映画【ピーナッツ】エキストラ行ってきました報告〜。

 内村光良初監督映画【ピーナッツ】、05年6月1日の神奈川ロケにエキストラとして参加してきた者の日記というか感想文です。ウンナンファンで内Pファンのただの素人が記憶をたよりに書いただけのものなので、もしかしたら記憶違いとか内容的にとんちんかんなところもあるかと思いますが広い心でお許しください。
 映画のストーリー面のネタばれになりそうなところは省いてありますが、それ以外のことでも人によっては映画の公開前にはあえて知りたくないようなことが含まれているかもしれません。若干のネタばれもありますことをお許しください。
 個人で読む以外の目的でのページ保存、無断転載などはご遠慮ください。


 当日朝8時半すぎくらいに現地到着。球場のスタンド席への入り口のところにエキストラ受付があり、そこで入場パスとお弁当引換券をもらって入場。グランドでの撮影が始まっているのでお静かに、とのことでした。コンクリートの階段を上がってスタンドに行き、中央のバックネット裏のブロックにとりあえず座りました。
 三塁側のベンチのところで撮影をしている模様。ベンチのほうへカメラが向けられていて、大勢のスタッフがいて。内村監督は…あ、いたいた。ピーナッツのユニフォーム姿で歩いてるのが見えました。「よーい、はい!」「OK!」てな声も聞こえる。あ〜、ほんとにやってるよ〜。ウッチャンが監督してるよ〜(^^)
 この時は、ライトの選手がエラーをしてベンチがあー!とか言ってる場面のようでした。実際にはライト位置には役者さんはいなくて、スタッフの人が自分でボールを投げ上げて(いや別のスタッフが近くから投げてたかな?忘れちゃった;)それを落とす、という動きをしてお芝居のきっかけを出してます。
 撮影は長回しじゃなくてちょっとずつちょっとずつという感じ。一つのシーンを撮り終えると、内村監督は少し離れた脇にあるモニター?のとこへチェックに行きます。ディレクターズチェアに座って、細長い箱眼鏡みたいな枠の中にある画面を覗いてるという格好。ちなみにカチンコ打ってるスタッフは女性。撮影途中、カメラから役者さんのところまでの距離をそのつどメジャーで測って記録してるらしい動きが何度も見られました。内野ではホースでずっと水をまいてる人の姿が。いろんな光景がひたすら物珍しくてきょろきょろしている私。

 女性のセリフが聞こえるのであれは佐藤めぐみさんかな。遠目の後姿だけど髪型ですぐわかるのはふかわさん。あと、さまぁ〜ず、TIM、飯尾さん、青木忠宏さん、みなさんユニフォーム姿。あともう一人ピーナッツの選手役の男の人がいるんだけど名前がわからない(←後に藤重政孝さんと判明)。ユニフォームの上に黄色のジャンパーを着ている人もいるようなので、ピーナッツの監督役の俳優さんかなと想像。
 (この現場にはこの、野球の監督役の俳優さんと、映画の監督であるウッチャンとがいるんですね。それで一回、スタッフの誰かが演技のことか何かで「監督」と口にした時、ウッチャンのほうが反応して返事をして、いやこっちの監督のことで…なんてややこしい場面もちょっとありました(笑)
 あとウッチャンと同じ背番号のユニフォームを着た人がスタッフの中にまざる感じでずっといたけど、あいにくこちらもよくわからなかった(午後になって、ランナー三村さんが走るシーンの撮影でテスト前までは三村さんじゃなくてこの人が走っていた) 一塁側のベンチのほうには相手チームの選手役の人達が1人2人と集まってきていて、ベンチで座ってたりキャッチボールしたりして待機していました。
 ちなみにウッチャンの背番号は5。三村さんは6。大竹さん=3、レッドさん=2、ゴルゴさん=18、ふかわさん=20、飯尾さん=15、青木さん=16、藤重さん=17、佐藤さん=24。

 スタッフさんからエキストラに対して、撮影中に「テスト」と「本番」の声がかかった時は静かにしてくださいね、と注意がありました。それだけ気をつけている以外は、今はまだエキストラとしてはやることなくてただの見学者状態。

 三塁側ベンチで、今度はピーナッツメンバーみんなのセリフがあるシーンの撮影。守備についてたピーナッツがスリーアウトチェンジで戻ってくるという場面のようです。ウッチャンはすでにベンチの中にいて、他のメンバーがわらわら戻ってくる、ふかわ1人が少し遅れて戻ってきて「すいませんでした」と頭を下げ、他のメンバーが「いいよいいよ」などと返す、という流れ。ふかわは野球がヘタな子の役なのかな?
 ピーナッツメンバーでの芝居のあとには、ウッチャンの素の笑い声が聞こえる率が高い気が…なんだかわかんないけどやたら楽しそうだ〜。

