エンブレム雑考

1980年代の半ば頃,日本へ輸出されるヨーロッパ車のエンブレムは本国仕様よりひとまわり大きなものがつけられているという話を聞いたことがある.
所有したクルマのエンブレムは剥がせるものはすべて剥がして乗ってきた私は,日本人の文化レベルを見透かされているような気がして,イヤな思いをした記憶がある.
(途中略)
エンブレムの話に戻すと,大雑把にいって「見せたがり派」と「隠したがり派」に分かれるのではないだろうか.前者は社名,車名,排気量,グレード,付いていれば付いているほど喜ぶタイプ.金メッキにわざわざ取り替えたりしている.おそらく名刺の肩書きは,質,量共にあればあるほどよしとして,洋服もブランド名が大描きしてあるものを好むタイプではないだろうか?
どちらかといえば私も含まれる後者は,剥がせる物は剥がし,メッキの部分はつや消しの黒に取り替えるなど,とにかく車名がわからない様にしてしまう.名刺の肩書きなんて必要なし,大きく字が描いてある洋服は大嫌い!といったところだろうか.
(途中略)
要はどっちもどっち,所詮好みの問題なのだから自分のクルマは自分の好きなようにすればよいのである.ただ,現状では,あまりにもエンブレム肯定派に有利なばかりか,ボディー・スタイルとのバランスが悪い,大きすぎるエンブレムを付けたクルマが多すぎるのではないかと思う.メーカーにとって自社のアイデンティティーが重要であるということに異論を唱える気はないが,やたらとエンブレムの目立つクルマは中身の足りないところを補うためではないかと疑ってしまう.
(以下略)

CG 2000.7 読者の投稿欄より

Webmasterもクルマを乗り換える毎にエンブレ外してきているので「隠したがり派」になるのだろうが,この投稿者ほど深い意味はなく,ただエンブレムなどない方がすっきりしてカッコいいと思っているから.それと洗車しやすいから.ただそれだけの理由.
しかしこの投稿者が言うようにたしかに日本人って欧米人に比べると見てくれを気にして,必要以上に自分を立派に見せようとする,それはあるかもしれない.欧米の著名な俳優は電車で撮影に通ってくるそうな.日本ならさしずめリムジンで送迎されるのかな?日本を走るベンツのSクラスは320が一番多いそうだが,街でみかけるのは500か600.ヨーロッパでは600に乗っていてもエンブレムを外す人が多いんだって.日本と欧米ではクルマの歴史が違うからしょうがないのかな.国民性の違うもあるのかな?

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