20系セルシオ CからC-Fに大改造

20系のCをC-Fパッケージに改造されました.

まずは部品取り車の解体作業からはじめました(画像は部品取り車にあらず).

今回の部品取り車両は,前期最終の「F」,移植を受ける患者側は前期(中期)の「C」.
「スピードメーターが換わってしまうのがイヤ」と言うオーナーさんの希望で,Aピラーから前は元のハーネスを使用することになり,Aピラー根本のジャンクションで中期と最終期の神経線を接続しました.
これは,Aピラーから前で足りない配線を追加するという方法で行いました.
更にオーディオラインは,シフトレバーの右を通っているのでココでも追加です.

使う部品はシート全席,リヤークーラー一式,各ハーネス一式などです.
シートを外してフロアーカーペットを剥がし,ハーネスの抜き取りからでした.
Aピラー下部のジャンクションから以降後ろのテールランプ位置までのハーネスを総入れ替えしました.


両ステップを這って後席用へと枝分かれて,更に天井に向かって這うものもあり.
本線側はリヤーインナーフェンダーを越えてランクルームに入り,トランクパネルとラゲージ内とにもう一度枝分かれしていました.
何で1本ものなの?中継しておいて欲しいです.

10系と比べると驚くほどハーネスが少なく細いです.
20後期になって更に激減,30では先代までの配線って何だったの?の世界ですね.

ハーネスの入替の次はメカ部分の移植です.
後席スライドシート用のシートレールの固定からですが,「C」にはスタッドボルトは当然,ネジも穴もありません.
ここで魔法の道具,ブラインドナットの出番でした.
背もたれ側センターのブラケットも本来スポット溶接ですがこれのお世話になりました.


そして最大の難関はリヤークーラー配管でした.
本来,エンジンなどが無い状態で組み付けるのでしょうね.

エンジンルーム内の配管の入替は…
知恵の輪どころか,物理的に外れない知恵の輪でした.
まあでも,必要最小限で部品を外し,何とか入替成功しました.

そしてもう一つは,配管のリヤー室内への侵入です.
添付写真のオーバル状の穴を通って室内に入っていたのですが,なんとその穴の位置はガソリンタンクのすぐ横でした.
穴を空けて配管を通す為に燃料タンクを脱着する事に…
「火気厳禁!」,ふと名古屋のあの立てこもり事件を思い出しました.
リヤークーラー設置,配管完了,ガスチャージ,ガス漏れもなく無事完了でした.


Webmasterの独り言
 
こんな気の遠くなるような,又,マニュアルがない作業はディーラーではやってくれませんよね.
 Prof.O氏の感想は「
あんな事(F化),するもんじゃ無いです.」と.
 お疲れさまでした!