もうひとりの私〜船村徹作品集

1976年8月25日発売
(LP)PX-7017


(A)
別れの一本杉
おんなの宿
柿の木坂の家
*夕笛
*汽笛のあなた
*なみだの宿
わが恋
さだめ川

(B)
新宿情話
*悦楽のブルース
雨の夜あなたは帰る(2)
*涙にぬれた窓
どうせひろった恋だもの
*吹きだまりの女
夜が笑ってる
志津子

*このアルバムのためにレコーディング


前年のヒット曲「さだめ川」からちあきさんのディレクターとなった中村一好氏(現在は都はるみの公私に渡るパートナーとしても知られています)が、1972年に発売された同名アルバムから9曲を選ぶ一方、新たに作曲家・船村徹作品をちあきさんに6曲録音させ、さらに「さだめ川」を収録し、ちあきさんが歌う船村作品の世界を再構築した、中村一好版の『もうひとりの私』の意味合いを持つ企画アルバムです。

 「さだめ川」のヒットもあり、この頃からちあきさん=演歌歌手の印象が強まりましたが、実際のところ、演歌はちあきさん歌のレパートリーの一つにしか過ぎませんでした。皮肉にも、この時期からちあきさんは以前にも増して演歌と距離を置きたがるようになったという事ですが、アルバムの完成度の高さが光ります。


1986、88、94年に前述の2種類の『もうひとりの私』を編集したベスト盤が発売されていましたが、2004年10月に『もうひとりの私〜ちあき 船村徹をうたう』が発売され、2種類の『もうひとりの私』が完全復刻されました。