(2月24日)
「ただいま〜」
「あら?学校行ったんじゃなかったの?」
「電車、運転見合わせだって〜。いつ復旧するか解らないっていうから、帰ってきちゃった。寒いし」
「優と優衣は?」
「お姉ちゃんはまだ寝てるでしょ?あいつは、まだ駅にいるんじゃない?電車動いてないから」
「なんか朝から電車が動いてないなんて、ストライキの時みたいね…」
「ストライキ?」
「会社の社員の人達が、給料を上げたりしてって事を社長とかに要求して、ダメなら今から働かない!っていう事」
「えぇ!そんな事できちゃうの…?」
「昔はね?今日は鉄道ストの日なんですって。私が学生の頃は、よくストライキがあって電車やバスが止まっていたわ」
「え…?ひょっとして、電車がそれで動かなくなるから、学校って行かなくていいの?」
「私は諦めて家に帰ってたわ。けど、線路を歩いて途中まで行ったって友達もいたわ」
「すご〜い…。ねぇ?ストライキってなんで無くなっちゃったの?」
「一番の理由は、利用者に迷惑がかかるからだと思うけど…やっぱり不況も影響してるんじゃないかしら?
みんな安月給でも、会社の奴隷みたいに働かざるを得ないのよ、今は」
「おはよう…。なに?ストライキの話?」
「あ、やっと起きた」
「ママ…あれ、最近あったじゃない?プロ野球のストライキ」
「ああ…。あれって何年前だったかしら?優衣菜はまだ小さかった頃かしら…」
「野球選手がストライキしたの?」
「そう。野球ってセ・リーグとパ・リーグの2つに別れてるでしょ?それを一つにしちゃおうなんて話があった頃よね…」
「大人って大変…」
「優。起きたばっかりで悪いんだけど、布団と洗濯物干してくれない?」
「ストライキしま〜す」
「じゃあ優衣菜?」
「電車動いたかどうか見に行ってきま〜す」
「もう!なんなのよ、うちの子は!」
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