TV-KIT取り外し

先日EMV周りの異音はEMVプラスチックの接合部を処理して消えたのだが,しばらくして凹凸の道路を走っていると又EMVの奥からコトコトと小さな音が聞こえるようになった.
先回,EMVを外した時にEMV裏の配線を外しており,再取り付けの際の配線の位置がまずかったのかと思い配線・コネクターにスポンジを巻き直したり周りにスポンジを貼ったりしたが完全には消えてくれない.
EMV裏の配線は純正のママなら遊びはほとんどないのだが,TV-KITを付けているとその分の配線が長くなり,またボリュームも増え周囲に当たっている可能性がある.

TV-KITを外してみた.

メーカー純正ナビは走行中視聴不可にするために「車速信号」と「パーキングブレーキの信号」を利用しているようだ.
「車速信号」をカットしてクルマがいつも停止状態であるように,「パーキングブレーキの信号」をアースしていつもパーキングブレーキがかかっている状態にすれば走行中も視聴可能になる.
他の車種ではこの2本の配線を加工すればOKのようだがセルシオのEMVもそれでOKなのか試してみた.

「パーキングブレーキ」の配線を外した跡に付けるパーキングブレーキのアース線.

片側はアース用の丸型端子,もう片側は余っていた純正カプラーから外してきたメス型端子.

EMVにつながるF92カプラー

5番の“紫-白”の配線(図の紫部分)が「車速信号」,13番の“黒-白”の配線(図の緑部分)が「パーキングブレーキ」の配線.

赤矢印が「パーキングブレーキ」
青矢印が「車速信号」の配線.

2本とも端子をF92カプラーから外しテープで絶縁する.
「パーキングブレーキ」の端子を抜いた跡には自作のアース線を差し込みアースする.
図の黄色○のボルトにアースした.

「車速信号」のピンを抜いた跡はそのまま.

純正の配線はカットしていないのでいつでも元に戻せる.

この状態で走行してみると何も問題なく走行中もテレビが見られた.

EMVで行う他の操作(エアコン,オーディオ)も全く問題なく,ナビも正常に表示される.

某メーカーの走行中TV視聴可能化キット
(数千円から2万円で市販されている)

キットに取り込んでいる配線は「車速信号」と「パーキングブレーキ」と「ACC」と「GND」とON-OFFスイッチからのモノ.

今回の方法とこれだけの電子部品が必要なキットとの違いは何なのだろうか?
今回の方法だと何か問題が出てくるのだろうか?

EMVが受信する車速信号がカットされる為それに基づいて機能していたものが働かなる可能性があるが今のところ支障はない.

ナビの車速信号とは別系統なのでこの車速信号をカットしてもナビには全く影響はないようだ.

EMV画面のメンテナンス情報(オイル交換時期,タイヤローテーション時期等)が不正確になるのかもしれないが(未確認)メインテナンス情報なんて使ったことないし…….
航続可能距離,燃費等はEMVではなくメーターの中に表示するし…….

少なくとも30系前期セルシオに関しては市販のTV-KIT等を使わなくてもテレビ走行中視聴可能化はできるようだ(但し,他車種ではその限りではない).

費用はタダ同然.

肝心の異音の方は結局消えていない.
配線が当たっている音ではなかった.

温度調整スイッチの奥にあるEMV固定用ボルトを緩めると音が消えるような…….
これからも異音との戦いは続く…….