だけこんな風に生きてて…悲しくなっちゃうわ。どれだけ自分を責めたか…。けど今は、旦那や息子の分まで生きなきゃ…って、そう思ってるの」
「…お一人で、淋しくないんですか?」
「寂しいわよ。だから、あなた達が荷物届けに来てくれるだけでも嬉しいの」
「そうだったんですか…?」
「でも、どんな仕事でも過労死だけは絶対に気をつけないとダメよ?今の世の中、会社って社員を死ぬまで酷使するつもりだから。
危ないと思ったら、手を抜くとか逆らうとか辞めるとかしなさい?自分の命は自分で管理しなきゃダメ」
「はい…。でも、みんな頑張ってるのに、私だけサボるとか…性格的に無理です…。それに、この仕事辞めたら…高校中退の自分を雇ってくれる所なんて…」
「とにかくダメっ!!」
「は…はい!」
「…ごめんなさい。でも、私…放っておけないの。どんな事情があれ、死んだらそれで終わりなのよ?死んでもいいの?」
「…考えた事なかったけど、正直どっちでもいいかもしれないです…。死ぬのは嫌だけど、嫌な理由はそんなにないっていうか…。別に明日死んでもいいかなとか、普通に思うことも…」
「…貴女、恋人いないでしょ?大切な人がいたら、そんな事言わないはずよ」
「いません…」
「大切な人がいたら、絶対生きようとするから」
「はい…。じゃあ…見つけます。忙しいんで、すぐには無理ですけど…」
「それは一生見つける気がない子のいいわけ」
「だって…!ほんとに休みないし…!」
「じゃあ…」
えっ…?な…なんなの?奥さん…?
「私が…貴女の大切な人になってあげるわ」
「きゃ…!あっ…なに…?あんっ…!」
奥さんが、下着姿になって、全裸の私の…女性器を…!
「人目見た時から、好みだったの…。最初は若い子なら誰でもいいと思っていたけど…やっぱり旦那に負い目があるのね。男の人は浮気になっちゃうから無理。だから…」

「だから…女って…そんな…!んぷっ…」
全裸になった奥さんに、女性器を押しつけられる。
「貴女自身が運ばれてくる日を、今日か今日かと待っていたの…!ひん剥いて裸にして…貴女が気を失ってた間、汗まみれの裸をずっと堪能していたわ!あはっ!」
「く…狂ってる…!じゃあ私を助けたのも…」
「や…やぁだぁ!違うわよぉ!さっきのは本当の話!けど私…もう5年もセックスしていないのよ!?気ぃ狂っちゃっても仕方ないじゃない!?」
「あんっ!…助けてぇ!犯されてる…!犯されてる…!」
「これだけ助けてあげたんだから、恩返しに裸の一つくらい差し出しなさい?肉体労働ばっかりで、性欲溜まってるんでしょぉ?わかるわぁ」
「あひっ!やぁぁ…摘んじゃ嫌ぁ!」
「貴女?女性器にピアスなんかつけて、どういうつもり?」
「そ…それはぁ…。昔、友達とワルやってる頃に…!」
「会社ではピアス禁止でしょ?こんな所で職務違反して…。またクレーム入れようかしら?」
「そ…そんなのクレームじゃない…!やめてぇぇ!」
「じゃあ、約束して?これから毎日、ここに住んで私の性欲を発散させてくれる相手になるって」
「え…えぇ!?わ、私…が?私なんかで…いいのぉ?」
「勿論。このガタイがよくて筋肉質な感じがタイプなの。…じゃあ、名前で呼ぶわね?友恵…」
「な…なんで名前を…?」
「好きな子の名札なんて、とっくにチェック済みよ?」
本当は逃げることができたのかもしれない。
熱はまだあるけど、こんな力のないおばさん一人、はねのけるくらいの力ならある。
なのに、何故かはねのけられなかった。
奥さんのデカいお尻に視界を覆われ、女性器の濃い臭いに感覚が溶けていく。
一方で、奥さんの言う通り肉体労働で性欲を溜めていた私は、意志とは真逆に腰を振り、性器を潤わせていた。
「奥様……」
「春江よ。水野春江。知ってるでしょ?」
「春江さん…」
「春江でいいわよ?」
「いつも…麦茶くれたり、ありがとうって言ってくれたり…。私、レズじゃないけど…春江となら、まんざらでもないかもしんねぇ…」
「今日は、麦茶より熱い汁をあげるわぁ…!熱いものは熱中症にもいいのよぉ…?」
「わ…私の…ここに…春江のサインを下さい…(くぱぁ)」
「じゃあ…確かに受け取ったわ。友恵の裸…んちゅ…」
「もっと…!もっとサインして!私…中身はこんなヤらしい荷物なんだ!春江…春江っ!」
「素敵な荷物だわぁ…。やっと届いた…!さあ…」
「あぁぁぁっ!恥ずかし…!私…春江の前で…イッちゃう!イッちゃうぅぅぅっ!」
「あはぁぁっ!友恵…私もイクわ!待ってて…!イックぅぅぅぅぅっ!」
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