(2月19日)
私は石田美歌子。
しがないコンビニの店長をやってるわ。
コンビニなんて、立地が全てなもんだから、客なんて来ない来ない…。
逆にもし売上が出たら、向かいの駐車場に大手のコンビニが進出してきて、客奪われて潰されるだろうから、頑張る気も起きない…。
そんな中、私は必然的にクルーのシフトの充実を図るようになる。
シフトが空けば、深夜だろうかなんだろうが自分が入らなければいけないし、生活も不規則になる。
前いた店舗の時は、そのせいで肌は荒れるわ血尿は出るわで、ほんと思い出したくないわ…。
「あ、夏井さん?ちょっとごめん…。今晩10時から入ってくんない?一人夜勤嫌で…」
「わかりました!店長のご命令とあらば…!ぶひひぃぃ!」
私の店のクルーの一人に、夏井和奏というバイトの女がいる。
もう2年ほどの付き合いだろうか。
この女、仕事はできないくせに、まわりには仕事ができる先輩として威張り散らしているため、他のバイトの間からは心底嫌われ、豚呼ばわりされている。
だがこの女、目上の立場の私には媚びへつらうので、なかなかクビに出来ない。
この女が理由で辞めていく高校生とかも多いので害ではあるのだけど、いつどんな急なシフトにも入ってくれるので、私の立場としてはそのほうがありがたいのだ。
けど、私と夏井の関係は、ただのコンビニ店長とバイトという関係ではない。
私は自分が楽したいがために、禁断の契約を結んでしまったのだ…。
あれは、夏井が一人夜勤のシフトに入っていた時のこと。
当時の私は病んでいて、本部が禁止している一人夜勤を、人件費削減のため行わせていた。
しかも、夏井さんとは組みたくないというクルーが続出していたので、彼女を一人夜勤に押し込むのはシフト上も好都合だったのだ。
とはいえ、万が一の事があったら不安だったので、夜中の2時過ぎ、店舗に様子を見に行った。
「…誰もいない」
レジに誰もいないけど、駄目コンビニではこんなの日常茶飯事である。
私が一人夜勤する時も、防犯カメラ見ながら、パソコンで事務作業している。
「あら?バックヤードにもいない…」
飲料補充かと思い、冷蔵庫の裏の入口へ行く。
すると、そこには不可解なものがあった。
夏井さんの制服があり、さらには服や下着まで置いてある。
深夜という事もあり、背筋がゾクッとした。
「まさか、女の一人夜勤だから、そんな事が…」
最悪の想像が頭をよぎった。
しかしその一方で、クルー内での‘ある噂’も思い出す。
果たしてどちらか?
私は冷蔵庫の扉を開けた。
「あっはぁ!彩花さまぁぁん!…ぶっ!?ぶひひぃぃっ!てんちょお!」
「ひ…ひぃっ!」
正解は後者だった。
夏井和奏は、クソ寒い冷蔵庫の中で一糸まとわぬ全裸になり、女性器やおっぱいをまさぐり自慰をしていた。
あろうことか、女性器や尻の穴にペットボトルの先を突っ込んでいる。
クルーの間であった噂とは、
「夏井和奏は休憩時間、トイレで全裸になりオナニーをしている」
「夏井和奏はエロ本のコーナーを意味なく念入りに手入れし、返本するエロ本をくすねて持って帰っている」
「夏井和奏は、休憩中にバックヤードで、携帯を見ながら自分のおっぱいを揉みしだき、女性器をまさぐっている」
…そういえば、さっきバックヤードのクルーが待機する場所にも、読みかけのエロ本があった気がする…
「何してるの!変態!とにかく出なさい!」
「ぶ…ぶひひぃぃ!違うんです!違うんです!私、返本やってたらエロ本があって、読みふけっていたら…我慢できなくなって!」
「なんで冷蔵庫の中なのよ!?」
「ペットボトルをぶち込んでみたかったんですぅ…!こんな風に…うへへぇ!」
よだれを垂らし、恍惚の表情で答える夏井に、私は寒気がした。
この女…頭おかしい!
「く…クビにしないでぇぇ!お願いですから…!店長!てんちょぉ!」
「きゃあぁ!体冷たっ!だ…抱きつかないで…!」
和奏の下半身は、まだ女性器と尻の穴にペットボトルが刺さったままだった。
こんな変態、見た事ない。
今すぐ出てけ!と言いたかった。けど…
「…クビにはしないわ。一人夜勤なんて違法なことさせてたのは私だし…」
夏井をこんなことでクビにするのは勿体ないと、私の理性が止めた。
夏井は非常に便利なクルーだ。
使えないけど、私が過労死を避け、プライベートを確保するには必要な気がする。
ちょうどこないだ別れた彼氏も、私の忙しさが原因だったわけだし…。
「もうこんな事二度としないって誓えるなら…引き続き雇ってあげるわ」
自分でも、なんて優しい店長なんだろうと自画自賛。
ところが…
「無理ぃっ!」
「は…?」
「私はぁ、性欲の塊なんです…!全身が性器になるまで開発されてて…座ってても立ってても穴が刺激されて…うずくんですぅ!」
「あのねぇ…。じゃあ、コンビニなんか止めて風俗で働けばいいじゃない?」
「嫌だわっ!男なんて汚らわしい!私の裸は彩花さま一筋!和奏の性欲は全て、彩花さまに捧げる自慰の祈り!ぶっひひぃぃ!」
「…あんた、レズだったの?どうりで女子のクルーが理由もなく、あんたと組みたくないって言ってたわけだわ…」
「私はレズ宗教、母淫の信者であり、四天王なのよっ?誰も私の性欲を妨げる事はできない!妨げるものには、死あるのみ!ぶひひぃぃ!」
「気持ち悪っ…」
生理的嫌悪感の最たるものが来た。
諦めてクビにするしかないのか…。
でも、夏井は今、週5で入ってるから、クビにしたら私が過労死しそう…。
「じゃ、じゃあどうすればいいの?確かに、一人夜勤の時にそういうことしても迷惑はかかってないけど…もしお客が来たらどうするのよ?今たまたま来てないけど」
「全裸に制服だけ羽織って出ます!」
「バレるし…!」
こうやって話してる間も、夏井さんは自分のやや垂れたデカい乳を揉みしだいている。
私、彼氏の前だってこんな乱れないのに…
見ていて恥ずかしくなる。
「…あなた、女だったら相手は誰でもいいの?」
「私は彩花さま一筋ぃぃぃ!けど、母淫のしきたりに従って、女なら誰とでもセックスするわ!セックスが好きなのぉ!セックスセックスぅ!」
「…わかったわ」
私の中で、打算が勝った。
彼氏にフラれた直後で、自分の性行為にたいして投げやりで自虐的な思いもあった。
「じゃあ、もし…もしよ?私が夏井さんと…セックスしてあげたら、どう?そもそも…!夏井さん、私が抱かせてあげるって言ったら対象に入る?」
「勿論!店長はエロい体つきしてて、前から抱きたいと思ってましたぁ!店長でオナニーした事もありますぅ!」
気持ち悪いはずなのに、ちょっと嬉しいのは何故だろう?