 しばらくして、私達の集合してるスタンドにスタッフさんが来て、今日一日よろしくお願いしますとのご挨拶がありました。エキストラ陣からもよろしくお願いしますのお返事と拍手。そしてグランドからも、内村監督がスタンドを見上げ、エキストラみんなに向かい、一日長いですけどよろしくお願いします、とご挨拶してくれました。エキストラもご挨拶、そして監督がおじぎして向こうへ行きかけたところでぱちぱち拍手が起こったので、内村監督およよという感じで足を止め、また振り向いておじぎしてました。

 そしてスタッフさんから、今、ここのブロックに座ってる並びのまま三塁側のほうへ移動してくださいと指示が。言われたとおりに三塁側へぞろぞろ移動。ベンチの中はまったく見えなくなっちゃった。。

 以下、やった順番はめちゃくちゃかもですが、覚えているかぎりのことを。

 三塁側スタンドに座ってる私達はピーナッツを応援しにきた観客になります。ピーナッツは街の草野球チームなので、応援しているのは近所の人とか選手の身内とか友達とかという設定なのでそのつもりで演技してください。などという説明を聞きつつすみっこに座っていたら、スタッフさんが黄色いメガホンを配りに来ていて、全員に配っていたわけじゃないんだけど目の前にメガホン出されたので持っちゃった。。この瞬間から私も、今日はものすごくピーナッツを応援しに来た人ということに。他、「完全復活ピーナッツ」「伝説のサード秋吉」などと書かれたプラカードを持っている人もところどころに配置されてました。

 下のグランドにいるスタッフさんから、すごいファインプレーがあってピーナッツ側の観客おおいに沸く、というシーンを撮りますという説明が。ワーッと盛り上がっているところから撮り始めて、だんだんに静まっていく、という絵にしたいので、客席の何割かの人が立ち上がっていてそれが一斉にではなく順々に落ち着いて座っていく、という段取り。内村監督からは「3割くらいの人は立って」との声、それを受けてスタッフさんのほうから「1月2月3月生まれの人は立ってください、で下のスタッフの合図で1月の人から順に座ってください」といったふうの(細かいとこは記憶違うと思うけどとにかくこういう感じの)具体的な指示をもらいました。この、何月生まれの人がなにしてください、というパターンの指示がこの先も何度も出てきます。
 生まれ月単位の配置でうまいこと3割くらいの人が立ったところで、盛り上がる観客席の収録スタート。グランドにいるスタッフの合図で、うわー!すごーい!今のすごかったねー! てな感じで喜ぶピーナッツ応援席、というのをやりました。

 ファウルフライが三塁側のほうに飛んできて、観客の目線がそのボールの行方を追う、というシーン。グランドのスタッフがボールを投げ上げて、そのボールを見るという練習?をまずやりました。客席にボールが入っちゃうというシーンではないし、実際そんなふうに投げもしないんだけど、もしかして入っちゃったらあぶないかな、という感じ。そしたら内村監督が、
「もし入っちゃったら…ごめんなさい」
 ごめんなさい、ってあなた(^^;) もし入ったらこう対処してください、とか、気をつけてください、とかじゃなくて「ごめんなさい」って。その言い方がなんだか可笑しくて、客席からどっと笑いが起きてました。
 本番ではボールは投げず、あそこの照明塔の上までボールが飛んでるつもりで、カットがかかるまでその方向を見ていて、という指示で演技しました。

 試合開始前の観客席に、人々が三々五々集まってくるというシーン。エキストラの何割かはすでに座っていて、何割かは離れたところから歩いてきて座る、という動きをやります。例によって何月と何月生まれの人は立って、という指示が。立った人はもといたところにまた座りに行くんじゃなくて、今、球場に来て座るという芝居になるように、みんなが同じスピードで歩かないように、といった細かい指導もありました。練習して、テストして、本番、と、何回か立ったり座ったり。

 試合開始前、ピーナッツの選手がベンチ前に出てきてキャッチボールなど始め、客席はそれを見てそれぞれに応援する、というシーン。選手の誰かと知り合いという設定の観客なので、誰の応援に来ているのかを各自で考えて声援おくります。といっても目の前に出てきているのはウッチャンとかさまぁ〜ずとかなので…知り合いじゃなくて芸能人を見てる目線についついなっちゃう。それじゃダメだよ知り合いのいるチームの応援団にならなきゃ、と、とりあえずがんばってみました。

