つぶやき エフさん!
今回は長い文章ですがぜひ読んで下さい。
 

この部分は9月になって加筆したものです。

このコラムを書いたのは8月はじめです。それから1ヶ月たった9月の始め、東京電力が原発検査データの誤魔化しをやったと報道されました。それも複数の原発で複数のデータの改ざんです。発覚してから2年たった今やっと報道され再検査をしようと云うことになったその日運良く?放射能漏れ事故を起こしました。いつものように大したこと無い。大丈夫。と言ってますがホントに大丈夫でしょうか?誤魔化してるんじゃないでしょうね!
これは東京電力だけの問題ではありません。たぶん日本中の原子力施設でこのような”誤魔化し”があると思います。あなたはそんなこと無いと言い切れますか。

最近発覚するいろんな業界のウソツキ事件は該当する1社だけではありません。管理する役所がウソを知りながら知らん顔しているのです。そうなればみんなで誤魔化そうとウソツキ大会です。

* * * * *

今、日本は正直者がバカをみるウソツキ国家になってしまったのです。私みたいな個人がチョットウソを言うのとはわけが違います。国会議員、政府、大企業、みんなウソツキです。もうこうなっては手が付けられません。
いくら告発してウソを暴いても泥棒が泥棒を捕まえるようなもので縛った縄は何時の間にやらするすると解けてしまいます。
お気の毒ですが国家の体制を信じて原子力施設を受け入れた地元はまもなく大事故に見舞われるでしょう。そしてその被害は確実に日本中に広がり日本全体さらに世界中に広がるでしょう。21世紀の人類社会は崩壊し22世紀を迎えることは無いかもしれません。

この話が 『エフさんのウソツキ話』 であることを願います。


どうしたらいいのか日本の原子力発電@
【ゴミがたまり始めた!】

【ja1cvf  0208】

茨城県の東海村に日本最初の原子炉(実験炉)ができて約40年、はやいものです。当時はわずか2,000kwの発電でした。

その直後その地を見学する機会があり行ったことを覚えています。しかし残念ながら細かいことはすっかり忘れてしまいました。
”非常にわずかな燃料で半永久的に運転できる夢の施設であります”といわれたような気がします。
当時大学生であった私は良いことばかりに目が向き”凄い””すばらしい”と感じました。そして多くの人が同じように感じたと思います。雑誌などにも夢のエネルギー的表現がかなり見られました。

その原子力発電も実用化が進み日本の全発電量の1/3を賄うようになりました。(東京電力は約45%)おかげで停電もなく安定に電力は供給されています。

しかし今手放しで喜んでいられない事態が差し迫っていることに皆さんお気づきでしょうか?
実は私の記憶にあった”わずかな燃料で半永久的に”というのがどうやら大きな間違いだったようです。
この燃料の燃えかすや、そのほかのゴミがやっかいな物だったのです。そのため一部の国は脱原子力発電政策に踏み切っています。

日本では青森県の六ヶ所村に原子炉から出たゴミのゴミ捨て場が作られています。(日本原燃(株)・六ヶ所原子燃料リサイクル施設)
物見高い私はそこがどんな場所か見学をしてきました。

これは電力会社等が出資した会社で3兆円ほどの建設費が投入されています。

原子力発電所を運転すると大量のゴミが出るのです。(私もこんなにゴミが出るとは思っていませんでした。)そのゴミは放射性物質を含むのでゴミ収集の日に集積場に出せないのです。
そしてこの放射性物質は今の技術では無毒化ができない大問題なのです。時間のみが解決してくれる物なのです。
低レベルといわれる物で300年という月日が必要です。高レベルの物はいつまで待てばよいのか判りません。

私たちは未来人にとんでもない貝塚ならぬ原子塚を残すことになります。
六ヶ所原子塚は日本にこんなに広い土地があったのかと思わせる広大な敷地の中にあります。敷地の外も広大な原野です。

ここの集められたゴミはまだ使える資源ゴミと、低レベル放射性ゴミ(廃棄物)高レベル放射性ゴミ(廃棄物)に分けられます。
低レベル放射性ゴミはドラム缶に詰め漏れないように詰め物をして、コンクリートの箱に入れ地中に埋めます。原子塚の始まりです。
資源ゴミ(燃えかすなど)は細かく粉砕して使える物や原子炉内で生まれたプルトニュウムを再処理して新しい燃料に作り替えます。ここで出た使えない部分は高レベル放射性ゴミとして別の方法で原子塚に入れます。

これらの作業をするために約4km四方(用地は真四角という意味ではなく概略の大きさです)の広大な用地と約1700人程の人が働いています。
マニュアルがキチッと守られ、キチッと作業されていれば外部への危険は無いように見えます。

