♪過去の雑談♪(単なるゴミ箱ですσ(^o^ゞ

▼ 2009.11/21 〜鳩山政権の「事業仕分け」前半戦終了!案の定、あきまへんなぁ (;´д`) 〜

政権交代した時に民主党は「抜本的見直し」って言ってたから注目してたんだけど、予想通り駄目ですね。「木を見て森を見ず」になってますね。
前政権のしがらみ−はっきり言えば土建屋との癒着−を断ち切る事は、悪い事では無い。「コンクリートから人へ」という鳩山さんのスローガンも分かりやすいし悪くない。
今回の政権交代が、「公共事業=土木工事」という固定観念を見直す良い機会なのは、言うまでもない。

でも理想は高いけど現実は…
問題点は少なくとも2つあって、
@そもそも民主党は国家像を描けていない
A仕分け人が専門知識も無いのに権限を持っている

まず@について。
「政治主導」の本来の意味は、政治家が「あるべき国家像」をデザインし、それについて国民全体で議論しコンセンサスを得た上で、それを基に、じゃぁどういう所に重点的に人・モノ・カネを投入したら良いですかね、という事だよね。
人・モノ・カネという限りあるリソースを、どう配分するかで、国の未来像は全然変わってくる。
そして、こういう大きなデザイン、つまり上流のプロセス−ソフトウェアで言えば現状分析・計画検討から基本設計かな−は、民間では基本的にできない。こういう所こそ、政治の出番であるハズ。
でも今の政権がやってるのは、ソフトウェアで言えば基本設計どころか詳細設計の見直しですらなく、せいぜいコーディングの仕方の見直し程度で、かなり下流のプロセス。
もし上流プロセスが間違ってたら、下流を見直したところで意味は無いんだけど、現政権は自己満足と自己顕示のために、コーディング手法を見直したいらしい。(ToT)

次にA。
(極論すれば)専門知識もなく現場も知らない人間が、専門知識を持ち現場を知ってる人間を、見下す図になってますね。
この図はたぶん、前政権でも本質は同じだったんだろう−だって、財務省主導なのは、今回の仕分けでも同じだから−けど、現政権はそれを、政治家を前面に出して「見せる」手法にしただけ。違いはそこだけ。
これじゃぁ単なるパフォーマンス。スタンドプレーだね。
それに、公開の場でやってるぶん、専門職でない人間に、専門職が、公衆の面前で恥をかかされる図になってるわけだから、専門職はプライドを傷つけられたろうし、今後協力しようという気に(内心では)ならないだろう。

象徴的なのが、毛利衛さんが館長をやってる日本科学未来館の予算縮減を決めた件。蓮ほう君にサイエンスやテクノロジーが分かってるとはとても思えんのだけどね。ヽ(^。^)丿

私、正直言って、鳩山政権になって、期待する部分もあったんだよね。
というのは、鳩山総理にしろ、菅副総理にしろ、政治家には珍しく理系出身でしょ。理系出身者が、総理&副総理の2トップを務めた事なんて、恐らく過去に無かった。
鳩山政権は論理的に物事を考える能力があるものと、期待を込めて思ってたんですけどね。
まぁ鳩山さんや菅さんたちは、(論理のベクトルはともかく)それなりに論理がある人だけど、手足となって動くべき他の議員がねぇ。気持ちが空回りしてるね。
要するに、議員に官僚以上の中身が伴わないと、政治主導なんてとても無理、って事だね。
▼ 2009.11/21 〜「事業仕分け」でスパコン予算が縮減されそうなんだけど…〜

サイエンスだのテクノロジーだのでもう一つ。
今回の事業仕分けで、「スパコンの開発」に関する予算も、縮減方向で見直し、という事になったけど。
これこそ、現政権が国家像を描けていない最たる証拠だよね。

日本は今でもそうだけど、科学技術立国。そして中長期的にも、このスタンスは簡単には変えるべきではない。だって他に替わるものが今の所無いから。
そ りゃ、今後は観光立国としても力を入れていくとか、そういうのも良いけど、あくまでベースは科学技術立国でしょ。天然資源に恵まれない日本は、「人」というリ ソースで勝負できる分野でしか生き残れないわけ。その分野の最たるものが科学技術分野であり、次いで、スポーツや芸術の分野になるわけ。