 その三塁側スタンドに、ベンチコート着た金髪女性が登場。コートを脱ぐと中の衣装は…まーかわいい!(^^) 内村監督からエキストラ陣にむけて、「トスカニヤさんといって、ゴルゴの奥さん役です」と紹介がありました。エキストラ席から思わず「えー!!」と声が。私も思わず彼女のほうをまじまじ見てしまいました。。(「トスカニヤ」は役の名。このあとの撮影の時に彼女自身のほうはローラさんと呼ばれていた) 観客席の通路に立って「イッテツさんがんばって〜」と名を呼びながらこの人も応援。エキストラの私達も同じくピーナッツを応援しているお芝居をしてたんですが、正直、この時は彼女の存在のほうが気になって、そっちを見たくてしょうがなかったです(^^;)

 ベンチ裏のシーンを撮ってる時は、エキストラの仕事はお休み。真上の席にいるのでその時の様子は見えないのが残念。どなたかまた役者さんが登場したようで、おはようございます、の声が聞こえました。誰かなーと思っていたら、審判の衣装を着た人がグランドに姿を見せまして、竹匠(たけ・たくみ)さんだ、と気がついた。主審の役のようです。
 ピーナッツ側の攻撃の回で、バッター三村さんにベンチからさかんに声援、というシーン。ベンチのほうの絵を撮ってるようで、竹さんと三村さんはバッターボックスじゃなくて少し離れたところにスタンバイ。三村さん空振り、審判がストライクのコール、ベンチからドンマイ!タイミングあってるあってる!がんばれ!てな声、という流れ。竹さんは声のみ出演です。内村監督もたぶん選手役でベンチの中。(ウッチャンが役者として出ている時は「よーい、ハイ」の声かけは助監督さんがやっているらしい)

 途中、エキストラ席にはトレイに紙コップのお茶を持ったスタッフさんが何度も何度も回ってきて、お茶のみたい方いますかーと声をかけてくれてました。日中の撮影なので気分悪くなる人が出ないように気を配ってるのね。カラのカップの回収にも何度も回ってきてくれました。みなさんお世話さまでしたm(__)m

 ピーナッツメンバーからの声かけのシーンだと、ゴルゴさんの声がひときわよく響いてる気がする。内Pでのゴルゴおじさんのキャラそのままの役なのかなー。威勢のいい強打者って感じ。

 どのあたりの場面でだったか忘れたけど、ウッチャン、選手役で映っていなきゃいけないシーンなのに、普通に監督のお仕事しようとして横に行きかけて、気がついて戻ってくる、というのが1回ありました(笑) 天然…というか、いろんなことやらなきゃいけなくて頭こんがらがっちゃうのかな(^^;) 大変ですな。。

 で、今度はバッター三村さんのほうを撮影。バッターボックスに立つ三村さんと審判の竹さん、キャッチャー役の役者さんがスタンバイ。内村監督が三村さんの横に来てなにやら演技指導してます。手元を見つめ、バットのグリップを絞るように握って、よし、という感じでバットを構える、という演技。その一連の動作をいろんな角度から何度も撮ってました。後ろ姿を撮り、手元のアップを取り、顔のアップを撮り、という感じ。
 ピッチャーの(といってもピッチャー役の人はいなくて、マウンドよりも手前からスタッフがボールを投げる)投げたボールを三村さん空振り、竹さんストライクのコール、というシーン。なんだけど、本番、飛んできたボールはなぜか三村さんの足元でバウンド。竹さんすかさず「ボール!」とコール。…あれ?(^^;) 竹さんナイスアドリブ(笑) 気を取り直してやりなおし、次はちゃんとできました。

 一塁ベースに向かってふかわさんが走っていくシーン、だと思うんですが、そのとき私のいた席からちょうどそれをさえぎる位置に照明のライトと大きな…何ていうんだ、ライトの前に立てる、大きな四角い枠に白い幕を張ってあるもの。それを通さずに直接ライトの光を見るとものすごくまぶしいです。それが立ってたので、そのとき何をやってたのかはわかりませんでした。でもふかわが走った後、内村監督なんだかやたら可笑しそうに「あいつ大丈夫かな?」とか言って笑ってた。なんか、ふかわのやることなすこと内村監督のツボを刺激するという感じをうけるのですが…監督のお気に入りかあの子は(笑)
 (後で判明しました、ヘッドスライディングをやっていたそうな)

 ベンチのほうで、ベンガルさん、と誰かが言った声が聞こえました。ん、ベンガルさんってあのベンガルさん? と思ったら本当にそのベンガルさんでした。この人と三村さんとが三塁側の観客のほうを見つめている、というシーン。並んで立っているお2人にライトとカメラが向けられてます。
 ベンガルさんはこのシーンでオールアップとのことで、内村監督から大きな花束が贈られてました。キャスト&スタッフ一同からねぎらいの拍手、エキストラの私達も(今日のみ参加の私はたった今初めてお会いしたんですけど)みんなで拍手。(ベンガルさんのお名前は伏せとこうかなと思ってたんですが、6月4日のラジオでウッチャン自身が言ってたのでOKということにしました)

