名古屋・CBCテレビの土曜の生放送情報番組「晴れ・ドキドキ晴れ」の午後1時からのコーナー「晴れドキ芸能ファイル」の、03年4月26日放送分の部分おこしです。番組の雰囲気はいわゆるワイドショー的なものではなく割とほのぼのした感じなので、できればそういうのをイメージしてお読みください。



大…司会・大石邦彦(CBCアナウンサー) 和…和田あい(アシスタント)
D…デーブ・スペクター、哲…出川哲朗(隔週レギュラーのコメンテーター)
川…川内朋子(芸能レポーター) 青…青木まな(CBCアナウンサー)



大 (セットの後ろにある、今日の話題の書かれたフリップを指しながら)続いてはこちら、えー『ウッチャンさん不倫報道で大ピンチ!』ということなんですけど。『隠しネタ』もついております。(※フリップには『ウッチャン』と書いてあるが大石アナが『ウッチャンさん』と発音)

(明治製菓「きのたけ恩返し神社」のイベントの取材VTRと、4/23スポニチの徳永アナ降板の記事が映る。それにかぶせて青木アナのナレーション)

N お笑いコンビウッチャンナンチャンのウッチャンこと内村光良さんと、テレビ朝日の徳永有美アナウンサーの不倫騒動ですが、今週内村さんがイベントに出席、この不倫騒動以来はじめてマスコミの前に姿を現わしたとあって、報道陣もたくさん集まりました。しかし本人を前にしては記者も聞きにくいのか、すごく遠まわしに不倫騒動について聞きました。

(VTR、神社の前で取材をうけるウンナンの様子。きのたけ神社がウン・ナンにかけて「開運&災難除け」の神社であることなどの話の流れで、)

    記者 なんか、災難とかっていうのはないんですか? 内村さん。
    内村 あ、私ですか?
    記者 なんかけっこう誤解が…
    内村 あ〜(苦笑)いろいろと申し訳ございません。はい。えーそうですね、やはり、まぁでも、生きてるとこう、晴れた日もあれば雲った日もありで、え、そんな感じでやってますけども。はい。

N あー内村さん、報道陣の質問をやんわり返しましたねえ。一方、徳永アナウンサーなんですが、昨日、司会を務める朝の情報番組で生放送中に降板を発表、涙で今回の騒動について謝罪しました。

(VTR終わり。以降、これら映像と紙面はトーク中にも何度か画面に登場)

(スタジオ戻る)

大 はい。まああの、ウッチャンのことは出川さんが一番よくご存知だと思うんですけども。あの、映画学校が一緒で。
哲 はい。
大 そのあと劇団立ち上げて、出川さんが座長で、そして、そこにウッチャンがいたと。
哲 はい。
大 というような関係、もうずいぶん長いおつきあいで。
哲 そうですね、もう20年になります。
大 ですよね。今、深夜番組でも。
哲 はい。
大 内Pで。
哲 はい。
大 一緒であるということなんですけど。出川さんはご存知でした?
哲 いや、あの…昨日会ったんですけど、
大 あ、昨日?
哲 はい。会ったんですけど、あの、やっぱ本当に、あの番組、あの本当、仲いいんですよ。だから別に、普通にみんなでいっつも、あの終わって、必ず飲みに行って。それはスタッフも込みですし、出演者も全員で。あの、帰る人が逆にいないぐらいだから。それを毎回やってたんで。だからあの、嘘でもなんでもなく、あの、僕も聞いてないんですよね。
大 ああ。
哲 あのーだから二人っきり、あのもちろんみんな仲間なんだけれども、でも二人っきりになるチャンスっていうのがなかなか、あのなくてですね、あのー、おいチェン…あ、ウッチャンのことチェンって呼んでんですけど、チェンどうなの?っていう話も、なんかあの、聞けないような感じ、聞けないっていうかまあずーっと、もちろん、まあまわりもみんな仲間なんですけど、でもそこまで深い話っていうか、あれだったから、僕もだからまだ本当にね、聞けてないんですよね。
大 もしあの、出川さんとウッチャンが二人だったら、あの打ち明けてくれるような仲なんですよね、出川さんの場合は。
哲 僕はそう思ってますが(笑)。僕はそう思ってますが、そこで、いやテッちゃんそれは言えない、ってなったら逆にショックですけどね(笑)
D でもどうなの、その徳永さんはあの、もともと評判いいアナウンサーだよね。
哲 本当に、いい子ですね。
D でもおろされちゃって。全国みんなの目の前で。で一方、ウッチャンはなんにも受けてないんですよね批判がね。そこで、前にも一回あったじゃないですか、同じ番組の、同じ女子アナでね。で今度、人妻で、しかもまぁ、結婚して間もないような人ですよね。それでやっぱ、ウッチャンはちょっと無責任…まぁしかも、えーテレビ局が仕事を与える場所でもあるじゃないですか。で、あとあとのこと想像つくわけですから、主人もそこで働いてるし、ウッチャンはちょっと無責任っていうふうにしませんか、気が。
哲 いや、でもね、まだね、そこはねあの、言い訳じゃなくて、そこは本当にまだわかんないじゃないですか。また僕が訳わかんないことここで言ったらまた、またアレになっちゃうだろうし。
D でも不倫があった…不倫なかったらもう否定してるわけですよね、徳永さん特にね。
大 まぁでもこの、認めたかどうかっていうよりは、こういう騒ぎになってしまったというけじめなのかもしれないですけどもね。うん、番組の中であの、番組途中で、あの今日をもって、っていうのはなかなかないことですよね。
哲 ないですよね。僕、だから、温泉のこともなんか、あのまぁ新聞とか読んで、書いてあったけど、温泉とかも温泉ロケとか実際行ってるんですよ。その時ももちろん、だからあの、全員とかだから。たぶんまたそれを面白おかしく書かれたのかなと、まぁ僕の推測ですけどね。
大 正直みんな、共演してますけど本当に仲いいんですってね。
哲 本当に仲いいんで。
大 番組で。
哲 それはチェンと徳ちゃんだけじゃなくって、あの、ふかわと徳ちゃんも仲いいし、っていう、みんなそういう感じなんで。
D でも主人がそこまで提訴しないでしょ、だったらね。要するに誤解報道、誤報だったらそこまでやらないですよね。
哲 あ、でもそれはまだ、訴えてるかどうかもわかんないんですし。
D わかんないけどもね。
哲 だからたぶんあの、今ここではっきり言うより、たぶんあと、徳ちゃんがもうちょっと待ってくださいって言ってたから、何かがあるとは思うんですけど。
大 うーん。
D ただ次の仕事、気になるんですけどね、徳永さんね。
大 まあね。
D で、次、担当する番組、決まりまして。えっと『性生活ほっとモーニング』っていう番組だそうですけど。
(スタジオ苦笑)
D 違いますか(笑)
大 (デーブの手元を覗いて)あのー、ここにメモしてる(苦笑)
D いやいや、カミそうだったから今ちょっとメモしただけですけどね。
和 カミそうだったから(笑)
大 これ、打ち合わせでも言ってましたけど、却下になんなかったんですかこれ(笑)そうですかー。まぁとにかくあの、ウッチャンは八木さんとか下平アナウンサーというね、モテるんですよね。これ、すごいモテますよね。
川 なぜこんなにアナウンサーにモテるのかなと思って、いろいろ考えて、今日の隠しネタはこういうふうに(フリップ出す)考えてみました。

