(1月5日)(夜の散歩中)
「♪い〜つまでも〜絶えることなく〜」
「……」
「♪と〜もだちで〜いよう〜」
「……」
「♪あ〜すの日を〜ゆ〜め〜見〜て、きぼ〜うの〜道を〜」
「…どうしたの?」
「友達がいない私達への鎮魂歌です」
「……」
「…昔ね。彩花と別れる時にさ…?母淫の構想とか、既に聞いてたんだ」
「……」
「…私、その時…一度だけ意見したの。こんな風になったらいいな…って」
「…なに?」
「…レズって言ったら、恋愛で絆を深めていくわけでしょ?それよりは、友情…友達いっぱい増やせるほうがいいなぁって」
「……」
「友達って言っても…ただ単に付き合いが長いとか、趣味が合うとか、そういうレベルの友達じゃなくて…。なんていうか…。エッチ抜きの母淫って感じかな」
「……」
「でも、彩花には却下されちゃった。恋愛じゃないと、多くの人は魅力を感じてくれないし、動かないって。まあ…その通りだったんだと思う」
「……」
「だけど…私は恋愛に興味がないの。一人でいたいから…。孤独が好きだから…。本当は友達も友情もいらないくらい」
「…………」
「でも…。こんな歌を歌い出すくらいだから…ちょっと違うのかもね?」
「…私はいらない。恋愛も友情も友達も…」
「…そう」
「でも…」
「…うん」
「優は…そのどれでもない…」
「…そっか」
「続き…歌っててもいいわ…」
「♪そ〜らを飛ぶ〜鳥の〜ように〜じゆう〜に生きる〜」
「きょ…」
「?…今日の日は〜さよう〜なぁら〜また〜逢う〜日まで〜♪」
「♪ま〜た…逢〜う〜…日まで〜」
「で…」
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