HAMのための  工作教室

もの作りの原点・道具や材料について考えます。

 

工作用作業台

いい仕事をするための作業環境の整備

 

作業台は部屋の広さに合わせて工夫しましょう。  

ぜひともほしい工作用の作業台。

流行り言葉にもあるように”いい仕事”をするためには作業環境を整えないといけません。もちろん工作室などを持てる人は恵まれた人で工作スペースが勉強や寝起きする部屋と同じだったり、あるいはローカの突き当たりだったりいろいろな条件があります。

もし固定した工作スペースを確保できない人は勉強机と共用するとか床の上で作業するしかありません。そんな場合でも部品を紛失させたり床や机に傷を残さないためにも一工夫したいものです。
私が愛用しているのは木製の写真パネルの枠です。しかし残念なことに最近見かけません。手に入らなければベニヤ板と角棒で作りましょう。角棒で枠を作りベニヤ板を張り付ければよいのです。ただし釘止めだけでなく必ず接着して組み立てます。釘止めのままではだんだん接合が緩んで間にリード線や部品のくずが挟まってしまいます。サイズはA3位あれば十分でしょう。細かい作業専用トレイです。
床で作業しなければならない人は同じ感じの大きいものを作っても良いですが、最近はプラスティック(ゴム質)の大きなトレイ(サイズはいろいろありますが1/2畳くらいあれば良いでしょう)が販売されています。その中に自分も入って作業できます。ゴミの出る作業にはとても便利で後の掃除が楽になります。
この段階の作業スペースでは道具類をいつでも使えるように出しておくわけには行きません。

小さくても作業台が置ける。
貴方は幸せです。中古の机、ホームセンタで販売されている作業台、手作りの作業台どれでも良いですがなるべく木製が良いでしょう。しかし市販の小型折りたたみ式の作業台はほとんど役に立ちませんからお止めなさい。
最低のスペースとして600x450くらいあればたいていの作業はできます。もっと大きなものを創るときは大型折りたたみ作業台(後述)を使うか庭で作業しましょう。
600x450と言うサイズはとても小さいですが工夫次第でボール盤も置くことができます。このサイズならかなり狭い部屋でも使えます。必須工具のボール盤は奥の方に横向きに固定しましょう。普段は手前の450X350くらいが作業スペースです。必要により移動してボール盤作業をしましょう。首を回転させることもできます。
話はだんだんそれますがボール盤は工場で見かけるタイプの小型(卓上ボール盤・高さ600くらい)のものが良いでしょう。決して超小型を買わないこと!理由は簡単です。このサイズが一番安くて特売で\6800くらい、マシンバイスがおまけの時もあります・なんでこんなに安いか不思議です。13mmのキリも使え回転数も変えられ(プーリ式なので理に叶った高速小トルク、低速大トルクが可能)電気ドリルより安くて?静かです。ボール盤の場合大は小を兼ねることができます。ちなみに超小型タイプは機能も落ちるし値段も高いです。
作業台の下段には重い工具類を入れましょう。ボール盤を載せてトップヘビーになっていますので!普段はボール盤のシャフトに紐をつけてどこかに結んでおくと地震のときでも安心です。小型作業台のときは重いものを端に置いていますから転倒注意です。(ボール盤本体は必ず作業台に固定してください)

大型折りたたみ作業台
作品が大きくても外での作業はやりたくないし、というときお勧めの組立作業台です。厚手のベニヤ板を十文字に組み立て(お菓子の箱の仕切りと同じです)上に厚手のベニヤ板を載せるだけですがこれが役に立ちます。使わないときには机の後ろに滑り込ませて置きましょう。組み立てに金具やビスを使いませんから取り扱いが簡単です。大きさによっては足を二組作りましょう。最大1200X2400まで。

*怪我に注意*
工作もだんだん本格的になると怪我をする場合があります。ほとんどの場合不注意の結果です。特に電動工具(パワーツール)を使った場合の怪我は後遺障害が残ることもあります。機器の説明にしたがって注意して作業しましょう。

*マシンバイス*
ボール盤のテーブルに置く万力・正確な穴あけや小さいものに穴をあけるとき威力を発揮します。


工作トレー

【写真パネルを裏返しにして工作用トレーに使います・部品の紛失防止やゴミの飛散防止に役立ちます。】

 

 
【私の使っている既成作業台(大型) 一見便利そう、しかしあまりお勧めしません。】
この作業台は私には高さが高すぎます。立ち作業には低すぎます。大きさの割りに奥行きがない、足が内に寄っている(安定性が悪い)、作業台下が有効につかえない、等々中途半端です。
この作業台には木工万力2台と抽斗(小)、ゴミ受け(作業面の後方・写真では見えない)が標準でついていました。
金工万力と抽斗(大)、テーブルタップ、ボール盤を自分で取り付けました。
ボール盤の側面後面には油や切り子の飛散防止のため屏風を立て入ます。残念ながら高さが5cmほど低すぎました。この屏風は側面を伸ばすこともできます。(大物作業には邪魔になることがあります。)もちろん取り外しも可能です。

 


【作ってみよう・お勧め作業台】
最低サイズは600mmX450mm
天板と床板は20mmX600mmX450mmのベニヤ板。柱は角材600mm(溝つきの材が便利)。600mmの面2箇所と450mmの面には厚さ5mm程度のベニヤを張ります。左右の壁板は少し内側にすれば万力やクランプを使うとき便利。組み立ては木ネジと接着材を併用します。床板の四隅にキャスタ(内2個はブレーキ付)を付けましょう。
これらの材料はホームセンタなどで簡単に手に入るものばかりです。キャスタは大きめでゴムタイヤのものが良いでしょう。柱の溝を利用して適宜棚板を入れます。大きく作るときは材料の強度をお考えください。
作業台にはACのテーブルタップも取り付けましょう。
このサイズでは測定器類を載せるることは困難ですがもう一台作って測定 専用台にするのも一考です。高価な測定器を粉塵や振動から守るためにも良いでしょう。
下のスケッチ”ちいさな作業台”参照
*ポイント*
この作業台は移動できることが大きなポイントです。移動しないように部屋の隅においてしまったらとても使いにくいものになります。

小さな作業台

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