(『隠しネタ:ウッチャンがモテるマル秘理由』のフリップ)

川 『ウッチャンがモテるマル秘理由』ということででしてね、こうです。(フリップ出す)

(三つの理由を箇条書きしたフリップ。『1・仕事に一途』『2・多方面に才能がある』、3の上にはシールを貼って隠してある)

大 『仕事に一途』。
川 あのこれはもう、出川さんに聞けばわかると思うんですけどね。
哲 ええ。
川 仕事大好き人間で、で、あの仕事に一途なんですよ。でもちろん、その仕事というのはお笑いですから、そのお笑いのネタとかも考える。そういうことを…間違ってませんよね、出川さん。
哲 や、合ってますね。だからあの、今までつきあってきた人があの、アナウンサーの人とか多くなっちゃうっていうのは、チェンの場合はしょうがないんですよね。あの僕らみたいに、合コンとかやんないんですよ。
大 ああ〜。
哲 そういうあの、チャラチャラした感じが大っ嫌いだから。
和 そうなんですか。
哲 女の子とどうのこうのっていうの嫌いだから。あのやっぱ、どうしてもチェンの場合は、知り合う人があの、近くの人になっちゃうのは、なんかね、非常にしょうがないような気がするんですよね。ナンパとかも絶対にしないし。
川 で、その二番めなんですけれども『多方面に才能がある』。これ、本当に光る才能があるんですね。今あの、大石さんも言いましたように、ウッチャンというのは映画監督になりたくて専門学校に入っていったわけなんですけれども、そういうやっぱり、企画とか構成力とか、その、あの漫才のネタも考えますし、こういうところに才能がありますから、まわりにいる女性なんかは、えっ、お笑いの人って意外と博識なのね、って、こういうところにもコロっと参るらしいですね、出川さん?
哲 これも正解ですね。はい。だいたい学生時代は実際、僕がリーダーだったのに、あっという間にお抜きになっていきましたからね(笑)おそろしいくらいの速さでした。
大 しかもあの、劇団では出川さんが座長だったんですよね。
哲 はい、座長だったんですけど、いつの間にかチェンが書いてましたね、本も。だから才能は本当に、やっぱあの、あると思いますね。
大 ねえ。
川 続いて三番目なんですけど。
大 この3つの『?』、はい。
川 これが一番重要ではないかと思います。
大 今日の隠しネタになるわけですね。
川 そうです、そうです。ごらんください。よいしょ(シール取る)はい。
大 『豪華マンションとコンビニ弁当』。
川 そうなんです。ウッチャンは稼ぎもいいですから、住んでるところはすごいいいマンション、豪華なマンションなんですよ。ところがお部屋にあるのは、コンビニのお弁当なんですよ。でね、あの女性が、あるいはアナウンサーが、お部屋に行った時に、えっ、こんなにね、こんなにお金稼いでるのに、お料理も作らないでお弁当ばっかり、コンビニのお弁当ばっかり食べてるのね…「私がいてあげなきゃいけない!」
大 ああ〜。なるほどね〜。
川 そのギャップに、あのなんていうのかな、母性本能を感じたり、男のわびしさを感じたりして、コロっと参っちゃうらしいですね。ね、出川さん?
哲 さすがですな(笑)ピンポンですね。もう、これもねもう、学生の頃からなんだけど、本当にやっぱね、あの母性本能をくすぐられるんですよね。ほんでお金がないからとかなんとか言って、学校の休憩時間もあの走ったりすると、次の日にもうキヨミちゃんとかヨリコが、ウッチャン食べて、つって手作りのお弁当を作ってきてくれるんですよ。でそれを俺とか南原が見てチクショーとか、その頃から妬んでたんですけれども(笑)
大 妬んでたんですか(笑)
哲 でもその頃からやっぱね、そういう母性本能、ウッチャン大丈夫?っていう感じで、やっぱ女の子はなんかくすぐられちゃうみたいなんですよね。
大 はあ〜。これ三つの条件、女性からみてどうですか、青木さんとかは。