 ところで私達は朝の集合だったんですが、午前中の撮影してる間の時間にもあとからあとからエキストラの人が入場してきていて、あいてる席に座ったり、球場の外野席のほうはイスがなくて芝生なんですが、その芝生のほうに適宜ちらばったりしている模様。あとで席を移動した時にまわりをチラ見したところ、私のもらった入場パスとは別の、当日参加者さん用のパスというのを持ってる人が結構いるようでした。

 そんなこんなで撮影が進むうち、12時を告げる町のチャイムが鳴って(のどかだ…)きりのいいところでお昼の休憩。朝の受付のところへお弁当もらいに行きまして、席に戻ってお空の下で昼食タイム。なんかほんとに野球のデーゲーム観戦に来ているみたいでちょっといい気分でした。ちなみにメニューは白いごはんにのりたま風ふりかけとカリカリ梅、フライ三種、切り干し大根、ほうれん草おひたし、プチトマト、お漬物。あと缶の緑茶。フライは一見ひとくちカツに見えるイカフライと、ひとくちカツに見えるメンチカツと、海老クリームコロッケというか海老寄せフライ的な俵型の揚げもの。箸袋にあるお店の名前はとんかつ屋さんなんだけど(笑)
 そのお弁当をいただいてたら、三塁ベンチからひょこっと三村さんが出てきた(^^) そして三塁側スタンドの一列目でお弁当食べてたエキストラさんたちに、おいしい?と声をかけてました。以下、三村さんとエキストラさん達の会話。(細部は違うかもしれない)
 三「おいしい?」
 エ「…(びっくり)おいしいです」
 三「シャケ弁?」
 エ「いえ、揚げもの」
 三「揚げもの?…揚げもの、って今すごい嫌そう〜に言ったね(笑)」
 まぁ確かに女性には若干きつい献立かも(^^;) そしたら今度はレッド吉田さんが出てきた。そしてレッドさん「今から三村さんのホームランショーです」つって、三村さんと2人して内野に出ていく様子。ホームランショー〜!? レッドさんいわく、昨日の三村さんはワンバウンドだけど外野フェンスのとこまで打った、それは昼食前のことだったので、今日はメシ食ったあとだからもっといけちゃうよ、などと煽ってます。三村さんものっかって、フェンスに当てちゃうよ、などとうそぶいてる。こんなところで芸人さん2人のこんなサービスが見られるとは(^^)
 三村さんはバット持ってバッターボックスへ、レッドさんはピッチャーマウンドへ。相手チーム役の人も何人か出てきて守備についてくれました。ピッチャーレッドさんが投げ、三村さんが…お、意外と飛ばしてます。意外とっていうのは失礼か。やってるうちに段々のってきて結構いいヒットも出てきました。
 このホームランショー、ずっと見ていたかったんですが、でもこの休憩時間のうちにお弁当のカラを片付けてトイレにも行っておきたかったので、失礼して私はいったん球場の外へ。
 戻ってきたら今度はレッドさんがバッターになってました。こちらもなかなかどうしていい感じ。投げてる三村さんのほうが若干バテてるかな? レッドさん「三村さんあと3球!」、その声にこたえて三村さん投げ、でもボール球になっちゃって打てない、するとレッドさん「今のはなし!」 三村さんがんばれー(^^)
 とかなんとか楽しいことをやってるうち休憩時間もおしまい。午後の撮影に突入します。ホームランショーのシメに、三塁側の席にウィニングボールを投げるよという格好でボール持って観客席をびびらすレッドさん(笑)もちろん本当に客席に投げはしなくてフェンスにぶつけただけでした。楽屋王グッジョブ。

 内野グランド上のスプリンクラーが作動。撮影前の地面に景気よく水をまいてます。

 エキストラは三塁側から一塁側スタンドに移動して、今度はピーナッツの対戦相手のほうの応援をしにきた人になります。みんな裏切り者(笑) 相手側は選手のファンとかおっかけもいるような社会人野球の人気チームという設定。草野球チームのピーナッツとは対照的なかっこいいチームなので応援もお上品に…って内村監督に言われたんだけど、お上品な応援ってどうすりゃいいのよ(^^;) でもとにかく監督、この「上品に」って言い方を結構何度もするので、そのたびエキストラ席から笑い声が(笑) 内村監督、精神論で演技指導するタイプかもしんない。

