(6月10日)
「今日は、出張に行く彩花のお見送りに、東京駅に来ています!」
「バス一本で東京駅来れたんだね。知らなかった…」
「あのねぇ…。私、遊びに行くんじゃないんだけど」
「私達は、遊びで〜す!東京駅見てこ〜!地下街とか楽しそう!」
「優衣菜、丸ビル行ってみた〜い!」
「気分はすっかり、丸の内のOL」
「できるOL!」
「はぁ…。ま、いいけど。じゃ、行ってくるわ」
「あれ?新幹線乗り場ならあっちだよ?」
「今日は夜行バスの日って書いてあったから、せっかくだから夜行バスにしたの」
「夜行バスって、一晩中走って遠くへ行くの?」
「そう。でも、大変じゃない?あれ、一晩中乗ってるとお尻痛くなっちゃうよ?」
「最近は、ゆったりしたシートの、居住性の高い夜行バスも多いのよ
。私が予約したのも、復活横4席の所を、2席にしたリッチなバスらしいわ」
「へぇぇ…。それはいいなぁ…」
「結局贅沢かよ」
「女性専用のバスとかもあるのよ。寝顔が見られないように仕切ってあって」
「バスの中で寝るってどんな感じなんだろう…」
「私、地元の市営バスよく乗り過ごして終点まで行くよ。一番後ろの席とか危ない。凄い寝ちゃう」
「おっさんか」
「最初は立ってるから大丈夫なんだけど、座ると寝ちゃうんだよね…?バスの”ここどこ!?”はシャレにならない」
「確かに…。静香んとこはまだしも、私の地元のバスは半端なく田舎の森の中とかに連れていかれそう…」
「聞いた事ない駅とかね?」
「折り返すバス賃、ママに貰えるか不安だった」
「じゃあ、そろそろ行ってくるわね」
「よし!帰り私達もバスん中で寝てみよっか?路線バスだけど」
「賛成〜!気分だけでも!」
「普通に、乗り越すんじゃない…?」
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