そしてまだここには書いてない粗大ゴミが出始めたのです。それは使用済み原子炉本体です。これはどうしましょう。しばらく運転を止め数十年経ったら解体作業に取りかかるようです。その場所はすぐに使うことはもちろんできません。そのものが原子塚になってしまうのです。

予想以上にゴミ処理が大変だ!
こんなにたくさんゴミが出ると思っていませんでした、私は。 しかし専門家はこんなこと知らないはずがありません。ただ黙っていただけなのでしょう。廃原子炉は簡単には手が付けられませんから日本中に廃原子炉が立ち並ぶのはそう遠いことではないと思います。解体にも時間が掛かります。

人間のやることは失敗の歴史
人間は完璧ではありません。人災だといわれる事故を繰り返しています。そのためマニュアルを作って”二度とそのようなことがないように!”と叫んでいますが決して無くなりません。
戦争がいかに残忍卑劣な物かみんな知ってます。それでも戦争は無くなりません。人災といわれる災害も同じです。つい怠けたり、見落としたりが大きな事故になります。
原子炉は何重もの安全装置がありちゃんと働いていれば事故は起こらないかもしれません。しかし間違いなく事故は起きます。これは人間の性なのです。
もし仮に人間がミスをしないとしても使っている素材が放射線環境の元で起こる性能変化については未知の部分が沢山あります。
そのため推定寿命に達しないうちにいろいろな障害が出ています。
今までの事故のほとんどは、人間の手抜き、人間のミス、予定の耐久性がなかった、等の積み重ねによるものです。これはどれひとつを見ても簡単に解決できる物ではありません。現実に何回も事故は起きています。
小事故を大事故にしない対策もしていますが日本でチェルノヴイリやスリーマイル島のようなことが起きる危険性は”0”ではありません。
ある人が云ってました。”絶対安全ならこんな不便なところでなく東京に作れば使い勝手も良いのに”全くその通りですが”万一”という言葉は無くならないのです。その結果人の居ないところが選ばれるのでしょう。

放射線
不安定な原子が安定な状態になる時に余分なエネルギーとして放出される物です。放射線はDNAに影響を与えますから遺伝的問題も発生し普通の怪我とは一緒にできません。
何より危険なのは放射線が見えないことです。障害が発生して気が付いたときは手遅れです。
放射能
放射線を出す能力のこと。放射能を持った物質>放射性物質


どうしたらいいのか日本の原子力発電A
【原子力発電の必要性】

【ja1cvf  0208】

私は発電所といえば山間の水力発電所を思い出します。その後エネルギー政策の転換により火力発電所、原子力発電所が建設されるようになりました。
そして今後原子力発電の比率はますます増大することが予想されます。
日本原燃会社案内には2010年には45%になることが書かれています。

なぜ原子力発電の比率が大きくなるのでしょうか?
それを知るには発電方式の特性を考えなければなりません。

水力発電
昔は日本の電力はほとんどこれで賄われていました。莫大なダム建設費が掛かりますが燃料費は掛かりません。しかしダムに堆積する土砂のため次第に能力が低下したり、渇水期に発電できなくなったり自然エネルギーの弱点を持っています。
最大の特徴としては出力の調整がやりやすいことです。需要の少ない夜間は停止することも簡単です。もう一つ特徴的なこととしてダムから落とした水をそのまま流してしまわずプールにため夜中に他の発電所から電力の供給を受け水をダムに汲み上げることにより再度発電できる揚水発電が可能です。
小回りの利く発電所といえますがダム立地が悪くなり大型ダムの建設は難しくなっています。

火力発電
石炭、石油、天然ガスを燃料にして蒸気タービンを回し発電します。現在の供給比率は一番多くなっています(既に原子力の比率が多きい可能性があります)が燃料のほとんどが輸入に頼っていること、CO2その他排出ガスの問題などがあります。
出力の調整は水力ほど簡単ではありません。点火してもすぐには蒸気圧が上がらないことは薬缶のお湯沸かしを考えれば想像が付くと思います。

原子力発電
原子核分裂のエネルギーを使って蒸気タービンを回す発電です。
ウランも輸入に頼っていますが二次的に生成されるプルトニュウムなどを再利用し資源の有効利用を研究しています。
事故を起こさず順調に運転できれば良いのですが
出力の調整は難しく制御に長い時間を必要とします。そのためほとんど一定の出力で運転されますので見かけ上の設備運転率は良くなっています。これは言い換えれば需要にあわせて制御できないと云うことになります。
最近ライトアップと称して夜中に膨大な電力を使って橋やビルを照らし景観の演出が行われています。人工衛星から見ると日本の夜がいちばん明るいとも云われています。資源のない日本がそんなに無駄遣いして良いわけがありません。
深夜電力割引というのをご存じですか。皆さんが使わない夜の余った電力を安くするから夜中にお湯湧かして昼間お湯を使って下さい、という物です。
夜間の余剰電力は原子力発電の影響が大きいのです。
直接的なCO2の発生はありませんが無毒化ができない放射性廃棄物が大量に発生して処分に広大な用地と時間と費用が必要です。
万一の事故には天文学的数字になる被害が予想されます。
安いと云われたコストもいろいろな環境対策費や財政支出を加算すると火力発電を遙かに越えるという試算もあります。

