♪過去の雑談♪(単なるゴミ箱ですσ(^o^ゞ

▼ 2009.05/12 〜小沢君辞任で、後継は岡田克也君か?そうなると…〜

皆さん先刻ご存知の通り、昨日夕方、民主党の小沢代表が、代表職を辞する事を表明しましたね。GW中に行われた直近の世論調査では、小沢氏が代表に留まっている事に「納得できない」という意見が7割を超えていたそうですから、そのあたりを考慮しての決断だったのでしょう。
どんなに遅くてもあと4ヶ月のうちには衆議院議員総選挙があるわけで、その中でこれだけ党代表への国民の批判が強くては、選挙に勝利するのが難しい、という、『選挙の達人』小沢氏ならではの苦渋の決断だったのでしょうね。個人的な感想としては、やや遅きに失したと思いますが、代表に留まるよりはマシだったろう、という意味で、ギリギリの時期に何とか間に合ったのかな、という感じです。

それにしても、思うんですが、民主党って、やっぱりまだまだお子ちゃま政党だなぁ、と。
どういう点が、と言うとね。今回、小沢代表の公設第一秘書が逮捕・起訴されたあと、執行部の「表だっての反乱は慎んでほしい」という要請にも拘わらず、党内から「代表を辞職せよ」という声が、「マスコミを通じて」公然と上がってきたわけでしょ。この辺のやり方が、大人じゃないよなぁ、と思うわけです。

つまり、今、民主党が参議院で第一党であり、次期衆院選で勝てば政権交代できるポジションまで来てるのは、一にも二にも『辣腕』小沢代表の手腕による所が大なわけ。特に、'07年の参院選で大勝したのは、明らかに、小沢代表が陣頭指揮を執ったからだよね。
そういう、大きな功績のあった人に対して、−大きな失点があったからという理由で−代表を退く事を、求めるなら求めるで、党内で根回しをして、何らかの花道を作ってあげた上で、「代表、今まで本当にお疲れ様でした。決してあなたに恥をかかせるようなマネは致しませんので、ここは花道を飾って、綺麗に身を引いて頂けませんか」と、進言するべきじゃないかな。そうすれば、小沢代表も、ここまで頑なに代表辞職を拒まなかったと思いますよ。
民主党には、そういう大人の対応のできる知恵モノって、居ないんでしょうね。
少なくとも、本人に直接言うでもなく、なのにテレビカメラ等の前で「代表を辞するべきだ」などと吠えてるなんてね。これじゃ、小沢代表に恥をかかせてるようなもんで、本人は逆に意固地になってしまうわさ。

まぁそれはそれとして。次期代表の有力候補と目される岡田克也氏なんですけど。
私の個人的評価ですが、岡田君は、少なくとも、与党のリーダー−これはつまり日本国では総理大臣という事になるわけですが−には、向いていないと思います。理由は至って簡単で、彼は、「清濁併せ飲む」事ができないタイプだから。「清濁併せ飲む」度量は、政治家、特に、現実に政策を実行していこうという与党の政治家には、必須の資質だと、私は思ってます。良くも悪くも。

つまり、現実に政治を行っていれば、綺麗事だけでは済まされない事が、いくらでも出てくるわけ。何故なら、政治というのは、世俗の様々な利害の調整をするのが最大の仕事だから。綺麗事や理想論ばかり言ってては、にっちもさっちもいかない場面は山ほどある。そういう時に、バランスの取れた判断をできるかどうか、そして、その判断で各方面を納得させるだけの迫力があるかどうか、が、政治家の資質の有無だと、私は思ってます。
そう考えると、岡田君のような原理主義者というか原理・原則に固執する人は、バランスの取れた判断が、恐らくできない。
確かに、色んな意味で「お堅い」人のようだから、今回の小沢君みたいにおカネの問題で躓く事もなかろうし、一人の人間として見れば、清廉潔白な人で、信のおける人だと思う。ただ。個人的に付き合う友達としてならいざ知らず、政治家、しかも今後首相を目指してもらおうという立場の人としては、余りにも一匹狼で、原理原則論者なので、心許ない。というのが、私の感覚です。

ただ、心許なさと同時に、逆に、こういうタイプの人が、一度首相になっても良いのかも知れません。今後の日本政治に刺激を与える意味でも。
小沢一郎君が首相になっても、はっきり言って、自民党から首相が出るのとイメージは大して変わりません−何しろ小沢君元々は自民党ですし−が、岡田克也君が首相になったなら、日本の憲政史上、無かったタイプの首相でしょう。一時期なら、こういう人が首相を務めるのも、アリかも、と、思わないでもない。
仮に民主党が政権獲ったとしても、どうせ長くは続かないでしょうけどね。\(^o^)/
自民党の底力は、かつて'93年の細川連立政権の時に、私、まざまざと見せつけられましたのでね。民主党が政権獲っても、あの時と同じように、自民党は2年以内に巻き返してまた政権を奪還すると思います。それだけ、自民党のほうが、民主党よりもまだしも成熟した政党だって事ですわ。。。
▼ 2009.05/17 〜民主党新代表に鳩山君を選ぶあたりが、民主党のセンスなのかなぁ〜