「じ…じゃあ、ヤらせてあげるわ、夏井さん…。お客さん来るかもしれないから、防犯カメラのあるあっちで…」
「ぶひひぃぃ!あぁ…店長の裸肉を堪能できる日が来るなんてぇ!母淫四天王最強のメスブタ…夏井和奏の性欲、味わってぇ!ぶひひぃぃ!」
防犯カメラで店内が見える位置、すなわち店長である私の椅子の前で…全裸になる。
仕事場で全裸になるなんて…たまらなくドキドキする。
まさか夏井さんと、セックスすることになるなんて…
「あぁぁん!夏井さん凄ぉい!なんで私が乳首感じるってわかるのぉ!あはっ!あはっ!」
さすがレズだからなのか、夏井さんは私のGスポットを次々に見つけ、一方的に快楽へ導く。
「こんなの初めてぇ…」
「元カレとやったのとどっちがいいですか?」
「き…気持ちよさで言うなら、絶対夏井さん…!わ、私…レズじゃないのに…なんかハマっちゃいそぉ…」
私は見よう見まねで、夏井さんの尻を揉んだり、おっぱい同士を押しつけあってみたり、キスをしてみたりした。
彼氏とヤッてた時は、わざと言ってたようなセリフが自然に出る…。
それどころか、気持ち良すぎて、ろれつがまわらなくなってきそうだった。
「あぁ…凄い…!またイカされそう…!イキ過ぎててヤバい…。夏井さん…いつもこんな欲情した状態でいるのねぇ…?」
「ぶひひぃぃ!だって彩花さま、エロい女がお好きだから…。よりエロくなることが、私の恋なの。解ってぇ…てんちょお…?」
「美歌子って呼んで…?呼ばれながらイキたいのぉ…!私も、夏井さんのこと、和奏って呼ぶから…!」
「承知!あはぁぁぁぁっ!美歌子!美歌子ぉ!和奏…イキますぅぅぅ!ぶひひはぃぃぃぃぃっ!」
「あぁぁん!私もイクっ!またイク!和奏ぁ…!イクイクイクぅぅぅぅぅぅっ!」
「ハァ…ハァ…」
「きゃ…!納品来ちゃった!大変…!」
それが、私と夏井さんとの肉体契約。
当初は、私がレズの相手をしてあげる代わりに、夏井さんが私のシフト要請にいつでも応える…というものだったんだけど、今はもっと信頼感が増した。
夏井さんは、エロい事をしながら教えると何故か物覚えがいいので、発注もできるようになったし、副店長と言っても過言じゃないレベルにまで成長した。
相変わらずクルーからは評判悪いけど、おかげで店長の私に批判の矛先が向きづらくなっているので、クルーと私は屈託なく仲良い関係を築きやすい。
一時は、過酷さと将来への不安から会社を辞めようと思っていたけど、今はプライベートな時間が増えたので、一人旅をしたり、ゲームをしたり、ささやかな自由を満喫するようになった。
彼氏はもう作っていない。
未だに私はレズじゃないって自覚あるけど、彼氏作ったら夏井さんを裏切ったような気がして…。
やっぱり夏井さんとのエッチに、私は魅入られてるんだなぁ…と思う。
(数日後)
「今日の夜勤、豚と店長かぁ。店長また痩せるな」
「あんな奴、豚串にして揚げ物のコーナーに並べちゃえばいいのに」
「さ、あがっていいわよ?お疲れ様」
「店長、あの豚と組んでてしんどくないっすか?」
「みんなが嫌だっていうんだから、私が一緒に入るしかないでしょ?」
「養豚場の世話、お疲れ様で〜す」
夏井さんとの夜勤は、週に2〜3回あるんだけど、私はもう仕事とは思っていない。
「あぁぁん!いいところだから、お客さん来ないでぇぇ!い…一回イッてからレジに…!」
「上だけでもいいから服着て!ほら…着ながらイクわよぉぉ!」
最近は夏井さん…改め、和奏に「愛してる」って言えるようになった。
私…和奏に惚れてるのかな?
和奏は彩花って人一筋だけど…このシフトの時間だけは私が独占できてると思うと…幸せかも。
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