ごみかんニュース第8号

【目次】

八丈町デポジット3年経過

資料

ラッキーデポジットは終わります

報告書ができました

ちょっとひとこと

夏祭りでデポジット支援

ゴミ減量をめざして

6月7日、デポ視察で来島したコカコーラの人たちを迎え、ごみかんと三根婦人会のメンバーが出席して意見を出し合いました。



 八丈町デポジット3年経過 

住民の支持で大きな成果 商店負担の軽減が課題

  約3年に及ぶ八丈町デポジットの試行は、80%を超える高回収率、ポイ捨ての激減、住民の環境意識向上、クリーンアイランド八丈島の全国へのアピール等、多くのすばらしい成果を上げてきました。〈任意参加=不参加の自由〉の制度だからこそ、明らかになってきた教訓も多かったと思います。住民の大多数がこの成果を認め、支持し、この制度に協力していることは、昨年12月に行われた東洋大学山谷修作研究室の販売店アンケート、および住民アンケート(詳細はごみかん報告書参照)にはっきりと示されています。
 しかし、この任意参加方式は、一方で、販売店にとって過重負担の大きな要因となっており、アンケートでも住民、販売店の大多数が全店参加を求めています。したがって、デポジット制度を「試行」段階から「本格実施」へと発展させていくために、全店が参加できる制度へと改善することが最大の課題です。
 この3年間で、飲料缶・ペットボトルの流通量と流通ルートはほぼ明らかになりました。そのことによって、3年前の制度実施時には避けられなかったシールの貼付を廃止できる可能性が広がってきました。また自動回収機の価格も下がり、回収面での合理化が進んで、販売店に負担のかからないノンシール方式による全店参加のシステムづくりは実現可能なっています。
 ところで、八丈町はこの事業の目的の一つとして、国レベルでゴミ問題を解決するために生産者に回収義務を課すデポジットの有効性を示すことを掲げてきました。国はこれまで容器包装リサイクル法、家電リサイクル法などによって循環型社会への移行の道を探っていますが、生産者の回収責任があいまいなこれらの制度の限界は早くも露呈し始め、デポジットの全国法制化を求める声は各方面で高まってきています。

小泉内閣の諮問機関がデポ制度を提言
「モラル頼りの現行法には限界」


 そうした中で、小泉内閣による構造改革の基本方針を検討するための内閣諮問機関は、デポジットの全国化を政府に求める方針を固めました。「消費者のモラルを頼りにした現行のリサイクル法では、首相が目標とする『ゼロ・エミッション(廃棄物ゼロ)』に近づけない」として、高い回収率が可能なデポジットを、びんや缶のほか自動車、電気機器なども対象として法制化する方向です。7月17日付読売新聞の記事には、八丈町も導入例として紹介されています。
 また国土交通省も、ゴミを出さない循環型の島を増やすため、離島地域でゴミの削減や再資源化を進めるための方策の検討に乗り出した、とのニュースが発表されています。6月30日の共同通信ニュース速報によれば、国交省は、自治体アンケートでゴミ処理をめぐる島の現状や課題を分析、国内の数地域を現地調査して、環境の保全や産業の振興などを検討する、と言っています。このニュースは、その背景として飲料容器のデポジット制を導入している八丈島や、ゴミゼロを目指す鹿児島県の屋久島などの積極的な取り組みを紹介しています。
 八丈町デポジットには、これまでもゴミ問題に悩む全国の自治体から注目が寄せられ、視察や取材、資料請求などが今なお続いています。クリーンアイランド八丈島の重要施策でもあるこのデポジット制度をよりいっそう発展させていくことは、八丈町にとって必要であるだけでなく、環境問題と取り組むすべての自治体、ひいては国全体の未来がかかっているといっても言い過ぎではないでしょう。


【資料】

首相諮問機関がデポジット制度導入を提言へ(読売新聞7月17日)