青 べつに私は、いいなと(興味ないという意味?)思うんですけど(笑)すみません。
大 あ、あんま受け付けない?(笑)
D でもね、でも、くどいけども、内村さんは独身ですよね、で相手の独身女性いくらでも業界にいるわけです、女子アナだって基本的に独り者多いから。あえて人妻って知っときながら、しかも旦那がテレ朝の社員でありながら、しかもディレクターですよね、関係ないところの人じゃなくて制作の人だから、それでもあえてそういうつき合いだったら、やっぱり僕は許しがたいと思うんですよ。悪いけどね。
大 うーん。
哲 まぁでも、まだ、まだ、デーブさんはちょっともう確定っぽい言い方だから。まだそこはわかんないじゃないですか、あの僕らも。
D そうですか。
大 うーん、そういうところがわからないんでなんとも言えないんですけども、ただ事実としては、今回の騒動で徳永アナウンサーが番組を降板したという、ひとつのけじめをつけたということでね。
和 残念ですよね本当に。アナウンサーで。
大 そうですよね。さ、それでは続いてまいります(と次の話題へ)




 てなわけで。疑問が何もかも解けてスッキリ、という放送ではなかったけど、哲ちゃんが自分の語れる範囲で一生懸命に語ってくれてるのを見れたことはうれしく思えました。司会の大石アナも、客観的に事実とわかること=徳ちゃんがスパモニを辞めたことだけを事実として伝え、それ以外のことは哲ちゃんと同じく「わからないから」というスタンスだったし。徳ちゃんが「謝罪」をしたという事実も、謝罪するからには不倫疑惑も事実なんでしょ?と短絡せずに、疑われて騒動になるような行動を自分がしていたことについての謝罪とけじめ、っていう理解の仕方を示してもくれました。一方、デーブ氏のスタンスは、スキャンダルとして報道された情報を見せられた人の一般的な反応ですね。司会者は中立の立場にいて、哲ちゃんはウッチャンと徳ちゃんの知人、だったらもう一人のコメンテーターであるデーブ氏は、ウッチャンに批判的な立場からトークっていうのは番組のスタイルとして自然ですし、これはこれで別にいいんじゃないかと。
 ちなみに私は、冒頭のきのたけ取材でのウッチャンの様子を見た時には、そうか誤解なんだな、という感じを受けてました。なんかすいませんね、記者の皆さん気を使わせてしまってごめんなさいね、って感じの苦笑まじりの笑顔で喋ってる姿は、世間に対してうしろめたいことをしてたのがバレちゃって困ってる人間の姿にはちょっと見えなかったので。いけないことをしてたという自覚があるのなら、ウッチャンもうちょっと神妙にするはずだもの。でもそうじゃなかったから、笑って答えてたから、ってことはこれは彼にとって「災難」なんだ、ってことが判った気がしたんです。


 ―2005年3月追記
 そんなわけで、気がついたらウッチャン婚約してました。ひゅーひゅー(笑)
 そしてあらためて思い返すと、結局のところこの一件、この時のきのたけ会見の中に回答があったのかなーという気がしてきます。
 記者のかたが「災難」と「誤解」という単語を使って質問し、
 聞かれたウッチャンが「晴れた日もあれば曇った日もあり」と微笑み、
 隣りではナンチャンがそれを聞いてた。
 その後、ウッチャンとナンチャンとの間でどのような会話が交わされたかは知るよしもありませんが、それから今日までのナンチャンのウッチャンに対する態度をみるかぎり、ファンとしてそんなにものすごーく心配せねばならないようなことでもなかったのかなという気がする…その時点での事実関係がどのようなものであれ、だけどそれは、長年の相方がそれによって態度を変えねばならなくなるようなものでは少なくともなかったんだなと。だったらそれでいいんじゃん、と思えるのです。


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