(7月7日)
「うふふっ…!とうとうレズ専用ビーチに来ちゃうなんて!本末転倒ね?」
「そうね。いい男は見つからなさそう…」
私、西村沙樹。大学院生。
横にいるのは、北村綾乃。OL。
友達と行った海で、私をナンパしてきた男子グループが、同じくナンパでゲットされてたのが綾乃。
結局私は友達と別れ、そのナンパグループの男子と暑い一夏を満喫した。
その時、乱交もしたのでアドレス交換してたの。
結局、その男子とは上手く行かずに別れたんだけど、綾乃との交流だけが残り、毎年夏は2人でナンパされにしょっちゅう海へ行くのが定例になった。
ちょっと過激なビキニを着ていったのも手伝って、オトコには困らなかったわ。
毎晩、Hする相手が違った事もあるくらい。
だんだん待ってるだけじゃ物足りなくなってきて、理想の男子を逆ナンしにいってた時期もあったっけ。
多い時は、一夏で50人以上のおちんちんをくわえた事もあったかしら…?

そして、あれは去年の夏。
段々、欲しい男子の基準が上がり過ぎて、声かけられても乗り気じゃなかったりして、見つからない夜のことだった。
「海来てさ?この時間でまだ2人って初めてじゃね?」
「そうねぇ…。どうしよっか?」
もう23時。
さすがに、砂浜にもほとんど人の姿は無かった。
実は、晩ご飯はナンパしてきたオトコと一緒に食べたんだけど、私と綾乃的に「無かった」んで、一夜を共にせず別れてしまった。
さっきから、その確認の話ばっかしてる。
「いやぁ、私シモネタとか全然大丈夫だけどさぁ?限度あったよね〜あれは。マジ萎えたわ」
「私も〜。あ…どうする?終電で帰るなら、そろそろヤバくない?」
「マジ?オトコと寝ないで帰んの?不敗神話崩壊なんだけど」
今まで、必ずと言っていいほど海来た夜は、ナンパしてきた相手とHだったから、終電で帰るのはなんだか寂しかった。
だから、こんな風にグダグダ話してるってのもあるんだけど…
「いっそ逆に、今から泳がない?」
「シャワーどうすんのよ…?」
結局、オトコをとっかえひっかえして、何人かとは付き合ったけど、2人ともなかなか長続きしなかった。
年こせた彼氏は1人か2人。
翌年の夏は、またオトコいない状況でスタート。
大学生の時はそれでもよかったけど、卒業して綾乃は就職したし、若干歳も感じ始めてきている。
「この時間にオトコいないのは寂しいわぁ…」
「じゃ、Hだけでもする?」
「今から見つけんの?無理よ」
「じゃなくて、2人で」
「…綾乃とレズるの?」
綾乃とレズるのは、オトコを交えてだったら何度もある。
乱交の最中、キスしたり女性器を舐めあったり、Wフェラでチンポごしにキスしたこともある…
「まあ、終電は寂しいし、雨降りそうだし、とりあえずはラブホかな?男子いなくて入れんの?」
「さあ?ダメもと」
私と綾乃は、ラブホへ向かった。
途中から雨が降ってきて、結構濡れてしまい、終電で帰らなかったのをちょっと後悔した。
ラブホは、普通にフロントをすり抜けて入る事ができた。
「ラブホ代、自分で払うのって初めてなんだけど?私出そっか?社会人だし」
「割り勘割り勘」
いつも男子に出して貰ってたから、ラブホでお金払うのは初めてだった。
ひとまずシャワーを浴びて、服を乾かして…。
どうしよう?このまま寝よっかな…?
けど、あんまり眠たくないし…
「ここ、設備しょぼくね?なんもないよ。カラオケとか太鼓の達人とか、あればやりたかったのに…」
「普段、気にしたことなかったわね」
一晩中Hしてるから、気にしたことなかった。
私が、元カレと行ってた学校の近くのラブホは、長く過ごせるよう色々用意されてたけど、海周辺のラブホは田舎だから、あんまりそういうのがない。
「…マジ、Hする?私眠くないんだけど」
「私も。…あんま乗り気じゃないけど」
「オトコとやってもさぁ?全然イケないじゃん?何度も挿入されないと、熱くなってこないし…」
「同感。男子って基本雑なのよね。じゃ私は、じっくり丁寧にイキますか」
「沙樹、エロい」
「そりゃ、エロいことすんだし」
私と綾乃は全裸で、お互いの女性器をいじりながらHを始めた。
男子とヤる時と違って、過剰に喘ぐ演技はいらないので、くっちゃべりながら。
「クンクン…。沙樹、結構匂いきつくない?」
「綾乃だって臭いわよぉ?使い過ぎ」
「この辺、Gスポット?」
「あんっ…!そ、そこもいいけど、そのまわりを円を描くように…。そうそう!」
「こんなの、ある意味女子でしか出来ないよなぁ…。オトコは基本、勃たせてブチこみたいだけだし」
「クンニしてくれる子もいるけど、やっぱ私達が喘ぐリアクション期待からよね?そんなに演技しないで、たまには自然体でHしたいわ」
時間が経つのが長かった。
プレイが地味な上に、男子に夢中になってるわけでもないから。
こんなに時計を気にしたのは、Hの段階で冷めた男子とヤッてる時以来かしら…?