 内村監督この時はユニフォームの上を脱いでアンダーシャツ姿。ちょっと…おじさんかも(^^;)
 そして私はこの頃になってようやく気づいたんですが(遅い;)、ウッチャンのマネージャー富田さん、いつの間にか横にいてウッチャンのこと小型ビデオカメラで撮影してました。もしかして朝からいたのかな。っていうかそのビデオは何のための記録なんでしょうか。っていうかそれ見たいわ。

 相手チームのユニフォームが青の上着なので応援メガホンも青。青いうちわも配られました。プラカードを持つ人も心なしかピーナッツ側よりも多い感じ、そしてスタンドにはチアガールまでいます。
 チアガールのみなさんの元気な掛け声&ダンスと一緒にエキストラも応援。ハイ!ハイ!っていう声に合わせてうちわをパタパタやったりしてみました。

 ピーナッツの応援をしてた時と同様に、スタッフさんから、こういうシーンですという説明がまずあって、それにしたがっていろんなパターンの観客席の模様を撮ります。一塁側のこっちのチームが先攻なので、プレイボールのコールの直後には、がんばれー!いけー!てな声援を送ってるというお芝居。大量得点をした回にはひたすら盛り上がっているという芝居。ピーナッツ側が得点した回には、こっちのチームのほうが強いはずなのにどういうことー?といった落胆の芝居。てな感じの撮影が続きます。

 ところでウッチャンがラジオで言ってたベテランの録音さん。他のスタッフさんよりも年配な感じの短髪のおじさんがいたので、あの人かなーと思ってたらやっぱりそうでした。撮影中、この人が要所要所で、今のそれでいいのか?的な発言をして若いスタッフの手を止めさせてた。じゃましてるわけじゃなくて、その場面で必要とされる音が今の撮影で録れてるのか、やり残してることはないのか、って確認してくれてるんですね。そういう時、内村監督はどうしてるのかというと…特にどうもしていない(笑) 助監督さんと録音さんとのやりとりを黙ってただ聞いてますという感じ。細かい技術的なことはその道のプロを信頼しておまかせしてますということみたい。

 と、相手チーム側の応援団として一塁側に座ってる最中、ふと気がつくと…三塁側べンチの向こうの外野スタンドの芝生のところに、寝転がっているユニフォーム姿がいくつか見える。あれ? あれってピーナッツのユニフォームだ。どれが誰だかまではわからない距離なんですが(髪型でわかるふかわ以外は判別できなかった;)、出番のないピーナッツメンバーが芝生で横になって休憩しているらしい。なんてのどかな…近くに寄って見とけばよかったかも、と今頃くやしがる私(爆)

 もう順番とか全然わかんなくなってますが…試合中のグランドのシーンも撮ってます。
 ピーナッツ側の攻撃、バッター三村さん、一塁側コーチャーズボックスに飯尾君が立ってるというシーン。カメラはバッターボックスの後方からグランド全体を撮ってる感じ。と、「飯尾さんもう少し手前に」と声がかかって、コーチャーズボックスのかなり奥のほうに立ってた飯尾君は、これくらいですか?って感じでちょっと動く。もう少し、とまた言われて、飯尾君さらに動いて、その位置から撮影スタート。
 この間、飯尾君は言葉は発していないんですが、歩き方は明らかに「スタコラツー」と動いてた(笑)

 一塁側ベンチ前で相手チームの選手の人2人がセリフを言ってて、カメラはその2人に寄ってる、その背景にベンチ前でキャッチボールしている他の選手がいる、というシーン。セリフがあるのでキャッチボールしている音はあまり大きくならないように、と言われてたようなんですが…難しいね(^^;) 選手役の人たち、工夫している様子でした。うまく撮れたのかなぁあれ。

 内野スタンド席のほぼ全部が観客で埋まっている引きの絵、というのを撮ります。と言われました。
 だがしかし、集まっているエキストラはそこまでの人数ではない。ので、一塁側ブロックが満員の絵、バックネット裏のブロックが満員の絵、三塁側ブロックが満員の絵、というのを別々に撮って、それを合成してスクリーン上では満場の絵というのを作ります、という説明でした。なんてすばらしい最新技術(笑) というわけでエキストラ陣は民族大移動です。途中で太陽の位置が変わったら大変なので、すみやかに撮り終わるようがんばりましょう、とスタッフさん。
 三塁側にいる時はピーナッツ側の応援。一塁側にいる時は相手チームの応援。真ん中ブロックにいる時は、半分はピーナッツで半分は相手側の応援。試合中、どちらかのチームが得点した場面だったら、半分は盛り上がって半分は盛り下がって、てな、いろんなパターンの絵を撮りました。だんだん頭がこんがらがってきた(^^;)

