ムーンルーフ・フロントドアガラスへの透明断熱フィルム貼り

去年ムーンルーフからの日射を軽減するためにムーンルーフに濃い色のウインドウフィルムを貼りました.
効果の程は数字ではわかりませんが,少しは涼しくなっていたのでしょう.
しかし弊害もあります.何より室内が暗くなってしまいました.
内装が明るいエクリュなのに.

今年は透明な断熱フィルムを貼りました.

クルマ用ではなく,東急ハンズで売っていた室内用(?)の透明断熱フィルム.
1m3200円と高い!(10cm単位で購入可)
(去年貼ったカー用フィルムは一巻き(多分リア3面分)1000円もしなかった)
赤外線を72%,紫外線を99%カット.

フィルムの裏紙をはがすにはそのままはがすと糊面同志がくっついてグチャグチャになり失敗します.
ガラス面やボディーに水(中性洗剤入り)を吹き付けておき,その上にフィルム面を下にして置いて密着させ,裏紙をはがします.

ムーンルーフの外側にフィルムを置いてはがしてもいいのですが,やりにくいのでトランクに置いて裏紙をはがしました.

ムーンルーフガラス面の内側とフィルムの糊面にたっぷりの水(中性洗剤入り)を吹き付けてから両者を合わせます.
水分(中性洗剤入り)を十分に吹き付けてあるためフィルムが滑り,ずらしながら位置決めをします.
位置が決まったらヘラで内側の水を抜いていきます.

ドアガラスではなくムーンルーフのため上を向いての作業,手を挙げての作業で疲れます.
またフィルムがすぐに垂れ下がってきてやりにくかった…….

太陽光線には波長の違いから大きく3つに分かれ紫外線・可視光線・赤外線があります.

紫外線の波長は紫の波長よりも短い約200nm〜380nm
可視光線(目に見える光)の波長は紫〜赤の380nm〜760nm
赤外線の波長は赤よりも長い760nm以上

一般に波長が短い光線=紫外線が人体に有害で皮膚ガンの原因になるとも言われています.
最近化粧品や衣類などに「UVカット」を謳った商品がありますが,このUVとは紫外線(Ultra Violet) の略です.

赤外線は熱線ともいわれ,熱的作用が強く,その特性が温熱治療器をはじめ医療用にも用いられています.

光の熱的作用の約50%は赤外線から,約45%が人間に見える光線である可視光線からと言われています.
透明熱線遮断フィルムは赤外線を遮蔽する事により断熱効果を持たせてあります.
今回使用した断熱フィルムは赤外線を72%,紫外線を99%カットしてくれます.
赤外線を100%カットできれば熱的作用は50%に減少しますが,このフィルムが赤外線を72%カットしてくれますので赤外線分の熱作用は50×0.28=14%になり50+14=64%の熱作用に減じたことになります.
透明フィルムといっても可視光線透過率は100%ではなく80%前後ですので,実際の熱作用減少率は64%以下となります.

スモークフィルムにすれば可視光線も防止でき(中には可視光線の透過率1%台のものもある),更なる熱作用減少が期待できますがそれを使うくらいなら暑いのをガマンします.

尚,セルシオのフロントガラスは熱線吸収グリーン合わせガラス,
フロントドア・リアドア・バックウインドウのガラスは熱線吸収グリーン強化UVカットガラスです.
ムーンルーフは赤外線と紫外線の透過率を抑えたプライバシーガラス(濃色グレー)です.

ネット等で断熱フィルムのことを調べているとフロントドアガラス,中にはフロントガラスにも透明断熱フィルムを貼って非常に効果があるという報告を見てフロントドアガラスにも貼ってみました.

ムーンルーフの時と同じようにトランクの上で裏紙をはがしますが,ポイントは下側10cmほどは裏紙をはがさずに残しておくこと.
画像のように上から貼っていった時に裏紙を全部はがしていると下側がドアの内側にくっついてしまいます.
ガラス上部を少し下げておき上部2/3位をしっかり貼りつけます.
その後ガラスを上まで上げて下1/3を貼りつけます.
ドアの内張と窓枠部分の樹脂(フレームガーニッシュ)は外しておいた方が作業がしやすいです.

なるべく気泡(水泡)が残らないように施行したつもりですが,何個か残ってしまいました.
残った空気(水)は針で突っついて抜きましたが,小さいモノはそのままにしておくと乾いて数日でわからなくなります.

尚,透明断熱フィルムと言っても全くの透明ではなく,また像がゆがんで見える部分もあり,フロントガラスへの施行は賛成できません(私の腕ではフロントガラスは無理ですが).

これから真夏になってフロントガラス越しのダッシュボード部分とドアガラス越しのドア内張の温度差がどれくらいあるのか,今から楽しみです.


梅雨が明けました.
7月の初夏,炎天下に数時間停めておいたセルシオ.
乗り込ん時のムッとする暑さが以前よりも少ないように思われます(主観が入っている?).
ダッシュボードを触ると2〜3秒で熱くてそれ以上触れません.
ドアの内張上部を触ると当然熱いですが,ずっと触っていても大丈夫でした.
あきらかにフロントガラス越しのダッシュボードとドアガラス越しのドア内張の温度差があります.
正確にはフロントガラスとドアガラスではガラスの傾斜が違い,またドアガラスは純正の状態でも薄く着色されていますが.