四つのお願い
恋のめくら

1970年4月10日発売
(EP)SAS-1399



臨時発売扱いだった前作「モア・モア・ラヴ」からたった2週間後に発売され、ちあきさんを人気歌手へと押し上げた、ちあきさんの代表曲の一つです。

数え歌のようなコミカルでお色気ムード漂う歌詞と、明るいメロディーが相まって「四つのお願い」はオリコンチャート4位まで上昇、37万枚を売り上げる大ヒットを記録。『第1回 日本歌謡大賞』の放送音楽賞を受賞し、1970年の『NHK紅白歌合戦』への初出場も果たしました。しかし、当のちあきさんはというと、1988年のインタビューの際にこの曲について「私はどうも根が暗いせいかああいう明るい歌はダメなんですよ。ああこりゃダメだ。この曲で私も終わりと思った」と当時を振り返りコメントしています。

B面の「恋のめくら」はアイドル調のポップス歌謡。
そのタイトルと歌詞に使われている言葉の問題でCD化の実現が極めて困難ですが、「四つのお願い」のシングル盤の入手は容易なので、レコードプレイヤーさえあれば簡単に聴く事ができます。

そして実は「四つのお願い」も、そのタイトルの解釈の仕方によっては問題ありとされて、1986年に初CD化されたのみで、以降9年間はCDなどのベスト盤への収録が見送られていました。しかし1995年発売の『全曲集〜矢切の渡し』以降、現在は問題なくCDなどに収録されています。

余談ですが、当サイト「ちあきの掲示板」に以前お寄せいただいた情報によると、1993年にO-He-Soというアイドルグループがこの曲をカバーしましたが、その際には「3つのお願い」と改題・歌詞を変更して発売したそうです。(ここまで2007年1月・記)

*2007年4月に三才ブックスから出版された『封印歌謡大全(石橋春海・著)』でも、「四つのお願い」「恋のめくら」のタイトルに由来する、前述の「事情」が取り上げられています。