その、日本が世界最先端レベルにあるスパコン開発を、「今すぐに劇的な成果が出ないから」という理由で予算縮減なんて、国としては自殺行為だというのが、分からんのかなぁ。(;´д`)

スパコン開発に血道を上げるのは時代遅れ、と思ってる人も多いけど、実は全く逆で、これからの時代にこそ、必要なんですよね。スタンドアロンのパソコンレベルではできない、桁の違う計算を行う際には。

例えば、スパコンを使って、実際に行うわけにいかない実験−核実験とか−を、シミュレーションできる。ちなみに余談だけど、1995年にフランスがムルロワ環礁 で核実験を行って、国際的に非難を浴びたけど、あれは、フランスに核実験シミュレーションできるだけのコンピュータが当時無かったから、というのは有名な話。
ヒトゲノムの解読に関して、アメリカに次いで成果を上げたのが日本であったのも、スパコンの能力があったから。
最近話題になってる地球シミュレータとか宇宙シミュレータなんてのも、勿論スパコンの能力あればこそ。

21世紀が環境技術とバイオ技術の世紀になるのは、疑いの無いところだから、それらの技術開発の為にもスパコンはますます必要になるよ、確実に。
そして日本は今の所、スパコンではアメリカと世界一を争えるレベルの開発能力を持っているのに、それを放棄してしまうかも知れない、今回の予算縮減。

国家ビジョンを持っていないというのは恐ろしいねぇ。
自民党政権の時も、国家ビジョンを持ってる政治家は少なかったけど、その分、ビジョンは優秀な官僚が補っていた。そしてそれは基本的な方向性としては間違っていなかった。(戦後日本が繁栄してきた結果を見れば明らか)
だけど民主党政権が、政治主導を声高に叫んで官僚を排除・軽視するようになった以上、政治家が明確な国家ビジョンと戦略を持っていなければならないのに、それが、無い。(国家戦略室って、今何してんの?単なる看板?\(^o^)/)
これじゃむしろ自民党政権の時より方向を誤る危険性が高くなっただけ。

スパコン予算が削られそうな雲行きになった今、私は強くそれを危惧しますね。
▼ 2009.11/23 〜スパコン予算凍結、「見直す」と言う菅大臣。「慎重に検討」と言う仙谷大臣。結局どうなるの?〜

2日前に「スパコン予算縮減は、国として自殺行為」と私が批判したばかりですが。
早速、菅直人国家戦略担当大臣(※科学技術担当大臣を兼ねる)が昨日、「スパコンの予算凍結は見直す」と発言。私としては「取り敢えず良かった〜」と喜んでいたら、今日夕方のニュースでは仙谷由人行政刷新担当大臣が「事業仕分けで『予算計上見送り』という提起があったのだから、それを尊重しつつ、早急に検討すべき」と発言。
要するに、菅さんは「スパコン予算は必要」と言っているのに対し、仙谷さんは「スパコン予算は不要なんじゃないの?」と言ってるわけね、ニュアンスとして。
しかも仙谷さんはついでに「科学技術は大事だが、世界一である必要は無いと思う」とも言ってますね。

仙谷大臣、分かってないなぁ、と思って、彼のキャリアをWikiでヽ(^。^)丿見てみたら、東大法学部出身なのね。やっぱり。文系か。
まぁ、文系理系はともかくとして、仙谷さんが分かってないのは、「スパコンは、一番で無いと意味が無い」って事。世界一でないと、開発する意味が無いのよね。
何故なら、自動車とか飛行機とかと違って、スパコンには「ユーザーの需要に応じたバリエーション」は、無用だから。世界一の性能でない限り、採用される(=購入される)可能性は、極めて低いわけ。
それが、仙谷さんには分かってないようですね。

誰か、分からせてあげて!σ(^_^;)  お願い!

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