あまぐも

1978年1月25日発売
(LP)PX-7047


(A)
あまぐも
仕事仲間
涙のしみあと
想影
義弟(おとうと)
夕焼け

(B)
普通じゃない
視角い故里
男と女の狂騒曲
マッチ売りの少女
夜へ急ぐ人


奇才・友川かずき、そして「酒と泪と男と女」で知られる故・河島英五の作品による、コロムビアでは最後となるオリジナルアルバムです。

それまでのアルバム制作以上に、ちあきさんの意志を反映させつつ制作が進行。シングル「夜へ急ぐ人」で出会った友川かずきの作品をB面に5曲。ちあきさん曰く「日本の女の狂乱を感じてもらいたい」。その世界が繰り広げられます。
そして、更にちあきさんの歌の世界を広げようと、当時「酒と…」のヒットで注目されていた河島英五に楽曲提供を依頼、「男歌」とも呼べる男言葉ばかりの歌の世界がA面に6曲並びました。

フォークやロックの要素が強い作品群は、演奏をブレイク寸前のゴダイゴが担当した事でその色合いが一層強まり、今までと全く異なるちあきなおみ像がアルバムに現れました。しかし、アルバムプロモシーションなどは全く行われず、ヒットには遠く及びませんでした。事実、このアルバムは発売から2年で廃盤になってしまいます。

アルバムプロデューサーとして、制作時にちあきさんと結婚直前だった主君・郷^治氏の当時の本名・宍戸^治(結婚後は瀬川姓となった)の名前が記されています。実際、音楽を専門としていなかった主君がどこまで制作に携わったのかは定かではないのですが、関係者の方の話や「ちあきの掲示板」上で教えていただいた話をまとめると、アルバムジャケットのデザインは郷氏が好んだとされるビル・エヴァンスの『ワルツ・フォー・デビー』を意識したものとなっている(というかパクってますが)事から、全体像を作り上げる面での制作参加ではないか、という事です。

「夜へ急ぐ人」はシングル発売後に録音したアルバムバージョンで収録。
タイトル曲の「あまぐも」はこのアルバムに収録された後、新たに別アレンジで録音、シングル盤として発売されています。


2000年10月にCD化されました。