 ごみの減量とリサイクルを推進するため、小泉首相の諮問機関「総合規制改革会議」は16日、製品の販売時に上乗せした預かり金を回収時に消費者に払い戻す「デポジット制度」の全国導入を政府に求める方針を固めた。制度内容の策定期限は来年度末とし、環境省は、びんや缶のほか自動車、電気機器なども対象に法制化の検討に着手する。
 デポジット制度は、製品の販売価格に一定額の預かり金を上乗せし、消費者が使用し終えた製品を廃棄せずに販売店やメーカーに返却すれば、上乗せ分の払い戻しを受けられる。返却しなければ損をするため、高い回収率が期待できる。
 製品ごみのリサイクルは足踏み状態で、びんや缶のポイ捨てが後を絶たず、家電製品や自動車の廃棄処分料を逃れるための不法投棄が環境問題となっている。
 このため同会議は、消費者のモラルを頼りにした現行のリサイクル法では、小泉首相が目標とする「ゼロ・エミッション(廃棄物ゼロ)」に近づけないと判断した。
 従来、デポジット制には、「新たな回収コストがかかる」とするメーカー側の反発が強かったため、全国規模ではビールびんについて業界が自主的に取り組んでいるほかは、東京・八丈島など数か所の自治体がびん・缶で実施しているだけ。昨年5月に成立した循環型社会形成推進基本法の策定過程でも、いったんは同制度導入が盛り込まれたが、自民党の抵抗で削除され、「研究課題」に後退していた。一方、海外ではドイツや米国の一部の州、韓国などでデポジット制が採用され、回収率が9割を超えるところも多い。

【資料】

国土交通省、離島のごみ削減・再資源化を検討(共同通信ニュース速報6月30日)

 ごみを出さない循環型の島を増やすため、国土交通省は三十日、離島地域でごみの削減や再資源化を進めるための方策の検討に乗り出した。
 自治体アンケートでごみ処理をめぐる島の現状や課題を分析、国内外の先進事例を調査。本年度中にまとめる報告書で、生ごみのたい肥化によるごみ削減と環境保全型の農業推進など産業の振興にも結びつく具体的な方向性を示したい考えだ。
 島のごみ処理をめぐっては、ペットボトルなど飲料水容器の回収促進のためデポジット(預かり金)制を試行的に導入している東京都・八丈島や、ごみゼロを目指す鹿児島県・屋久島など積極的な取り組みがある。その一方で、ごみの焼却施設整備が遅れ、ごみを海上輸送しなければならずコスト負担に悩む自治体は多い。
 アンケート対象は、離島振興法で指定している二百六十四島の百七十八自治体。@島民や島内の事業者の出すごみの種類や量Aごみの処分や再資源化の実態B清掃ボランティアや環境に配慮した産業への支援状況―などを聞き、課題や成功の理由を分析する。
 さらにごみ削減や再資源化に関する海外の離島の先進事例を収集し、国内の数地域を現地調査。環境の保全や産業の振興のため住民と事業者、行政の連携のポイントなどを検討する。


ラッキーデポジットは終わります

引き続き八丈町デポジットにご協力下さい



 懸賞制度「ラッキーデポジット」は、八丈町デポジットが開始されたあと、これをバックアップするために、みんなが親しみながら参加できるよう、楽しく夢のあるものにしたいとして考え出されたものです。
 デポジット全国化のモデル事業としてスタートした八丈町デポジットは、努力のかいあって、短期間に高い回収率を上げ、その有効性を実証しました。この八月で実施丸三年を迎えますが、各種の調査結果でも明らかにされているように、デポジットはついに島民のなかに広く浸透し、定着しているという評価を得るに至りました。「ラッキーデポジット」の当初の目的はほぼ達せられ、一定の役割を果たすことができたものと考えられます。
 そこで、これを機に、「八丈町デポジットを進める事業者の会」では、27回(八月の抽選分)をもって、この懸賞を終了させていただきました。
 たくさんの賞品を提供して下さった協賛者の皆さんや、作業の手間もいとわず協力して下さった事業者の皆さん、ボランティアの皆さん、そして消費者の皆さんによって支えられてきたラッキーデポジットは、マスコミを通して、ユニークな企画として各方面の注目を集めてきました。応募総数も、今まで約2年半、来島者分も含めて、124,861件もの多数に上っています。
 終了するについて、「やめちゃうの? 残念だなー」と言っていただいていますが、大勢の方々に喜んでいただきながら続けることができて、参画した「ごみかん」としても、大変うれしく思っています。
 八丈町のデポジットに対する取り組みは、全国から大きな関心が寄せられ、ゴミ問題が深刻化する中、ますます重要な政策として期待されていますが、この先進的な事業が、今後、姫島のように全島あげて実施されるよう、また一日も早く法制化につながっていくよう、皆さんと一緒に応援をしていきたいと思っています。


ごみかんの活動をまとめた報告書ができました


 平成12年4月から1年間、ごみかんは地球環境事業団から助成金を得て、新たな活動を展開しました。これは、町が進めている「クリーンアイランド構想」の一翼を担うデポジット事業を推進するための住民運動でした。その1つは、デポジットの解説書として役立つようにと、パンフレットを1万部つくったことです。B5判8ページのカラー印刷で、イラストを満載して親しみやすく工夫しました。わかりやすいと好評です。また、10月には、衆議院議員の岩國哲人氏を招いて環境問題全般についての講演会をひらきました。そして、最後にこれまでの私たちの活動を報告書にまとめました。A4判40ページの小冊子で町のデポジット事業を支援した私たちの活動の軌跡がのっています。パンフレットも報告書も、多くの方に読んでいただきたくてつくったものです。ぜひ、1度ご覧になって下さい〈問い合わせは2・1433、八丈動物病院まで〉。