けど、朝方になったあたりから、状況が一変してきた。
眠たくなるどころが、裸のいたる所が性器みたいに敏感になってきて、当の女性器はもう潮を噴きまくりで、間違いなく今までで一番感じている。
頭の中が、オトコ欲しい願望のついでから来る性欲ではなく、もっと純粋に興奮したい性欲にかられている。
「やっべ…!私、初めてオトコがチンポ勃たせてる時の気持ち…解ったかもしんない…。体じゅうが半端ねぇ…。あはぁん!」
「女性器からじっくり時間かけていじり出すと…こんなに興奮するようになってるのね…。知らなかった…」
いつも挿入されて、出されて終わってるのとはわけが違う。
女子主導でHを楽しんでるのが分かる。
イクとかいちいち言わないからお互い気づいてないけど、イキ過ぎてもうヤバい…
それに、行動も男子的になっていく…
「はい、チーズぅ」
「あん…!エロい…」
デジカメに、自分達のHの様子を撮っていく。
お互いの女性器を広げたやつは勿論、おっぱいを重ねて吸いあったり、乳首をこねくりあったり、抱き合ってキスしてる写真とか、おふざけな空気は無理やり出しているけど、2人とも明らかに本気で自分が、より欲情するためにやってる。
男子にHの最中を撮られた時は、何が楽しいの?と思っていたのに…
「やばっ…いつここ出るのよ、私達…?」
「沙樹は出たい…?私は…まだまだHしたい…」
「それは…私もだけど…」
ご飯を食べる時間さえ惜しんで、私達はHし続けた。
ラブホはまさかの2泊目料金に突入。
やめられない。
男子はスイッチみたいに、イッて出せばこの興奮はおさまるのかもしれないけど、女子はそのスイッチがないから、ひたすら興奮し続けてしまう上に、更に感度は増していくわけで…。
「ンチュ…。綾乃に…いつも見栄張って、嘘ついちゃってごめんね…。なんか…そういう事言いたい気分になっちゃった…」
「私こそ…いつもありがと。案外、孤独に弱いから…沙樹が友達で良かった。あんっ…!」
それに、普段言葉や態度じゃなかなか表せない、好意を伝えたり、伝えられたりしてるのが、Hのやりとりの中で解るのが心地よかった。
レズって意味の好意じゃなく、純粋で友達でいる事への当たり前な感謝とか、嘘ついてた事を悪いと思ったり、他にも小さな謝罪をしたりとか、お互いの裸や女性器を刺激しあってるだけなのに、自然とそういう話が出てきては消える。
セックスしてる最中になんで…?って思うけど、相手と裸になって奉仕し合ってるから、素直な気持ちが引き出されやすいのかもしれない…
「ハァ…ハァ…」
「ハァ…ハァ…」
しかし、ついには言葉すら発せなくなってきて、私と綾乃は動物のように互いの性欲を刺激しあっていく…
疲れて眠りにつくまで、永遠と。
眠りについたら、最近不眠症だったのが嘘のように、丸一日眠ってしまった。
数えてみると1日半。ほぼ36時間、ぶっ続けでセックスしていたことが解った。
「沙樹ぃ…。ンチュ…」
「あんっ!綾乃ぉ…」
以心伝心って言葉があるけど、私と綾乃はなんだか、言葉を交わさなくても通じあえるような不思議な感覚が出来ていて、名残惜しくて、服を着る前にお互いの女性器を無言で愛おしそうに舐め合った。
36時間、さらしあって舐めあって、いじりあった女性器は、今までどんな男子に代わる代わるぶち込まれた時よりも赤々としていて、華やいでいるのが解る。
それに、もう私一人のものじゃないんだ…って、ドキドキした自覚もある。
Hって、男子を釣る餌で、恋愛とは切り離されたものだと思っていたけど…
今日のはHじゃなかった。
お互いが相手に奉仕することで、自然な形で求愛ができ、結果日頃の膿を出しきり、素直になって求め合う事ができた。
服を着てラブホを出ると、何故か急速に、繋がった気持ちは離れていったけど、それでももう前の距離感とは明らかに違う。
「今度さ…?近いうちにまた三連休くらいとってさ…?」
「その前にあんた、会社サボリになっちゃったじゃない?…まあいいけど」
私達の体、特に女性器が、この子はもう他人とか友達って距離じゃないと教えてくれるから、会話が自然と安心感に包まれていた。
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