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見えてきた分別収集の限界 今、全国各地で、廃棄物処分場から排出、漏出する危険物質が地域住民をおびやかしています。一方で、新たな処分場の建設をめぐってのトラブルも頻発しています。ゴミ問題はすべての自治体に共通する深刻な問題です。その中でデポジットを開始した八丈町には、その成否に全国から関心が注がれ、各報道機関の取材、各地の自治体や研究機関等から問い合わせが相次いでいます。 これまで多くの自治体で、分別収集の徹底、リサイクルの取り組みなど、さまざまな努力が重ねられてきました。しかし、使い捨て製品の数が増え、ゴミは減るどころかいよいよ増加の勢いを強め、最終処分場にあふれ、町中に散乱しているのが日本の現状です。
問題はゴミの回収・処分の責任が行政(地方自治体)に預けられていることにあります。税金を使って自治体がすべてのゴミを処理している限り、メーカーは使い捨ての製品を作り続けるでしょう。販売競争に勝ち残るために、コストのかかるリサイクルには手を出しません。そして、自治体が行う分別収集や、メーカーに回収責任のないリサイクルは、皮肉にも使い捨て製品の製造を後押しすることなってしまいます。
デポジットはゴミゼロ社会をめざす デポジット制度の究極の目的は、資源循環型社会を作ることです。これまでの大量生産、大量消費、大量廃棄の社会を転換して、リサイクルを前提にした製品でなければ生産しない、ゴミを生み出さない社会の実現をめざしています。 デポジットは回収責任をメーカー自身に義務づけることになる制度です。ゴミ処理コストを計算しない製造ができなくなり、リサイクル製品への移行が促進されます。ゴミゼロ社会を作るためのきわめて有効な制度で、ゴミ問題を根本的に解決するものです。 この制度はすでに欧米だけでなく、おとなりの韓国や台湾でも導入され、効果を上げてきました。ところが、日本では通産省を味方にしたメーカーの頑強な抵抗で、これまで実現には至っていません。
負担は大きくても 八丈町デポジットはシール方式を採用し、島内の約半数に当たる店舗の参加協力を得て9月1日から始まりました。商店の皆さんは、シール貼りや、回収作業、経理処理などに手間がかかり大変ご苦労されていると思います。さらには、厳しい不況下で、10円上乗せした価格差による販売力低下への不安も大きいことでしょう。 もともと使い捨てを前提として作られた製品を回収するという矛盾。メーカーに回収責任を義務づける力のない小さな自治体が地域限定で行う限界。貴重な税金を使い、住民に多大の負担をかけて、八丈町デポジットは確かに大きな困難を抱えながら出発しました。今後、住民の智恵を集めて、負担と経費が少しでも軽くなるよう改善していくことが重要です。しかし「クリーンアイランド」を目指すだけでなく、日本全体のゴミ問題の解決につながるこの事業を、全国に先駆けて実施する意義の大きさを思う時、その負担は決してむだではないと確信します。
シール貼り応援隊に集まれ 私たちは、商店の負担を少しでも軽減し、販売力低下への不安を解消するために、住民参加による「シール貼り応援隊」(別掲)をつくります。これはデポジット参加店のデポシール貼付作業への協力を活動の基本とする住民のボランティア組織です。多くの住民の参加によって、シール貼りにとどまらず、参加店の販売、回収その他すべての面で、物理的にも精神的にも支援していける態勢を築きたいと考えています。 デポジットの意義が住民に浸透し、協力の輪が広がっていけば、商店の参加も次第に増えていくでしょう。ついに全島参加が実現し、回収率が100%に達して、八丈島から空缶やペットボトルの散乱がなくなる、そんな日が一日も早く来ることを期待します。
町民の皆さん、そして八丈島を訪れる皆さんに、「ごみかん」と「シール貼り応援隊」へのご参加・ご協力をお願いします。 |
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