ごみかんニュース第6号

【目次】

できることから

効力ある循環法を

椎名さんとデポジット

ラッキーデポジットの効果は?

ラッキーデポを手伝ってください!

フリージアの季節です



できることから


 2月11日NHKテレビのワイド特集で、“地球環境─いま私たちにできること”という番組を放映していた。近年、地球環境が急速に悪化し、このままでは資源も自然景観もなくなってしまいかねないことを指摘した上で、地球環境を守るために私たちができることを具体的に紹介していた。
 たとえば、前回のごみかんニュースで登場した漫画家の赤星たみ子さんが、スーパーで買い物をし、レジで「袋はいらない」と断る。沢山の買い物をどうやって運ぶのかと見ていると、やおら首に巻いていた大型スカーフを広げて隣り合った端どうしを結び、すべてを鮮やかに包み込んだ(イラスト=上)。赤星さんは、この他にも家庭でできる様々な「エコ得」を紹介していたが、すぐに取り入れられるものばかりで、とても参考になった。
 また、早稲田商店街では、エコステーションを設け空き缶やペットボトルの回収をしたり、生ゴミを堆肥化する機械を置いている。買い物客は、デンプンが原料の買い物袋に家の生ゴミを入れて持参し、袋ごと機械に入れる。事業者だけでこんな試みに挑戦していることが凄いと思った。
 一方、水俣病で有名な熊本県の水俣では、市をあげて月1回の21分別に取り組んでいる。持ちまわりのゴミ当番が責任をもって各地区をまとめているそうだ。個人も事業者も、今すぐにでもできることから始めなくてはと思わせる取り組みだった。
 そんなある日、近くのスーパーに行ったら、魚コーナーに「お刺身を皿つきで販売します」という趣旨のメモが目に入った。数日後、TELで予約し、皿の価格を上乗せして購入。その際、このしくみの説明もしてくれた。翌日皿を返したら上乗せ分が戻ってきた。なんだかどこかで体験しているしくみのような気もする‥‥。トレイパックのものより明らかに盛りも見栄えもいいし、ゴミも出ない。これは絶対「エコ得」である(イラスト=右下)。
 時代は「環境に優しい生活」に「エコひいき」している。商店に限らず他の事業者も、このスーパーのように何かひとつでもエコ対策を打ち出してほしい。たとえば、トレイの店頭回収とか生ゴミを堆肥化するとか使い捨て容器を使わない工夫をするとかいうように。同時に私たち消費者も、「ひとりが実行するくらいでは地球環境は守れない」ではなく、「地球の未来を考えて、ひとりひとりが出来ることから始める」の精神で「エコ得」を見つけよう。「ごみかん」でも八丈町で見つけた「エコひいき」を随時紹介していきたい。


 効力ある循環法を
  
〜デポジット法制化こそゴミ問題解決の鍵


 政府が今国会に提出する「循環型社会基本法案」が迷走しています。 
 2月19日の読売新聞は朝刊トップに「缶飲料にデポジット制」との大見出しを掲げ、「国が講じる措置」として、容器の回収に効果があるデポジット制の導入を法案に明記したと報道しました。しかし、法案の実効性をめぐって与党間で駆け引きの末、デポジット制については「調査、研究する」だけに後退したことが、24日付け朝日、毎日、読売の各紙で一斉に報じられています。
深刻化するゴミ問題に対処するため、すでに「容器包装リサイクル法」が施行され「家電リサイクル法」が施行されようとしています。しかしそれだけではなんの解決にもならないことが明らかになってきたのです。「容リ法」に基づき、各自治体が住民の協力によって回収したペットボトルは、その大部分が再利用されずに行き場を失い、全国各地で野積みにされています。飲料メーカーの業界は、その原因を「処理業者の受け入れ能力を超えたため」と説明しています。しかし実際には処理業者にはまだ余力があるのに、飲料メーカーが処理費用を払わないために機械を止めていると、2月20日の日本テレビ「報道特捜プロジェクト」という番組は報じています。
 もともと「容リ法」には、生産者の回収責任が十分でないという限界が指摘されていました。その欠陥がたちまち露呈してきているのです。そうした中で、「リサイクルを促進するために」政府は新たに「循環型社会基本法」を制定しようとしているのです。しかし業界・通産省がどんなに抵抗しようとも、ゴミの元を作っている商品生産者に対して、排出抑制を求めていく以外に、今日のゴミ問題の解決策はありません。生産者の責任を製品使用後のゴミ処理にまで拡げる「拡大生産者責任(EPR)」の原則を盛り込めるかどうかに、「循環法」の実効性にとっての大きな鍵があるのです。
 八丈島の経験からも、リサイクルの効果が高く、生産者の責任につながるデポジット制の全国法制化こそが、最も有効な解決策であることを、私たちはますます声を大にして訴えていきたいと考えています。



