(12月15日)
「わぁっ!ねぇねぇ香織!見て?あっちのテーブル、昔のゲーム機の台よ!インベーダーゲームかしらっ?」
「ハァ…。そうなんじゃない?」
「ノリ悪〜い」
「あのね…。改めて、明日奈の趣味ってほんと変わってるのね。こんな古くて煙草臭い喫茶店わざわざ選ぶなんて」
「あ、香織って煙草嫌いだった?」
「お父さんがよく吸ってたから慣れてるけど…。貴女も医者なら解るでしょ?受動喫煙がどれだけ体によくないか…」
「私は、煙草の匂いって嫌いじゃないけどなぁ…。香織が吸ってたらカッコいいと思うわ」
「か…カッコいいとか、そういう問題じゃないわよ…!」
「なに頼む?」
「う〜ん…。これと言って…。カロリーとかも書いてないし…」
「私はナポリタンに、粉チーズたっぷりがけ!」
「?…よく来てるの?」
「ここは初めてだけど、似たような感じの喫茶店なら、優ちゃん…春日さんとよく行くわ」
「春日さん。明日奈にどんどん悪影響を…」
「香織はなに頼むの?」
「…解ったわ。もう腹くくる。しょうが焼き」
「いいじゃない、しょうが焼き!どうして?」
「下手なの頼んで、レトルト出されるよりいいでしょ?それに、しょうが焼きはハズレがないって、こないだテレビで見たわ」
「鋭い!さすが香織ね」
「ちょっとも嬉しくないわ。ハァ…」
戻る