ちょっと、ひとこと


 今なぜデポジットが注目されているのでしょう。ゴミは拾えばいい、分別収集すればいい、との意見は多いのですが、それで本当にゴミは減っていくのでしょうか。拾っても拾っても、まとめて出しても、ゴミは出てきます。ごみになるものが作られつづけるからです。分別したものをリサイクルすればいい、という意見もあります。しかし、残念なことに分別したものがリサイクルされずに山積みされている現実も一方であるのです。古紙やペットボトルがそうです。大量消費、大量リサイクルを抜け出さなくてはなりません。町や村が税金を使って分別収集をする限り、作った人も売る人も買う人もただで済みますが、ゴミを出していない人の税金も使われてしまいます。
 ゴミをなくすには、ゴミになるものを作った人に回収してもらうしかありません。製品や容器包装を作った人がそれらを回収することになったら回収する費用を少なくするための企業努力をするでしょう。また製品そのものも容器包装も回収しやすくリサイクルしやすいものにするでしょう。私たち消費者も容器包装を買ったお店に返すことになったら、余計な包装がないものを選ぶようになるでしょう。使用後の製品を引き取ってくれるような製品を買うようになるでしょう。だから、デポジットなのです。八丈町の場合、全島でなく部分参加で、しかも本来メーカーがすべき上乗せや回収を町がしているという、変則的なものでした。しかし、店は売る責任を消費者は容器を店(回収所)に返すという責任を実感したはずです。町の環境美化にも効果大でした。事業そのものには失敗も成功もありましたが、モデル事業としては大きな成果があったといっていいと思います。今後、町がどう発展させてくれるのか楽しみです。


夏まつりでデポジット支援
ライオンズクラブが活躍


 八丈島ライオンズクラブは、夏まつりで、八丈町デポジットを支援するデモンストレーションを毎年行ってきましたが、今年もまた、飲み物の販売と回収をしました。そして「ごみかん」も、いつものように、少しばかりお手伝いをさせていただきました。
 猛暑に加え、メンバーの皆さんの幅広い人脈もあって、連日売れ行き快調! みごとに完売を果たしました。                         
 最近、小泉首相の諮問機関が、デポジットの全国導入を政府に求めるというニュースが流れてびっくりしましたが、いよいよ国レベルの動きが出てきたなかでの、今年の夏まつりデポジット、となりました。


ゴミ減量を目指して〜食料地域自給のすすめ


 我が家では、ここのところゴミの量がめっきり減った。ゴミ出し当番の私が気づいたのは「そうだ嫁の買い物も減っているようだ」ということだ。このところ「貰い物暮らし」をしているのである。ジャガイモ、キュウリ、ナス、ピーマン、そして夏トビ、ムロ。ほぼむき出し状態で届くから、包装材が残らない。魚はアラまで犬の餌となり、キレイサッパリ消えてしまう。
 そうだゴミを減らそう。
 八丈で食べるものは極力八丈で作れば、ダンボール、ハッポウ、プラパック、ビニール袋等のゴミは必ず減る。どうすればよいか。八丈産品の島内流通経路を確立し、生産者に安定価格、消費者に安定供給を保証するシステム作りを進めればよい。近頃ではスーパーにも八丈産コーナーがあり、地域野菜も買いやすくはなったが島で生産される野菜や芋などのうち、商品として流通しているのはごく一部なのが現状だ。
 貰うのは大変嬉しいのだが、知り合いが来島し家でもてなすなど本当に必要なとき、農協やスーパーに並んでいれば何とかなるがほとんどの場合「ください」とも言い出せずみすみすクニの食材を買ってしまう場合が多い。魚はさらに手に入れづらい。目の玉の飛び出るほど高いオナガやアオゼを買えればともかく、貧乏人には手が出ない。夏トビなどは取ればいくらでも取れるが、売れないから取らないという話を聞く。
 しかし消費する側からすると貰ったときしか食べられないのが実際の所だ。サバやトンボ(ビンチョウマグロ)キツネ(ハガツオ)トミメ(カワハギ)など手頃な値段の魚が流通になかなか回らない。もったいないことだ。取る側にも食べる側にも。ゴミ減量は、島経済の活性化にもつながる。

(坂ノ上ノオクラ)



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