携帯式鉱石ラジオ
よく聞こえなければ聞こえる場所へいって聴こう!

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これは誠文堂新光社発行の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」に掲載されたスピーカの鳴る鉱石ラジオです。
筆者10名による個性的な鉱石(ゲルマ)ラジオ製作例が掲載されています。ご一読いただけましたら光栄です。

誠文堂新光社・新刊案内 内容紹介 を参照下さい

これはこの本
「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」
のために創った新作ループアンテナを使用した鉱石ラジオです。

鉱石ラジオは大きなアンテナが必要! 蚊の鳴くような音でしかきこえない!
そんな常識を破って外部アンテナを必要とせず、スピーカが鳴る鉱石ラジオです。
しかし残念ながらどんな所でもこれが通用するわけではないのです。受信条件の良い場所でないとスピーカで聴くには苦しいのです。

条件が悪くてきこえないと諦めないできこえるところへいって聴くのも楽しいものです。
放送局(送信所)がどこにあるのか調べて見るのもドライブコースとしては面白いもの。
もちろんイヤホンなら可聴範囲は広がります。

ここは栃木県足利市、渡良瀬川の土手の上です。
CRT栃木放送・足利送信所
JOXM/1062kHz/100Wと云うローカル放送でも極小に属する放送局です。
ラジオの放送局は500kWも有る巨大局からこんな小さな放送局も有ります。

このラジオは携帯できると云ってもポケットには入りません。
アンテナの木枠はおよそ60センチ角厚さは15センチほどです。
携帯ラジオですから外部アンテナやアースは必要有りません。もちろんそれを接続すれば可聴範囲は広がります。
鉱石ラジオですから電池もいりません。ゲルマニウムダイオードで検波して直接スピーカ(上の丸い部分)を鳴らしています。どうしても音が小さく聞きにくい時のためイヤホンも使えるようにしてあります。
検波器は鉱石ラジオと名乗るためにも昔ながらの鉱石検波器も使えるようにしました。
鉱石検波器は方鉛鉱とか黄鉄鉱の鉱石を手に入れれば簡単に創ることが出来ます。鉱石の入手も簡単です。

あなたもこんなラジオ試してみたくなりませんか!
詳細はこちらをご覧下さい。
「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」
\2200税別・誠文堂新光社

鉱石ラジオに未来はあるか!

鉱石ラジオは電池がいらない反面スピーカが鳴ると云っても音量は小さいものです。
やはり、もう少し大きい音で聴きたいシーンは多くあります。
使える場所も限界があります。放送局から遠い所、ビルの中、騒音の多いところ、ではほとんど役に立ちません。
昔は、家に一台、タンスの上などに置かれ家族みんな集まってラジオを聴いたものです。
時代の流れがラジオをポケットに入れて持ち歩く、一人のものになったのです。そのような時代背景で鉱石ラジオの未来を考えると一つの方向が見えてきます。
放送局の電波エネルギーだけで受信するためには各部品の性能を限界まで引き上げる必要があります。
1) 回路各部の性能を最大限に引き出すため整合を取る・いわゆるインピーダンスマッチングです。その一例がコイルやトランスなどのタップ調整です。共振回路の工夫、直列共振回路なども視野に入れるべきか。
2) 検波器の最適化、この性能が全体に大きく影響します・一般的なゲルマニウムダイオードより優れた素子はないか。接触電位差による立ち上がり電圧をキャンセルする工夫はないか。
3) 受信した電波エネルギーを使って能動素子を駆動できないか。24時間放送されているが聴取時間は短い。聴取してない時に放送電波をエネルギとして蓄積しそのエネルギを聴取中に使用し増幅器などを駆動する。あるいは強力な放送局をエネルギ用として受信し増幅器を駆動し微弱信号を受信する。これには多くの異論があると思われます。エネルギ源として放送電波でなく同じ電磁波である太陽光なども視野に入れたらどういうことになるか。考えを広げればその他の自然エネルギも使えることになる。これを鉱石ラジオと云っても良いだろうか。
鉱石ラジオとしては1,2,にとどめるべきであろうと思います。3,は放送電波を使うのであれば排除することは無い。それ以外のエネルギ利用は疑問を感じるが既にラジオとして実用化されてるものでもあります。
鉱石ラジオは能動素子を使わないところに楽しさを見いだすべきで、放送電波をエネルギとして使うことのみ許される。先ほどの考えとは矛盾するところがあります。
ダイオードにバイアス掛け接触電位差をキャンセルするために電池を使うことを許しても良いと思うのですが、これの工夫からトランジスタが生まれた現実を考えると、新たな疑問が生まれるでしょう。

細かいことを云い出すときりがない。楽しければ良いことにしましょう。これからも楽しい鉱石ラジオを作り続けたいです!

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