 で、私は三塁側のほうに座ってた時の空き時間のこと。
 休憩中というか待機中のピーナッツ三村さんと大竹さん、内野に出てきました。三村さんはピッチャーマウンド付近へ、大竹さんはファースト前に移動して、相手チーム役の人が1人バッターボックスに来て、ウォーミングアップというかヒマつぶしというか観客サービスというか?とにかくなんかが始まった。
 ピッチャー三村さんがボール投げ、バッターがファースト方向に軽く打ち、それを大竹さんキャッチして三村さんに返球、が、大竹さんは別のボールを隠し持っていて、三村さんのとこにボールが2つ返ってくる。…なんていう遊びを2回か3回かやってました。しれっとしてボール2つ投げる大竹さん、2つキャッチしようとしてあわててる三村さんのコンビネーションがなんかもう面白かった(^^)

 ランナー三村さんが途中でこけるというシーン。別の人によるテストが何回かあったあと、次は三村さん本人が走るテスト、その走り始めの位置に向かう三村さんに、三村気をつけて、という一言が自然に出る内村監督。

 試合終了後の一塁側観客席の人にもなりました。相手チーム側の応援なんだけどピーナッツ側にも拍手しているというシーン。いい試合だったよ、とみんな感動していて立ち上がっている人もいるという場面。ここでもまた、何月何月生まれの人が〜という指示で絵を作っていきます。

 同じく試合終了後のシーンを三塁側でも。ピーナッツの選手が観客席に向いて整列していて、かれらに向かってみんな拍手しているというシーン。よかったぞー!ありがとー!などと声をかけたり選手の名前を呼んだり。どれくらいの人が声を出すとかの配分は、例によって生まれ月で…と思ったら、三村さん「じゃあ9月10月11月生まれの人で…」などとスタッフさんのパターンをまねて笑いを取ってました(^^)
 三村さんさらに「10月11月生まれの射手座の人」などとかぶせてる。ってそれじゃ絞りすぎでしょ(笑)
 それはそうと…映画の画面上は私達はピーナッツの応援にきた観客なんですけど、この場で私達の前で整列しているのはピーナッツ役の俳優さん、というか内Pメンバー、そして監督の内村さんなので…
 素敵な試合を見せてくれてありがとう、って観客が拍手している場面なんだけど、これまでの一日いろんな撮影をしてきた後の時間帯のことなので…
 素敵な撮影風景を見せてくれてありがとう。
 がんばってるお仕事っぶりを見せてくれてありがとう。
 休憩時間とか、芸人さんみずから客前に出てきて盛り上げたりしてくれてありがとう。
 内村監督、エキストラの芝居なんてスタッフさんの指導だけで事足りることかもしれないのに、監督みずから何度も出てきていちいち演技指導してくれてありがとう。
 …なんて気持ちが前に出てきちゃって(^^;) 野球を観戦してた人の拍手や歓声じゃなくて、そこにいる役者さんたちに対するファンからの拍手になっちゃったかも。でも画面上はそれで成立していると思うのでよしとしよう(笑)

 順番が思い出せないけど、内野グランド上でのシーンを撮ってる途中のこと。
 試合開始の頃のシーンの撮影なのでスタッフがトンボ引いて整地したり白線を引きなおしたりしていて、シーン撮りまして、じゃあ今度は試合終了後のシーン、という時。カメラ準備したりなにしたりスタッフはいつも忙しそう。と、内村監督がサードのあたりに出てきて、ピーナッツのみなさーん、と役者さんたちを呼びました。そして、今から試合後のシーンなので、試合後のグランドという感じにしたいので、地面を荒らすので協力してください。という意味のことを言って、自分でもその作業をやりだしたのです。
 監督とピーナッツメンバーとが、試合後のくしゃくしゃの地面にするためにそこらを走り回ったり、きれいに引かれた白線を靴で蹴散らしたりというのを始めまして。相手チームの人達も来てくれて、そしてスタッフも総出でそれをやり始め…って、これ、監督がこれやってくださいって言えばスタッフがやってくれることなんじゃないのー? っていう気が私はしたんですけど、でもこの時は監督みずからやってたのでした。映画をみんなの手で作ってますって感覚があふれているような、なんだかすごーくいい光景を見ている気がしました。

 試合中、ランナーが途中でタッチアウトになるというシーン。ショートあたりでの撮影だったので、その時は一塁側に座ってた私からはちょっと遠くて、具体的になにしてるのかはよくわかりません。でも同じ演技をくりかえし何度もやってみている模様。いろんな角度からの絵を撮っているのと、内村監督の、こんな動きが欲しいんだけど〜的なこだわりで何度も試している感じ。「よーい、ハイ!」でお芝居したあとに「もう一本ください」ってやり直してもらう声が聞こえてました。タッチするほうの選手の人に、もう少しゆっくり、とか言ってる声も。物語上どんなシーンなのかわからないからなんとも言えないけど、時間にしたらそんな長いシーンではないと思う…けど、ものすごく手間をかけて丁寧に撮っているようでした。遠くから見てたので誰の表情も私にはわからなかったけど、きっと真剣な面持ちでいる監督がそこにいたんじゃないかと勝手に想像する。

