12月31日
(優衣菜家)
「あれ…?お姉ちゃんがいる」
「いたら悪い…?」
「いや〜さ?なんか意外だなぁ〜と思って。てっきりレズ萌え荘でみんな過ごすのかと思ったら、今年はみんな家で過ごすんだね」
「いいんじゃない?いつも嫌っていうほど一緒にいるんだし」
「彩花はいいの?あいつ、帰るとこないじゃん?」
「彩花とのぞみはマディソンのとこにお呼ばれされたみたいよ。年越し乱交パーティーですって」
「なにそれ!行きたかったなぁ…」
「こら」
「あ…。お姉ちゃん…」
「なに?」
「…キスしていい?」
「は…?な、なんでよ…!」
「こないだのお礼がまだだから…。エッチでもいいよ!」
「あのねぇ…。普通にありがとうでいいわよ」
「実は、それが一番恥ずかしい…」
「不思議な羞恥心ね…」
「…なんで、お姉ちゃん…私が変だって気づいたの?ママも気づかなかったくらいなのに…」
「…あいつは昔から、そういうの全く気づけないから。…そのせいかな。私が全部気づかなきゃ…って。家族でそういう役割の人間、親がやらないなら子供がやんなきゃ」
「えらそうにー!…でも、なんか…彩花がお姉ちゃんに惚れたの、解る気がするな…」
「……」
「ニートがお姉ちゃんを慕うのも…解る気がする…」
「…ら、来年もよろしくね?」
「私も…。あ、そうだお姉ちゃん?ママが一緒にみんなでガキの使いみよ〜って」
「結構です。私、今年最後の考え事してるんだから…」
「優衣〜?一緒にガキの使い見ないの〜?」
「っせえなババア!私は一人で見たいの!襖開けたらぶっ殺す!」
「…いいじゃん?どんな状態だって、家族は家族。それ以上でもそれ以下でもないわよ」
「…優」
「え…?」
「なんとなく、呼んでみただけ」
「…なによ?」
「…別に」
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