タヌキモ(タヌキモ科)

Utricularia vulgaris var. japonica


 最近時々見かけるようになってきたタヌキモです。しかし、花には近づけず、持っていたレンズは60ミリマクロのみでし たのでト リミングしてもこのような写真に。水草の撮影には歯がゆい思いをさせられることがあります。
                        2009年6月28日撮影 山口県

 主軸から分かれた水中葉はほぼ同じ平面内に分岐し、2〜3ミリほどの捕虫嚢がついています。右端の捕虫嚢の中に黒い物 が見えますが、捕らえられた獲物でしょうか。


 黒い物の中には目のようなものも見えました。捕虫嚢の入り口付近は蜘蛛の巣のような毛に覆われており、この毛のうち特に入り口付近のあるものがトリガー になっています。この毛に触れるとてこの原理で中に水が吸い込まれ、水と一緒に小さな昆虫やプランクトンが吸い込まれます。

 この捕虫嚢の入り口奥に丸いものが見えます。中に入った獲物が外に出られないように二重構造になっていると思われま す。うん十年前に田舎で「は え捕り瓶」なるものを見たことがあります。上下に大きな穴の開いた丸いガラスの瓶でしたが、エサを入れた瓶を水に入れると、ハヤ(オイカワやウグイ等)が 瓶の上部からたくさん入って一網打尽にするというものでしたが、これと似た構造になっているのでしょうか。