 日が落ちてしまう前に試合中のシーンを大急ぎで撮り終えました、という感じで、とりあえずこの日の撮影はおしまい、そして最後に観客席の声とか応援の音を収録します。アフレコですな。これは暗くなってからでも収録可能なので最後に回してあったということか。ここからあの録音さんが大活躍(^^) この時は私達は一塁側で、下からの指示に従って、みんなで応援してる音とか拍手の音とかを出す役目をがんばりました。チアガールさん達の声なんかも収録。役者さんたちは出番の済んだ人から帰られてしまったようで、野球選手の格好している人は内村監督がいるのみ。カメラとかの機材もすでに撤収し始めているようでした。
 こういう場面の音をください、こういうシーンで…っていう説明を下からそのつどもらうんですけど、その説明とか、声のきっかけ出す役なんかを、内村監督がやってくれてたからすごいというか楽しい(^^) アウトになって観客はあ〜あ〜ってなっちゃうとこです、って時なら、アウトのコールしてる審判のポーズとか、応援してる選手がヒット打ったのでワーッて声援があがるとこなら、カキーンって打ってダッシュしていく打者のポーズとか、そういった動きをウッチャンみずから客前でやってみせてるのです。それ見ながら私達はワーッて声あげたり一斉に拍手したり。いろんなパターンの動きをやってくれてて、なんかもう内村ショーという雰囲気(^^)
 ひとしきりいろんなパターンの観客席の音というのを録って、そして内村監督、「あとは〜どうしようかな〜」…って、プランがあってやってたんじゃなかったんですか(^^;) いろんなウッチャンが見れて楽しいからいいけど。
 さらにいくつかのパターンを撮り、そして、相手チームのひいきの選手の名を呼んでるファンの人の声というのを個別にも撮ります。最前列に座ってた6人くらいの人たちに、内村監督から、端の人からかわりばんこに「杉本」と「藤ノ木」という選手を応援してる人になって声出してください、と。で、順に「杉本さんがんばってー!」「藤ノ木さんファイトー!」って感じの大きな声を出してもらってました。
 これでOKかな? と思ったら、録音さんからすかさず「男はいる?」とつっこみが。言われてみれば女の人の声ばっかでした。というわけで男性のエキストラさん何人かにも前のほうに来てもらって「杉本いけー!」てな声を同様に収録。
(監督、端からかわりばんこに「杉本」「藤ノ木」って言ってもらおうとして、端の人から順に顔を見ながら「(あなたは)杉本、(あなたは)藤ノ木、杉本、藤ノ木、…」って全員に向かって指示してくれてたんですが、そのおかげで(?)エキストラさんの一人は最初「ふじもと」って言っちゃった(^^;)

 この間のどこでだったか…観客席を見ている時の内村監督、客前の端に持ってきてあったディレクターズチェアの後ろに立って、背もたれに左手を置いて、で、イスの後ろから右足うんしょとあげて右のひじかけの上に置く、という、謎のポーズでいる時がありました。ものすごく足を上げる形になってて見た目はなんだか辛そうなポーズなんですけど、ご本人にとってはそれがラクだったのかな。その足やっと下ろした、と思ったら足を変えて今度は左足を左のひじかけの上へ置いて同じポーズに。なんかすごい気になるんですけど(^^;) なんだったんだよ。。

 そんなこんなで時刻は18時半すぎくらい。長い一日も終わりの時が来たようです。
 遅くまでありがとうございました、とスタッフさんからご挨拶があり、そして内村監督からもエキストラみんなにありがとうございましたとご挨拶。大きな大きな拍手でそれに答える私達。
 (これは三塁側にいた時に聞いたことなのでこの時の話ではないんだけど、書き落としてしまったのでここに書く…撮影中に内村監督、たくさん協力してもらって本当にありがとうございます、映画にはもう、みんなが見えるようにしますから!(←画面に全員の顔が映るようにしてくれるという意味?それとも、みんなが観にいけるように全国津々浦々で上映してもらえるようにしますという意味?)と、そんな内容のことをエキストラ陣に向かって言ってくれてました。監督〜そのお気持ちだけで充分ですよ〜(^^)
 そして監督は三塁側ベンチ裏へ、エキストラのほうへ手を振ったりおじぎしたりなどしながら、ニコニコとはけていったのでした。

