便秘のしくみ 便秘薬・漢方・生薬・健康食品 / 玄妙洞本舗
便秘のしくみ

肌荒れやむくみから、深刻な場合「大腸ガン」までも引き起こすといわれる「便秘」は、現代人の抱える大きな悩みの種です。近年では大人だけでなく、子供にも多く見られ現代病の1つにもあげられます。 しかし、その割に便秘薬を使用している多くの人が、便秘について分かっているようで分かっていないのが現状なのです。

このページは便秘薬をより効果的に使用していただく為にも、便秘の基本的なしくみを知ってもらいながら、いくつかの快便アドバイスや便秘に効果的な食材も紹介します。

便秘の仕組の4つのポイント
1.便秘はどうして起こるのか?
2.快便アドバイス
3.便秘に効果的な食材
4.補足


1.便秘はどうしておこるのか?
便秘と言ってもいくつかの種類に分けることができ、その種類によって起こる原因もそれぞれ違います。便秘は大きく「急性便秘」「慢性便秘」の2つに分類できます。
(1) 『急性便秘』
一時的な排便抑制や旅行などの環境の変化、食事の偏り、小食、ストレスなどから起こります。この『急性便秘』はバランスの良い食事をし、規則正しい生活を心がけていれば基本的に直りが早い場合が多いのです。しかし、それらを心がけていても直りが悪く、現在、便秘で悩んでいる人の多くが2つ目の『慢性便秘』です。
(2) 『慢性便秘』
慢性便秘にはいくつか種類があります。以下に代表的な3つの症状をあげます。

■『習慣性便秘』
便意を催していても、朝忙しくて排便をしなかったり、学校や会社でも恥ずかしがって我慢してしまったりなど、これらを繰り返しているうちに便意を感じる機能が低下して便意を催さなくなってしまいます。特に学生やOLなど若い世代にも多い症状です。
■『弛緩性便秘』
年齢とともに大腸の筋肉が衰え弛緩(しかん)して、大腸の蠕動(ぜんどう)運動が弱くなり、スムーズに便が十分直腸に送り込めずに大腸内で水分がどんどん吸収されて便が硬くなり排泄しにくくなります。中年以降の女性に多くみられる症状です。
■『痙攣性便秘』
仕事や会社でのストレスで、消化管をコントロールしている自律神経が変調をきたして、腸が痙攣して起こります。ストレスのかかる職業に就いている方に多い症状です。

しかしどの便秘の症状もそれぞれ対策の方法が違うため、下の表から自分にあった対策方法を見つけてください。
分類 原因・症状 対策・治療
急性便秘 一過性便秘 ○一時的な排便抑制、旅行などの環境変化、食事の偏り、小食、ストレスなどによる便秘 ○バランスの良い食事を心がける
○規則正しい生活を心がける
慢性便秘 習慣性便秘 ○正常な便秘の習慣的な抑制による排便反射(便意を感じる機能)の減退
(糞便は固く、途切れがち)
○朝食を十分にとる
○繊維の多い食事や水分を十分にとる
○牛乳、ヨーグルトなどは効果的
○朝のトイレタイムは時間的ゆとりを持つよう心がける
(忙しさに紛れて便意をこらえない)
弛緩性便秘 ○大腸の機能低下、運動の鈍化、腹圧の低下、全身衰弱
○女性(経産婦)および高齢者に多い
○鎮痛剤、麻薬の副作用
(糞便は固いかたまりで長期持続)
○繊維の多い食事をとる
○牛乳、ヨーグルトなどは効果的
○適度な運動をする
痙攣性便秘 ○ストレス、自律神経の失調、副交感神経の過緊張などが原因
(腹痛や腹部膨満感をともなう。糞便は固い兎糞状で排便が少なく残便感がある)
○精神面での余裕
(スポーツなどで気分転換する)
○繊維の多い植物を積極的にとる
○お腹を冷やさない
2.快適アドバイス
 上で説明したように便秘にはいくつかの種類がありますが、便秘の種類を問わずに毎日の生活で少しずつでも比較的簡単に、なおかつ効果のある快便アドバイスを紹介します。
(1)毎日、必ず朝食をとる
 食事でも『朝食』なのにはそれなりの理由があります。
 朝は、比較的他の食事の時よりも前日から続いた空腹状態が長いために、その状態で朝食をとることにより、胃腸を刺激して、その事によって起こされる大腸の蠕動(ぜんどう)運動が活発に活動して便意を催し易くするのです。
 そしてそれと同時に、毎日の朝食後の排便を習慣付けるのも大事なことです。この時に『トイレタイム』に時間的ゆとりを持たせる事も忘れないようにしましょう。
(2)朝、コップ1杯の冷たい水(又は牛乳)を飲む
 これも上のように、空腹状態で冷たい水(又は牛乳)を飲む事によって、胃腸に刺激(寒冷刺激)を与えて、大腸の蠕動(ぜんどう)運動を起こし便意を催し易くします。又、水(又は牛乳)は少しずつ飲むよりも、ぐっと飲んだほうがより刺激を与えて効果的です。
(3)運動をして体を動かす
 運動といってもただ手足を動かすというのではなく、特にお腹に影響する運動を心がけましょう。
 加齢から起こる筋力の低下で、便を十分に直腸に送りこめずに排泄することが出来なくなるので、腹部の筋力の低下を防ぐ事を目的に、日頃から筋力の強化をしておきましょう。この時に一度に無理するのではなく、少しづつでも毎日続けて行う方が効果的です。また、呼吸をしながら腹部に意識を集中して行うとより効果的です。
(4)食物繊維の多い食事をとる
 食物繊維の多い食物をとることによって、腸内の水分を吸収して便の量を多くするとともに、食物繊維が水分を確保してくれるので、便になっても固くならずにすむというメリットもあります。
 食物繊維にも水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がありますが、特に不溶性食物繊維が効果的です。
3.便秘に効果的な食材
乳酸菌
  ・・・乳酸菌は酸性物質をつくり、悪玉菌を退治してくれる働きを持っています。
例)牛乳・ヨーグルト・キムチなど
食物繊維
  ・・・不溶性の食物繊維で腸を掃除します。
例)カボチャ、サツマイモ、レンコン、竹の子、小豆、赤いんげん、ごぼう、バナナ、桃など
脂質
  ・・・腸内の潤滑油となって、腸の活動の手伝いをします。
例)ロース肉など
オリゴ糖
  ・・・整腸作用を促進させます。
例)ごぼう、タマネギ、きなこなど
グルゴン酸
  ・・・ビフィズス菌を増加させて、排泄バランスを整えます。
例)ハチミツなど
4.補足
 上で紹介した便秘の種類は、規則正しい生活や一般の便秘薬を服用していれば比較的治るものですが、それ以外の、医師による受診が必要なものをココでは紹介します。
分類 原因・症状
慢性便秘 器質性
便秘
腸の通過障害による病気 ○大腸内腔の狭窄・癒着、腹腔内器官腫瘍による腸管の圧迫など
○大腸ガン
大腸の先天的な形態異常による便秘 ○特発性巨大結腸症
 (Hirschsprung病)
症候性
便秘
他疾患の部分症状として生ずる二次的な便秘 ○神経性疾患(脳梗塞)、糖尿病、内分泌疾患(甲状腺機能低下症など)、心疾患、婦人科疾患(子宮の炎症)などの症状として生ずる便秘
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