(6月11日)
	「……」
	「…なに書いてるの？」
	「日記」
	「日記？へぇ…。ノートに」
	「（こくっ…）」
	「ブログとかじゃないんだ？」
	「…人に見せる気ないから」
	「ふぅん…。…私もさ？日記じゃないんだけど、その日印象に残った事は、写メに撮ったりして覚えておこうとしてるの」
	「……」
	「…なに？その‘関心ないです’って態度」
	「関心ないもの」
	「私は、のぞみの日記に関心あるんですけど？」
	「…見せない」
	「…でしょうね。あ、そういえば私もノートに日記つけてたの思い出したわ！夢日記っていうの」
	「夢…？」
	「そう。夢を見たら、起きた直後に、がぁーっと夢の内容を箇条書きにして書いておくの。 夢ってさ、すぐ忘れちゃうでしょ？でも、ちゃんと文章にして残しておくと、超面白いのよ！支離滅裂だし意味不明な所が繋がってたり」
	「…悪夢は」
	「え？」
	「どんな悪夢でも…書いて記憶に残すの？」
	「…そうね。辛いけど、記憶に残した方が、前進できる気がするから」
	「…そう。解った」
	「……」
	「……」
	「…大丈夫だから。みんないるから」
	「……」
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