(9月1日)
「あ〜ぁ…学校始まっちゃった…」
「まだ登校日だよ、きっと」
「んなこたぁない」
「まだまだ暑いし、学校行きたくないよね…」
「ん?あれなに?荷物?」
「えへへ〜!静香が懐かしがると思って、持ってきちゃった」
「防災ずきんだ!懐かしい〜!」
「椅子の下に敷いてたでしょ?」
「うんうん!これ、懐かしいなぁ。みんな違う柄だったよね」
「ただいま〜」
「おっか〜」
「ふぅぅ!しんどい!」
「あ、水だ」
「いっぱい買ってきたねぇ」
「こっちも防災の日か」
「そうよ。ハァ…ハァ…」
「車出せば楽ちんだったじゃん?」
「甘く見てた」
「ダメじゃん。防災は油断しちゃダメなんだって、今日の避難訓練で先生が言ってたよ」
「そうね…。私達も、火事や地震が起きた時には、すぐ避難できるようにしておかないと…」
「校長先生が、昔新宿のビルで放火があって、大勢の人が亡くなったって話してたよ」
「あー…あったね。覚えてる。歌舞伎町の。911テロのちょっと前だよ」
「ちょうど今日、防災の日に起こったんだって」
「あれは、勿論放火だから犯人が悪いんだけど、非常口が物置きと化してて使えなかったから、多くの人が逃げ遅れたって言われているわ」
「ベランダとか廊下とかに、あんまり物置いちゃダメだね…」
「あと、火災報知器の設置も義務化されたから、つけておかないと」
「この辺は古い町だから、最初からついてないだろうからね…」
「火事になってからじゃ遅いし…」
「今は季節じゃないけど、冬になると火事で人が亡くなったって話、よくニュースでやるでしょ?他人事だと思わないで、しっかり防災の意識を持っておかないとね」
「今年は地震もあったしね…。防災は日頃からやっておかないと」
「地震かみなり火事おやじ」
「昭和」
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