その他の自然エネルギー等
夜間は使えない太陽光発電、風のない日は使えない風力発電、そのほか地熱、波力、燃料電池、エネルギーの有効利用による複合発電などがあります。
しかし日本での開発のピッチは遅くやっと風力発電のプロペラが目に付くようになりました。自然エネルギーは気まぐれですから今までのような効率重視の大規模発電でなく小規模な物を多数作ることも考えなければ実用には遠いと思われます。


脚光を浴びてる太陽光発電も夜は働かない。
この例は発電と給湯、暖房に使っている。

日本にはほとんどエネルギー資源はありません。そのためウランも含めてすべてといえるほど多くの輸入に頼っています。
石油もウランも可採埋蔵量は40〜50年と言われています。
石油は燃料以外に化学製品の原料になりますから燃やしてしまわず原料用として残しておけとも云われます。一方ウランはエネルギー密度が高く生成物質の再利用をすればますますエネルギ密度が大きくなります。燃料としてはすばらしい物であることがよくわかります。
しかし再三云うように放射性廃棄物の無毒化が問題になります。また軍事転用の問題もあります。(プルトニュウムは原子爆弾の材料として使われる危険性が高い)
日本には比較的多くの石炭があります。しかし品質や使い勝手の問題で炭坑は閉山されほとんど使われません。便利さが優先されてしまう現実は日本人の意識を変えないと簡単には石炭を使おうと言う気になりません。
観光用の蒸気機関車は楽しいですが、トンネルのたびに窓を閉めなければならず、顔もシャツも真っ黒の現実を味わうとウラン燃料の電車の快適さがバラ色に見えるのも致し方ありません。

制御できない原子力発電所はいつもフル回転です。
稼働率は80%をこえています。これはチョット目には設備が有効に使われているように見えますが、使わなくても良いのに回し続けているいちばん無駄なことをやっている時間が含まれています。よく考えれば[利用効率が低い]それに比べ水力発電所は必要なときだけ回すので利用効率は高くなります。

自然エネルギーを使うとき一番困るのは自然の気まぐれです。
欲しいときにエネルギーを供給してくれるわけではありません。そのため立地がとても重要です。もしよい場所がないとすれば人間が気まぐれに合わせなければなりません。
効率が良くなったと云われる太陽光発電も15%程度です。”蒸気タービンの半分に迫るなあ”と感心しては居られません。太陽光発電は1日の1/3しか働きません。夜はお休みです。天気の悪い日もあります。太陽の位置変化による効率の悪化なども考えると効率は1/4、1/5位と考えなければなりません。夜は仕方がないとして地元は雨降りでも隣町は快晴かもしれません。分散することにより貴重なエネルギをもれなく集める努力も必要です。
風力発電も同じです。止まってる時間がかなりあります。風の通り道と言われる所を上手に選ばなければなりません。こんなに風があるのになぜだろう?プロペラ型は風が強すぎてもダメ、巻き風のように風向きが悪くてもダメなのです。
効率は悪いけど風向きの影響が少ないサボニウス型やダリウス型なら廻る時間が長くなります。と言うことは長い時間で考えれば効率は良くなります。地形によってはこの方が良い場所もあるはずです。
たとえば高速道路のセンタライン上に巻き風に強い全方向型のサボニウス型風力発電機(プロペラ型より効率がが悪い)を設置するとか、高速道路に限らず設置密度を上げれば防風林の機能を併せ持つことができます。消波ブロックの代わりに波力発電を設置するのも同様です。一石二鳥の考えでコストも吸収できるでしょう。またそれを考えに入れなければとても採算の合う物ではありません。
*車に風力発電機をつけて走行風圧で発電すると言うアイディアが実用新案に申請されてます皆さんどう思いますか?答えは(X)です。これはガソリンの消費量が増えるだけでそれを上回る発電はできません。


