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| 史上最低の作戦1 | ![]() | 史上最低の作戦2 | ![]() | 史上最低の作戦3 | ![]() | 史上最低の作戦4 | ![]() | 歌声は風にのって |
敵のことを知りつくしたオレは、つひにある決意を胸に抱いた。
そうである。待ちに待ったその時が来たのである。
反撃のラッパは高らかと吹き鳴らされた。大反攻作戦の開始である。
この作戦の一番の中心は、卵一掃作戦だった。
もはや、新たな敵の補充を許さないために、とにかく卵を一掃することを心がけるのである。
そして、その作戦を補助する目的で、主に大型タイプの敵を掃討することも行なった。
そんな決意が天に届いたのか、この反攻をさらに容易にする新しい事実が、参謀本部へともたらされた。
敵が自然に集結してくれる、特別なスポットを発見したのである。
その場所とは、太腿の付け根の辺りの大動脈などか集中している所だった。
どうも、栄養たっぷりの血が吸えて、しかも皮膚がやわらかいせいか、ここはオレの下腹部でも数少ないグルメスポットと化していたのだ。少しでもおいしい血を吸いたいグルメな毛ジラミが、オレの陰部のありとあらゆる場所から、この豊穣の地を求めて行軍していた。
オレの夜の儀式は、ここにきて急転換した。
もはや、密林のなかの敵にこだわることもなかった。肉の谷間に顔をうずめ、細長い林を哨戒することもなくなった。
すべての場所にとりあえず偵察を行ない、見つかった卵を全部処分する。
そして、グルメな毛ジラミの方々に、オレの身体が用意した神秘のスペース、究極のメニューを味わえる例の場所。そこにいるグルメな敵だけを一掃することにしたのである。
部隊に余力があるときは、できうる限り大型の敵を排除するようにも努めた。
完璧である。あまりにも完璧な作戦である。
どうしてもっと早くに、この作戦を思いつかなかったのかがくやまれる。
この作戦は見事に成功した。
オレの陰部からは、あっというまに敵影が減っていった。
そして………。
つひにその日が来たのである。
インディペンデンス・ディ。解放の日である。
オレの大事な大事なあの場所。
そこを侵略者たちの魔の手から守り切ったのだ。
そして、いま、高らかに勝利の宣言がなされたのだ〜〜〜〜〜〜っ。
はあ。はあ。はあ。
こうして、数週間の長きにわたった、オレの生涯でも最も低レベルな戦いは幕を閉じた。それ以後、この戦争は「20平方センチ戦争」という別名でも親しまれている。
この日以降、オレは妙なかゆみに悩まされることはなかった。
しかし、戦争がすべて終わった後でも、ある疑問がオレの頭から離れようとしなかった。
彼らは、いったいどこから来たのか。
その疑問が解決しない限り、第2、第3の侵略の可能性はいつまでも残っていたのである。
教訓 時にはたった20平方センチほどの場所をめぐって、文字どおり血みどろの争いが繰り広げられることもあります。世の中とゆ〜ものは、油断がなりませぬ〜。
| 続く |