 とっぷり日も暮れてしまい、あとは帰るのみ…最寄り駅までの移動話はとにかく疲れたよ〜というだけの話なので省略しますね。帰る前にいただいたエキストラ参加の粗品は内Pショップのボールペンでした。恋スナの時の平和バッヂみたいな非売品の記念品をちょっぴり期待してたんですけど、でも今回のこの人数でそんなの用意するのは無理か。
 あと、帰りしなにちらっと球場の入り口(私達が入場したスタンドへの上り口ではなくて球場の建物のほうに入る玄関)のとこを見たら、「レッド吉田さんから飲み物の差し入れいただきました」とかなんとか張り紙のあるクーラーボックスが置いてあるのがちょっと見えました。

 遠くにいる人に聞こえるように大きな声を出すことはあっても、イライラして声を荒げるとか、命令口調でなんか言うとかは一切ない、なぁんか常に穏やかほのぼのしてる内村監督でした。監督としてなんか言う時もいつも、あれしてください、これでお願いします、ってふうな言い方してたと思う。内Pでサングラスして出てる時のいばりんぼなキャラはあくまでキャラだというのがよくわかる(笑) みんなで良いものを作りたいっていうのがまず第一で、自分が一番えらい人でいるかどうかなんてのはその目的に比べたら別にどうでもいいことみたい。みんなで作ってる、その現場にいる、そのことが楽しくて幸せでしょうがない。そんな気持ちでいるのかな、とまあ、ファンの欲目てんこもりな目線ではありますが(^^;)そんなふうに想像していました。

 これ書いてる今もどこかの空の下でがんばってるかもしれないみなさんに、遠くの街からひそかにパワーを送ります。元気に楽しく仕事ができますように。良い天気に恵まれますように。素敵な映画が、完成しますように…。

ロケ地は神奈川県愛甲郡愛川町、田代運動公園内『田代球場』。

=映画公開後のネタばれ追記=


 ○球場に着いて間もない頃、撮影中のグランドからは女性の声の「いいとこ見せようなんて思うな、累に出ることだけ考えろ!」というセリフが何度か聞えてました。佐藤めぐみさん、野球できる女の子の役なんだなーと私はここで知る。
 ○ライト位置にいたスタッフさん、投げ上げたボールが自分の頭の上に落ちる、という動きもチェックしていたように見えたのですが…「宇野エラー」をやるってこと?
 ○スリーアウトチェンジでピーナッツが守備から戻ってくる場面の撮影では、三塁側ベンチ前でスタンバイしていたウッチャンが、飛んできたボールをそこでキャッチしました、という体で撮り始め、そこへグランドのほうから他のメンバーが「秋吉ナイス!」などと言いながら戻ってくるという流れでした。で、その後、三塁側にファウルが飛んできて観客がその行方を追うところ&すごいファインプレーで観客席おおいに湧くというシーンを撮ったので、秋吉のファインプレーでスリーアウトになった場面なんだなーというのがわかりました。
 ○ピーナッツのメンバーがベンチにいる場面の撮影中、「赤岩はいないよ」って声が聞こえてました。場面によってレッドさんがいたりいなかったりするみたい。そして、プレイボールの場面の撮影で、ピーナッツのキャッチャー役を演じているのは飯尾君だった…。試合のシーンの展開がなんとなく見えた気がしたひとこまでした。
 ○ランナー三村さんがこけるシーンと、ランナーがタッチアウトになるというシーン。上では分けて書いてますが実は同じシーンで、タッチアウトになるランナーとは三村さんのこと。大事なシーンなんだろうな、もうじき暗くなっちゃう頃なんだけどギリギリまでねばっていいのを撮ろうとしているらしい監督が印象的でした。
 ○ベンガルさんと三村さんが並んで撮影していたところ。このお2人だけが並んで観客席のほうに向かってじーっと立っているという、そこだけ見るとなんだか妙な撮影風景だったんですが…実はこれは、試合終了後にピーナッツの全員が三塁側観客に向かって整列して頭を下げるというシーンだったんですね。でもスケジュールの都合でかなんでかベンガルさんはここでクランクアップだったので、ベンガルさんと隣に立つ三村さんの並びだけをここで先に撮っていたのでした。そのあとピーナッツ全員が並んでいるところを撮ったのはそれからずっと後のことで、その時ベンガルさんの位置には吹き替えの俳優さんが立っていました。完成した映画の中ではあたかも同時に立ってたかのようにつながってますが(^^)なので、パンフレットの中の観客に向かって整列している写真の中の草野監督はベンガルさんじゃないのです。

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最寄りのバス停から球場までの道にこんな案内板が。





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