風力発電も働かない日が多い。
自然の気まぐれとの戦いです。


どうしたらいいのか日本の原子力発電B
【開けてしまったパンドラの箱は閉められるか?】

【ja1cvf  0208】

人類が原子力エネルギーを使い始めたことは、”パンドラの箱”を開けてしまったことに似ています。
神様は原子力エネルギーを使うことは喜んでいませんでした。
これは人類が使ってはいけない物だったのです。理由は簡単です。ゴミの始末ができないからです。
とは云いながらも便利でどんどん使ってしまいました。ある日ゴミ捨て場に行って気が付きました。”このゴミ何とかしないとゴミに押しつぶされる”
しかし、パンドラの箱は開けたら閉められないのはご承知の通りです。ということはゴミに押しつぶされないためには、ゴミをこれ以上増やさないことしか手の打ちようがありません。ここでこの”ゴミ処理”の方法を間違えると人類に22世紀は無いかもしれません。

人類はエネルギーを使えたから文明を享受し猿とは違った社会を作ることができたのです。つまり人類からエネルギーを取り去ることはできないのです。しかしエネルギー問題が破滅への道でもあります。

よく考えてみると今このエネルギー問題で戦争が起こり、地球環境が悪化し、地球の拒否反応が見え始めたのです。ずいぶん前から地球はシグナルを発信していたのですが人類は気が付かなかったのです。そしていま、愚かな人類はそれに気が付いてからも改めようとせず地球に最後の決断をさせようとしています。

それは”人類を地球から追放する”ことです。恐竜が地球環境の変化で死滅したように、人類も地球環境の変化で死滅する時期がすぐそこに迫っているのです。そうなれば22世紀はなくなるでしょう。
今地球にお詫びし最後の決断をしないようにお願いするしかありません。
それはエネルギーの使い方を変えることです。
一番簡単なのはエネルギーを使わないことですがそれはできません。猿の生活に戻らなければならないからです。

未来のことを考え原子力発電を止めようと決めた国もあります。
これは凄いことです。たぶん使いたいだけ使えた電気も使わず我慢することが必要になるでしょう。
国によってはこれからも原子力に頼る考えを変えないあるいは拡大すると言ってます。我が日本は拡大の方向です。皆さんがこれに同意するなら当分の間、電気を好きなだけ使って快適と思われる生活を続けることができるでしょう。

しかし今地球がそれを拒否し始めたのです。これは原子力発電だけではないのですがエネルギーの使いすぎで地球環境そのものが狂い始めているのです。

少し我慢して地球の怒りを静めることが第1番に必要な気がします。

パンドラの箱の隅の方に核融合というものが入ってました。これは使い方が難しくまだ誰も上手に使えません。”これは核分裂に比べゴミがとても少ないのです。少しの燃料で半永久的に使えます。そしてこの燃料は無尽蔵に近いほどあります。”
どこかで聞いたようなフレーズです。パンドラの箱2号でなければよいのですが!

今地球の怒りを静めるには地球活動の賜である自然エネルギーを見直さなければ22世紀は無いでしょう。

 

どうしたらいいのか日本の原子力発電C
皆さんは原子力発電をどう思いますか? 必要なんだからしょうがない!危険だから止めた方がいい!将来のことなんか考えていたら何もできない!いろいろ考えてみて下さい。ただただ怖がってもしょうがないのですが”原子塚”だけは作りたくないと思います。こんなことしてたらアッという間に日本中、いや世界中原子塚だらけになってしまいます。当然そうなれば22世紀は外出するとき宇宙服みたいな物を着て家に帰っても窓のない密閉された部屋に棲む楽しくも何ともない生きるだけの生活しかない、いやな世界になるでしょう。そして未来人は昔の写真を見て私たちを恨むでしょう。
ある学者がタイムマシンは将来に渉って作ることはできないと言ってました。一安心です。もし作ることができれば未来人は恨みを持って私たちを攻めて来るかもしれません。

原子力の平和利用を叫んでいると思ってた日本の政治家も将来原子爆弾を作るかもしれないなんて言い出すのですから22世紀はないかもしれないと思うのはあながち絵空事ではないと思います。
私は”もう原子力発電は止めるべき”と考えています。それには不足するエネルギをどうしたらいいか真剣に考えなければなりません。たしかに良い案は浮かびません。デモこのまま行けば22世紀は・・・・・

参考資料
「六ヶ所原子燃料サイクル施設の疑問にお答えします」
「日本原燃株式会社・会社案内」 (以上日本原燃株式会社 資料)
「日本の原子力<http://www.fepc-atomic.jp/index.html>」
「原子力発電は本当に安いか
<http://www.netplus.ne.jp/~casa/paper/Nuclear-J2.PDF>」
「日本原子力研究所<http://www.jaeri.go.jp/index.html>」
「東京電力>原子力情報<http://www.tepco.co.jp/common/nuinfo-j.html>」
参考にした各社ホームページもあわせてご覧下さい。
六ヶ所原子燃料サイクル施設内は写真撮影が制限されていましたのでご了承下さい。

【ja1cvf  0208】

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