クラフトチェスト
子供のタンスを改造しました。

ja1cvf   0911


作業台の使い勝手が悪いのでふっと目に付いた子供のタンスを改造してみました。
キャスタを付けて自由に移動できるようにしてみました。
軽作業専用作業台+小物入れです。

部屋がだんだん手狭になってきました。

あまり使わないモノ(全く使わないモノ)が多すぎるのです。
とは云っても捨てられないので、ひと工夫しないと自分の居場所が無くなります。
とりあえずの一時しのぎではありますがこんな作業台を作りました。

この作業台は主に加工された部品の組み立てや配線など軽作業専用に使う予定です。

古い使わないモノを活用→新たな用途を生み出しスペースの活用→新しく買わないのでスペースの有効活用と考えられる・・・
この考え方何処かでやってるような・・・
そうですCO2の削減と同じ考えなんですが・・・
本当にスペースの有効活用になったかどうか???

この改造の目的は、工作の一端で追加工や手直しなどをする移動できる作業台が欲しくなったのです。
さらに作業工具を一体に置けることを期待して引き出しの沢山ある作業スペースを確保したかったのです。

ターゲットになった、このタンスは息子が子供時代に使ったモノです。
タンスのまま部屋に置いても天板のスペースでは高すぎて工作用には不都合です。 そしてメインの作業台との連携が取れません。
現在も作業台は機械工作用と電気軽作業工作、資料整理などの2カ所に分けています。
この2カ所に分かれた作業台の連携を取るために移動できることが必要条件です。


改造前のタンス。サイズは37X70X98

これらを踏まえて作業テーブルと移動用のキャスタを付けることにしました。

 最初に手がけるのは修理です 】

長年の使用により、引き出しの動きがギクシャクします。 引き出しのすべり面が汚れているのと当たり板が外れています。
そのほか、接着はがれなど点検し直しておきます。


引き出し枠の当たり板などを張り直します。

【 引き出しの改造 】

作業テーブルは一番上の引き出しを外し、テーブルレールを取付け、引き出しテーブルとします。
引き出し一段分のスペースをテーブルのために潰してしまいたくなかったので、 テーブルスペースは最小限として引き出しも薄くして残しました。


引き出しとして使える空間が少なくなります。


引き出しを輪切りにして、上の部分を使用します。

この引き出しの高さは原型で13cm、内部有効高11cmです。
これを二つに挽き割りします。
挽き割りした引き出しは7.5cm、このまま普通に作ってしまうと5cm強の有効高しか取れません。
それでは浅すぎて殆ど役に立ちません。
底板の貼り方を工夫して溝掘りをせず ドン付け としました。
底板も厚手の5mmを使用しています。 ドン付けの場合中に入れたモノの重さで底板が下がり引き出し枠に当たり動きが悪くなる可能性があります。 底板は厚手のモノを使用する必要があります。
この結果、有効高7cmを確保できました。

家具屋さんはこんな危険なことはしません。
長期使用で狂いが出ても引き出しがスムーズに動くよう溝の中に底板を入れ多少の歪みに馴染むようにしてあります。


底板をドン付けにして貼ります。


見た目より深く有効に使えます。

私はこのように底板をドン付けにする技法をよく使います。
中身の重さで底板が外れることがありますので強度を持たせ狂いを少なくするために底板は接着しています。

【 移動できるようにキャスタを付ける 】

タンスの底面は幕板が貼ってありますが内部は空洞です。
キャスタを付けるためにはあて板をしなければなりません。 今回は一番下の引き出しとの空間部利用を考えあて板は全面貼りとします。
さらに、引き出しテーブルがつきますから重量配分が前面に集中する可能性があります。
その対策として約10cm程底板をせり出しています。 これは手持ち材の関係(板幅45cm)で決めましたが気休めでしかないかも知れません。
引き出し下の有効サイズは約64X32X6です。金属端材など普段あまり使用しないモノなどを収納する予定です。


引き出し下の空間もモノ入れになります。

【 テーブルタップとハンダこて台をつける 】

引き出しテーブルでは小物の配線作業や組み立て作業を考えています。
測定器などの使用も考え電源用にテーブルタップ、ハンダづけようにこて台を側面に設置しました。
移動するためにコードを掛けるフックを付けています。他の小物も掛けられるように予備フックも付いています。
引き出しテーブルの上は小引き出しがあります。 右側にはトレーが一枚あるのですが空間がモッタイナイです。引き出しの残材でトレーをもう一つ作ってみました。


側面に付けたテーブルタップとこて台。
ハンダごての熱に対する配慮も怠りなく!

【 キャスタの選択 】
今回は一般的なゴムタイヤのキャスタを使いました。
耐荷重は1個あたり51kgです。
荷重的には充分持つはずですがゴムタイヤはつぶれて癖が付くことがあります。
プラスティックや金属タイヤでは床に傷が付きます。
最近樹脂製のタイヤに薄いゴム系のタイヤを嵌めた製品があります。 つぶれる心配が少なく試してみたかったのですが小さいサイズしかありませんでした。
いずれにしても実際に使用した時には想像以上に重くなってしまうのが常です。
キャスタの耐荷重には注意しましょう。

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