(11月25日)
「う〜ん…。困ったぁ…」
「なに?エッチしたいの?それなら優衣菜が!」
「ノンノン。こないだの目標書くやつだよ…」
「ああ。‘レズとは?’ね。静香、何にした?」
「人に話しちゃいけないんじゃないの?」
「ドンマイドンマイ。気にしない」
「アバウトだなぁ…」
「私もお姉ちゃんも、もうとっくに出したよ?」
「じゃ、ドンマイなら聞かせて。なんて書いた?」
「私は‘人生’」
「ごつん」
「いったぁ〜い!来ると思った…」
「クソガキが人生とは何事か」
「ヒドいよ〜。静香だって、そんなに変わんないじゃ〜ん」
「この子にとっては人生なのよ。生まれつきのレズだし、母淫に入ってなかったら、きっと苦労してたと思うわ」
「そういう優さんはどうなの?」
「静香って、お姉ちゃんの事、呼び捨てにしたりさんづけしたりするよね」
「なんか恐いオーラが出てる時はさんづけ」
「なによそれ!…私は‘救い’よ。彩花がなんて顔をするか知らないけど」
「救い…。彩花を救ったから?」
「それもあるけど、私にとってママからのそれは、彩花と出会わなければ、一生性的虐待としてしか認識しなかったと思うの。
親子関係もきっと上手くいかなかった…。けど、彩花のおかげで私はそう思わなくて済んだわ。
だから、私にとっては救いなの。色んな意味でね」
「深イイ〜」
「深イイ〜」
「う〜ん」
「なんであんたが‘う〜ん’なのよ!」
「彩花、よく来るけど暇なの?」
「一応、暇じゃないつもり」
「彩花は書いたの?教祖だけど」
「勿論。みんなが書いてるんだから、私も書いて当然」
「なんて書いたのか気になるなぁ〜。一応、代表だし」
「どうせロクなのじゃないわよ」
「優は手厳しいわねぇ…。私はね…‘相棒’です」
「ああ、水谷豊の」
「ママが再放送見まくってます」
「細かい事が気になってしまうのが、僕の悪いクセ」
「真似はいいから。なんでレズが‘相棒’なの?」
「私はレズをここまで育ててきたつもりだし…。
レズのみんなと幸せを目指して一緒に頑張った結果、私はみんなに育てられてここにいる。
レズは私にとって、優との運命で出会い、パートナーとして共に育っていく事を決めたわけなの」
「ほへぇ〜」
「認めたくないけど、ちょっとカッコいいな」
「よく、恥ずかしげもなくそんなセリフが吐けるわねぇ…」
「優が冷たすぎる…。しゅん」
「あんた、ドMなんだしいいでしょ」
「そうだったのか…」
「…否定はしないわ」
「さ、なんだかんだで私達のみんな聞いたんだから、何か浮かんだ?静香」
「私ね…。ほんと申し訳ないんだけど…‘不明’かな」
「不明?不明とは?」
「私、確かに今は先生の影響でレズになったし、母淫やレズ萌え荘にもいるけど…この先どうなるかは解らないじゃん?
結婚しなきゃいけないかもしれないし、就職もするし…最悪、レズやめちゃう可能性だってあるんだよ?」
「ひ…ひど〜い!私という嫁がありながら!」
「でも、私は静香の事…責めたくはないわね。
うちは家の事情がたまたまああだから、一生レズなんだろうなぁ…って思えるけど、静香の親とかは至って普通だもの」
「ノリでレズになっちゃったようなものだもんね?静香」
「静香がレズ止めたら、私絶交する!」
「優衣菜…」
「うふふっ…。子供には解って貰えないみたいね?どうする?」
「…じゃあ、今は‘不明’だけど、将来ちゃんと結論を出すよ」
「他の男と付き合うような結論…?」
「優衣菜が昼ドラの登場人物みたいな事言ってるわ…」
「違うって!その…。ちょっとはマジメに考えるよ。優衣菜の事…」
「え…?」
「あぁもう!なんでもない!ちょっと走ってくる!」
「いってらっしゃい」
「さよなライオン」
「え…?え…?なに?どういう意味だったのっ?ねぇ!」
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