HAMのための  工作教室

もの作りの原点・道具や材料について考えます。

 

工作に使う素材の知識@

木材・金属材・石材

 

近代文明は金属によって
支えられています。
金属がなかったら産業革命は
なかったと思います。
しかし木がなければ人類もなかったでしょう。

木材
一番身近な材料でしょう。山に生えている木を切り倒し使います。古代人の生活を描いたものには木の棒を持った人が描かれているのを多く見かけられます。想像の絵でしょうが間違いなく人類が最小に使った道具は木だと思います。
自然に生えた木は消費が多くなると不足してしまい植林などにより使いやすい木を増やしてきました。

一本の木が木材として一人前になるには何十年、何百年、何千年と気の遠くなるほどの時間が必要です。切り倒してマキにすれば燃料として私たちを助けてくれますが一瞬のうちに燃えて無くなります。
しかし法隆寺のように上手に細工された木材は何千年もその価値を持ち続けます。

木材は原料の木を自然に近い状態で使うことが多いですから木の持つ自然の風合い、木目、木肌、色、香り、などを生かして工作するようにしたいものです。

金属材
金属材料は普通工業的に精錬されて作られます。
そのため人類にとっては新しい材料です。例外的に金などは純度の高いものが砂金として産出しますので太古の昔から使われていました。金属はほとんどの場合岩石などに酸化物として取り込まれています。その中から金属を還元して取り出します。
金属材料は曲げたり、延ばしたり、鋳造したり、独特の加工ができます。一番変化に富んだ材料でしょう。

しかし元素としての金属は沢山ありますが、私たちが工作で使うものとしてはアルミニュウム、銅、真鍮、鉄(ステンレス)、など以外に少ないものです。

工作教室では金属の加工が主体になりますので金属については別のコラムで少し詳しくお話ししましょう。

石材
石材を私たちが使うことは少ないと思います。理由のひとつとして加工がとても大変と言うことがあります。道具や作業の面で私たちの手に余る材です。

大理石などの柔らかい材や、コンクリートのように鋳造出来るものは遊べるかもしれませんがこのコラムではあまり扱われないかも知れません。
砂、砂利、レンガ、ブロック、コンクリート型材などを部分的に利用することが新しい工作の分野を広げるでしょう。

プラスティック
新しい素材です。ベークライトやエボナイトなどは古株ですが、新しいものがどんどん出てきました。
これも私たちが手軽に使えるものはほんの一部ですが使用頻度はますます増えるでしょう。プラスティックが使用され始めたころは代用品のイメージが強かったのですが最近では、他のものでは代用できないプラスティック製品もあります。
しかし扱いにくい材料といえるかもしれません。

【山には沢山の木がありますがすべてが木材として利用できるわけではありません。木があることが山を守り水を守り生命を育んでいます。】木に覆われた上越の山々

日本の木造家屋は世界で一番優れていたと思います。プラスティックや金属が建築に使われるようになって高層建築が多くなり、だんだん本来の木造建築の良さが失われたとも云えます。
もし金属がなかったら人類はこんなに進歩しなかったでしょう。金属の性質を調べているうちに電気を見つけ、やがて電気を使うようになりさらに禁断の世界(原子の世界)へ足を踏み入れてしまいました。何が起こるか解らないパンドラの箱を半分くらい開けてしまったのです。
開けてしまったパンドラの箱は閉めることはできません。中身はよく解りませんがなにやら人類にとって危険なものが沢山ありそうです。もしかしたら22世紀は無いかもしれません。そんな気がします。


 材料はどこで買うの?
材木は材木屋さん、金属は金物屋さん、石材は石屋さん、昔は解りやすくなってましたが最近はちょっと難しい場合もありますがホームセンタやインターネット、専門の地金屋さんなどでも買えます。私たちは少量多品種の材料を求める場合が多いですから、町工場や、工事現場から端切れをわけて貰うのもひとつの方法です。
電子部品について云えば、カタログに素晴らしい部品が載っていても私たちが買うことは不可能に近い場合があります。そんなとき東京の秋葉原や大阪の日本橋などのジャンク屋(くず屋)などが役に立つことがあります。
ジャンク屋巡りは楽しいですよ!最近流行のリサイクルショップにも時々面白いものがあります。

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