(4月9日)
五十嵐よ。
私と斉藤、高橋の3人は、いつもムカついてた絵美先生を追い落とそうと挑発した所、逆にやられて、鬼百合・戒というレズになってしまう薬を飲まされてしまいました。
鬼百合・戒は、性欲の対象を女性に切り替えさせられてしまうと同時に、強い性欲が体じゅうを支配してしまう強力な媚薬でもあり、絵美先生に鬼百合・戒を飲まされてから一週間ほどは、私も斉藤も高橋も…ほとんどの事を覚えていません。
ただ、女とヤリたくてしょうがないという衝動を抑えきれず、こないだまで普通の友達だった斉藤と高橋を相手にセックスしまくり、その最中に何度も電話をかけてきた彼氏を、あっさりフッてしまった事だけ、やんわりと覚えていました…。
「ねぇ〜?私が彼氏をなんて言ってフッたか覚えてない?」
「さあな…全然」
今までの些細な不満をぶちまけたのか、それともレズになっちゃったからごめん!って言ったのか…。
なんでそんな事を気にするのかって?
それは…私達はただセックスばかり続けてしまう、性欲に犯された体を引きずりながら、将来を模索し始めたからよ?
実は、将来なんて何にも考えていなかったんだけど、このまま大学に入ったって、レズなら普通の遊びはできない。
レズならレズの遊び方、人生の楽しみ方があるはず!
そう思って私達は、ある女の元を訪ねた…
(白庭クリニック)
「なるほどね?症状を聞く限り、鬼百合・戒にほぼ間違いないわね」
この女が、鬼百合・戒を作った…。
私達がまず聞いたのは、鬼百合・戒の効果を無くす方法。
「それはないわよ。だって、レズを増やしたいんだもの。減らしたら意味がないわ」
真名香さんはその後、もし減らせる技術があれば、レズは病気として処理され、一人残らず異性愛者にされちゃうから、と答えた。
私達3人のささやかな希望は、予想通り打ち砕かれた。
でも…これはある意味、予想もしていたし、覚悟もしていた。
「じゃあ…私達はレズとして生きていくしか方法はないんですね…?」
「そう。でも、いいじゃない?きっと幸せよ?鬼百合・戒の効果で、貴女達のエロい欲望は常に激しく押し寄せてくるものだから。一生、エロと戯れて生きられるわ」
「あんっ!真名香せんせぇ…!」
私達はそのまま、真名香先生と4Pした。
もう、なんのためらいもなく、むしろ興奮した。
女とセックスしたい。
そのためなら、恥じらいなんて一瞬で脱ぎ捨てられる。
それが鬼百合・戒の効果なんだと、身を持って知らされてる私達がいる…。
「ちゃんと貴女達が幸せな人生を歩めるように、紹介状を書いてあげるわね?」
絵美先生によって、いつの間にか入らされていたレズ宗教・母淫だけど、まず最初は信者同士の乱交パーティーへの参加を重ねるのが定番らしい。
斉藤、高橋、秋津、絵美先生と…もう4人の女とセックスしたのに、これを100人くらいとセックスしていくまで、乱交は続ける風習なんだって。
そう考えると…ますますセックスのことだけで頭がいっぱいになっていく。
学校も、友達も、オシャレもテレビも…みんなついでで、セックスのおまけ。セックスの前戯なんだと思えてくる。
セックスしている時だけが、本当の私みたいに感じちゃう…。
なのに、ちゃんと鬼百合・戒を作った人にまで話を聞きにいって、自分達の状況を知ろうとするんだから…人間って不思議。
誰からともなく言い出して…。
斉藤も高橋も、前はつるんでるだけで、そんなにどうってことない存在だったし、当然彼氏よりは下の存在だったと思ってたのに…
今は三人一緒に同じ状況に陥った事が、私のこれからをよくしてくれる、かすかな希望のような気がする。
2人の顔色を見て、私と同じだって思える。
三人一緒に頑張ろうというほどの絆はないけど、一緒だと落ち着く。
私は…距離をおいたまま、2人を好きになっているのかもしれない。
鬼百合・戒のおかげで、肉体関係はあるわ、愛してるって連呼するとかムチャクチャだけど…
冷静に、前より‘嫌い’が減って‘好き’が増えた気がする。
…わかんないけどね。
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