 椎名さんとデポジット


 週刊文春に椎名誠さんが八丈のデポジットのことを書いてるよー、と知り合いから電話が入りました。エッ、今年も?と思わずびっくり。「今年も」というのは、椎名さんには実は、去年もデポジットにかかわっていただいたからです。
 椎名さんは去年、ご自作が原作になった映画、「中国の鳥人」をたずさえて八丈で恒例の映画会を開いたのですが、その時ごみかんから、会場の皆さんにデポジットの話をする時間をもうけていただけないかとお願いしたところ、気持ちよく引き受けて下さったのでした。椎名さんを慕って日本全国から八丈の映画会に集うたくさんの若者に、折角の機会ですから、環境問題の切り札とも言われるデポジットのことをぜひ伝えたかったのです。椎名さんとともに八丈でデポジットに触れることは、ファンの方々にとっても、将来的に貴重な経験になるに違いありません。映画が始まる前しばらくの間、おなじみの木村弁護士さんなども応援して下さって、いいPRをさせていただきました。
 さて今年、椎名さんは、週刊文春(2月3日号)で長期連載中の「新宿赤マント」に、「キツネの刺身二百人分」という、内地の人が聞いたらなんともショッキングな副題で、今年の映画会のもようを紹介されました。
 この中で、八丈のデポジットを次のように書いてくださっています。
 「いま島あげて取り組んでいるのは『空き缶のデポジット運動』である。リサイクルのために空き缶の回収を確実にルール化していくというもので、これは前の青島都政の頃から島の制度となった。ゴミがますます重要な問題になってきている折り、このことに挑戦的に取り組んでいる姿勢はとにかく立派である。そしていまやかなり注目すべき成果を得ているのである。」
 八丈でデポジットをスタートさせた頃は、日本中まだ「デポジットってなに?」という感じだったのに、マスコミに盛んに取り上げられるようになってから、急速にポピュラーな言葉になってきているようですね。八丈は今後もまたさらに、いろいろな形でデポジットの話題を発信していくことになるでしょう。
 というわけで、椎名さん、今年もありがとうございました。


「何が当たるかお楽しみ」〜ラッキーデポジットの効果は?



●趣旨・目的をおさらいすると
 ラッキーデポジットは、消費者にとってデポジットが環境にいいから協力しようというだけでなく、プラスアルファの楽しみを付け加えることでデポジットを広く知ってもらい、また10ヶづつまとめて回収する習慣をつくることで、デポジットのシステムがスムーズに流れることをねらいとして始めました。
 また賞品を提供する事業者にとっても、単なるおつきあいというだけでなく、その事業者のイメージアップや販売促進という面でもメリットになるよう考えたものです。
●反応あれこれ
 このラッキーデポジットへの反応は、多くの消費者の方から非常に好意的に受け止められ、毎月楽しみにしている方が多いようです。またそれだけでなく、容器類がまとまって回収されるので手間が楽になり、その上きれいに洗われてくる比率が増えたとして、回収店からも大変好評です。
 一方、子どもによくないという声もありました。詳しく聞かせてもらえなかったのですが、おそらく射幸心をあおるとか、あるいは環境に負荷の高い缶飲料やペットボトルの消費を増やすということではないかと思います。
 それらの点については、たしかにそういった面もあると思いますが、実際には手段と目的のバランスをどこでとるかということになります。射幸心については、法律でもむやみに高い金額の賞品を出してはならないことになっていますので、当事務局でもその点には十分に配慮しています。
●販促効果はあるのか?
 さてラッキーデポジットのねらいの一つである事業者にとっての販売促進効果はどうでしょう。そこで賞品を提供していただいている何軒かの島内業者の方に、実際にはどうなのか聞いてみました。
・ガソリン券を出している2軒のスタンドでは、当たり券をもって来る人は5・だけ入れて帰る場合がほとんどで、特に販促効果は見られないとの話しでした。
・自社製品を出している水産加工業者は、賞品だけ取りにくるけれども、ついでに買い物をしてくれた人はいないとの話でした。
・コーヒー券を出している飲食店では、券をもってくる人はけっこういて販促効果もあがっているようだとの話しでした。
・取扱い商品を出している通販業者は、これまでに2〜3人の人が繰り返し買ってくれるようになったので、比率から考えると充分に効果があるとの話しでした。
・買い物の割引券を出している商店では、販促効果が非常にあるので、もっと数を増やしたいくらいだとのことでした。
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 賞品の中にはおつきあいで出していただいているものも少なくありませんが、業種によっては実際に販促効果が見られるという声も多いようです。事業者へのメリットという理由から、もっと島内事業者の積極的な参加があればと思います。
 なお直接の販促効果は見られないと話してくれた事業者の方たちも、広い意味で島にとっていいことなので、それに協力できてうれしいとして、やめたいという声は聞かれませんでした。どうもありがとうございます。


ラッキーデポジットを手伝ってください!


 ラッキーデポジットはおかげさまで好評ですがさまざまな作業が必要なので、それを続けるのはなかなか大変です。ラッキーデポジットを支える作業にボランティアで参加して下さる方を募集しています!
 →・(2)1433:ラッキーデポジット事務局(八丈動物病院内)
 前号でラッキーデポジットを手伝って下さるボランティアを募集したところ、さっそく婦人会と個人の方からお申し込みがありました。
 坂下の各回収所をまわって抽選券を集める仕事と、抽選後に回収所に届ける賞品の仕分けを手伝っていただいています。毎月、月末から月初めにかけての忙しい時期ですが、大変助かっています。感謝しています。
 外国では、大統領経験者でも老人ホームの大工仕事のボランティアをするなど、ボランティアが日常的な暮らしの中でごく当たり前のこととして行われていると聞きました。自分自身の生きがいのため、できることを無理なくすればいいという姿勢で習慣化できているのでしょう。ごみかんでは、シール貼り応援のボランティアもお願いしていますが、ちょうどそんな感じで、皆さん気負わず気軽に気持ちよく手伝ってくださっています。
 引き続き募集をしていますので、よろしくお願いいたします。



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