ごみかんニュースNo.1

 

ゴミを出さない社会へ

  分別収集だけではごみは減らせない

使い捨てごみをなくすにはデポジットで


 「20世紀末、日本はデポジット制度の導入によってゴミ問題を解決しましたが、この制度は1998年に東京都の八丈町で実施されたのをきっかけに、全国
に広がったものです。」
 ……こんな記述が21世紀の歴史の教科書に載るかもしれない、などとわくわくしながら、私たちは八丈町のデポジット成功のために、情報を集め、考え、話し合い、そして行動しています。    

   

限界が見えてきた分別収集


 今、日本全国で新たなゴミ処分場の建設をめぐるトラブルが頻発しています。
ゴミ問題は全国の自治体に共通する深刻な問題になっています。これまで、分別
収集の徹底、リサイクルのための取り組みなど、さまざまの努力が重ねられてき
ました。しかし、ゴミは少なくなるどころかますます増え続け、最終処分場には
ゴミがあふれています。問題はゴミの回収・処分の責任が行政(地方自治体)に預
けられていることにあります。税金を使って自治体がすべてのゴミを処理してい
る限り、メーカーはゴミになる製品を作り続けるでしょう。販売競争に勝ち残る
ために、コストのかかるリサイクルには力を注ごうとしません。

デポジットはゴミゼロ社会をめざす


  デポジット制度の究極の目的は、資源循環型社会を作ることです。これまでの
大量生産、大量消費、大量廃棄の社会を転換して、リサイクルを前提にした製品
でなければ生産しない、ゴミを生み出さない社会を実現することです。デポジッ
ト制度が実施されれば、回収責任はメーカー自身に負わされることなります。生
産の段階からゴミ処理のコストを考慮せざる得なくなります。ゴミゼロ社会を作
るためのきわめて有効な制度なのです。すでに欧米だけでなく、おとなりの韓国
や台湾でも導入されていますが、日本では通産省を味方にしたメーカーの頑強な
抵抗で、これまで実現には至っていません。
 八丈町のデポジットは、「クリーンアイランド」実現にとどまらず、日本全体
のゴミ問題の解決につながります。全国からその成否に関心が注がれている歴史
的事業です。

負担は大きくても


 八丈町デポジットはシール方式を採用し、島内の約半数に当たる店舗の参加協
力を得て9月1日から始まりました。商店の皆さんは、シール貼りや、回収作
業、経理処理などに手間がかかり大変ご苦労されていると思います。さらには、
厳しい不況下で、10円上乗せした価格差による販売力低下への不安も大きいこ
とでしょう。
 もともと使い捨てを前提として作られた製品を回収するという矛盾。メーカー
に回収責任を義務づける力のない小さな自治体が地域限定で行う限界。貴重な税
金を使い、住民に多大の負担をかけて、八丈町デポジットは大きな困難を抱えな
がら出発しました。今後、住民の智恵を集めて、負担と経費が少しでも軽くなる
よう改善していくことが重要です。しかし「クリーンアイランド」を目指すだけ
でなく、日本全体のゴミ問題の解決につながるこの事業を、全国に先駆けて実施 する意義の大きさを思う時、その負担は決してむだではないと確信します。


住民主役のデポジット運動を


 私たちは、デポジット参加店の負担を少しでも軽減できるように支援体制を作
っていきます。また、商店の販売に関する不安を解消するためにも、多くの住民
の参加によるデポジットへの協力態勢を作っていきます。デポジットの効果が住
民に浸透していけば、商店の参加も次第に増えていくでしょう。ついに全島参加
が実現し、百%の回収率を達成して、全島から缶やペットボトルの散乱がなくな
る日を夢見て、私たちは住民の立場で行動していきます。
 そして、このデポジットを推進する運動を八丈町のすべてのゴミ問題、環境問
題の解決へとつなげ、「デポジットを成功させたクリーンアイランド」として、
全国に誇れる八丈島を、住民の力で実現したいと考えています。

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