クリスタルチェッカ-2
ジャンクの水晶を検査する治具・改良型です。

ja1cvf  0603


HAMフェアで見つけたおもちゃに刺激され改良型を創りました。
冷静に考えれば専用機が必要なほどXtalを使いません。無駄なモノ!
こんなXtalチェッカなんて必要な方ほとんどいないでしょう。
私はコレクションのXtalを発振させたい衝動に駆られるのです。
馬鹿な遊びと笑ってください!

完成したXtalチェッカ

一見”デジタルテスタ”です。
そうです! これは市販のデジタルテスタを改造したモノなんです。
原型は下の写真です。右側の扉の中には測定用プローブが収納されていました。ソコに発振回路を組み込んだモノです。

昨年HAMフェア 2005へ行った時お土産に貰ってきたXtalチェッカやディップメータでは1MHz以下の低い周波数のXtalには対応しませんでした。
それと最近は周波数表示が記号化されたモノが多くなってそれを確認するために周波数カウンタを使う機会が多くなってきました。
低い周波数に対応し且つ周波数も確認できるチェッカが欲しくなりました。とはいえこのようなシーンはそんなに無いのですが造りたい気持ちが先行して造り始めたのです。

発信回路はc-mosインバータを使った回路です。これは以前試作したことがあり実績があったからで大きな理由は有りません。カウンタは組み立てキットを見つけて造るつもりでした。ところが最近これがほとんど市場にないことに気がついたのは発信回路の試作が終わってからです。

窮すれば通ず。
最近のデジタルテスタには周波数を測れるモノがあることに気がつきました。測定範囲数百kHzまでで不満がありますが分周器を付ければOKと、カタログを調べましたが有名メーカの製品はそれなりに高価です。
海外の製品ですが安いモノがありました。そしてそれがなんと60MHzまで対応すると云う優れものでした。これなら分周器は不要です。気になるお値段も¥2100です。類似品でもっとハイスペックの製品もありましたがこれに決定。

このテスタはいわゆるポケット型で右側の扉を開けると頃合いのスペースが出現します。
ここに発信回路を組み込むことにします。電源としてさらに右側に電池ケースを付けることにしたのですが、でもよく考えたらテスタには電池が入ってるはずです。
その電池が使えるかな・・・
しかしその電池は LR-44 X2 です。とても頼りないのですが・・・調べてみた所その容量は100mA/hもあるのです。
発信条件にもよりますがテスタも含めた消費電流は8mA程度ですからOKと云うことにしました。

発信回路は蛇の目基板で組み立てます。
そしてイヤホンジャックを組み付けます。これは測定プローブを接続するためのモノです。他に適当なモノがなかったので使ったのですが頼りない部品です。
このテスタの最大定格である600mAはともかく電圧の600Vは危険です。無理しても一桁下の60Vがやっとでしょう。
それで我慢すれば最近の電子回路の点検には問題なく使えます。


中身はこんな感じです。この裏側にICのチップが二つほど付いているだけです。最初は電池ケースを付けるつもりが有ったのでチョウツガイが不要と思い壊してしまい、あとから改めて作り直したので完成品は色が違います。


テスタのスペックはこんなモノ。周波数は60MHzまで測れるのですが桁送りが出来ないので上位4桁しか読めません。


発振回路基板です。これにいくつかの抵抗とコンデンサがつきます。ロータリSWは負荷容量調整用です。
赤いSWは電源SWです。押した時だけONになります。左側のイヤホンジャックは発信回路とプローブの切り替えようです。チョット頼りないですが他に適当なモノが見あたりません。


組み込んでテスト用のXtalを挿してみました。


ソケットが合わない時は基板の端切れで作ったタッチ電極を使います。


蓋を閉めるとSWのツマミがつっかえますので穴を開けて逃げました。

こんなモノを創る人はいないでしょうが一応回路図を載せます。

*回路図に書き漏らしていますが負荷容量22pは常時接続です。

発振回路は簡単です。ICは74hcu04です。インバータならどれでも良さそうですが他のタイプでは異常発振など起しやすいので注意が必要です。
テスタは測定端子がフロートになっています。直接グランドに落とせません。簡便な方法でコンデンサで浮かしただけです。

コンデンサの切り替えはデジタルSWを使って20p~1000pになるよう組み合わせます。正確に周波数を合わせる必要はないので手持ちの22.101.201.471.821を使っています。低い周波数はコンデンサの容量が大きくないと発振しないモノがあります。
テスタの電池電圧3Vの影響も考えられます。

☆DIY作品集【Quick Menu】 はこちら!

《ホームページ・表紙へ戻る》