昨日、民主党の新しい代表が鳩山由起夫氏に決定。岡田克也氏との一騎打ちを制しての返り咲き就任。ちなみに岡田氏もやはり代表経験者−2005年秋の小泉首相の下での『郵政解散』総選挙で大敗して引責辞任−だから、どちらが勝っても代表返り咲きだったわけですが。
ただ、どうなのかなぁ、私が前回5月12日の戯れ言で書いたように、「脱・小沢」を印象づける必要性から言えば、鳩山氏より岡田氏を選ぶべきだったんじゃないの、と私は思いますけどね。

政界での人脈の広さ・パイプの太さなどから言って、鳩山君が代表に不適任とは全然言うつもり無いけど、ただ、物事には何でも「時」ってのがあるでしょ。今は、「小沢代表時に違法献金事件で受けた民主党のイメージの立て直し」なんだから、その意味からすれば、『原理主義者』と揶揄されるほどにガチガチに堅い清廉潔白な岡田克也君を党の顔にすべきだったんじゃないか。
古い話だけど、かつて自民党は、田中角栄首相が金権・金脈問題で退陣した後、後任首相に−角栄サンとは真逆の−「カネに潔癖な」三木武夫氏を選出しました。三木君の派閥は小派閥だったけど、他の派閥も支援した為、三木君が選ばれた。少なくとも、当時の自民党には、そういう世論の風を読む能力が、あった。今の民主党には、まだそういう嗅覚が、乏しいのかな。
尤も、今回の代表選出がOKだったかNGだったかは、今後、鳩山君がどう党運営をしていくのか、それによって次期衆院選で政権交代できるのか、の、結果によって、評価されるべき事ですけどね。

まぁしかし何れにしても、今回の騒ぎもそうだけど、何か問題が起きると「党の顔をすげ替える事でしかピンチをしのげない」ところが、民主党の弱点ですわね。
自民党のようにしっかりした地盤を持った政党でない為に、常に「風」頼み。常に「無党派層の動向」頼みであるがゆえに、イメージ戦略でしか、選挙を戦う術が無い。さすがにもうそろそろ、こういう体質から脱却しないと駄目でしょ。
つまり、風頼みのイメージ戦略や政局を意識した揺さぶりでなく、きちんとした政策を提示する事。要は政局より政策。これに尽きる。

現在から将来にかけての日本には、課題は文字通り山積してるわけ。

例えば。「100年に一度」と言われる大不況を克服する手立ては、どうするのか。当面は、財政と金融を総動員してとにかく世の中にカネが流れる方向に持って行かねばならない、という、総論では与野党とも大差ないだろうけれど、違いがあるのは、財政・金融を総動員する、その具体的な方法論ですわね。
(でも、今の大不況は、「総論賛成、各論反対」の為にぐだぐだと策を決めれずにおれるほど、生やさしいものでは無い。民間にとっては死活問題。スピードが勝負。)

例えば。今の大不況を数年内に克服できたとして、その後の「日本経済のあるべき姿・目指すべき姿」は、どう描くのか。
「IT立国」の地位を更に確固たるものにするべきだ。とか、日本には観光資源が実に豊富にあるのだからこれからは「観光立国」も目指すべきだ。とか、これからはバイオ技術を駆使して「農業力」の向上を計るべきだ。とか、果ては、軍事産業の育成ももはやタブー視すべきではない。とか。
エコノミストをはじめ、人によって意見は様々あるけど、結局、国としてはどういう方面に、人とカネという限られたリソースを割くつもりなのか。

例えば。少子化と同時に超高齢化社会。それに伴って年金制度や税制はどう変えるつもりなのか。(まさか今のままで立ちゆくとはさすがに誰も思ってないでしょ。)

例えば。2007年から人口減少社会に突入したので、それは普通に考えれば国力低下を意味するわけ。それに関して、「一人一人が幸せを享受できる社会なら、国家全体としての国力低下なんて問題ではない」という考えに立つのか。いや、「一人一人の幸せも大事だが、それを追求するには、国家としての国力はやはり一定水準、絶対に必要。領土問題にしろその他の外交問題にしろ、国力の低い国(や自治組織)が悲哀を味わってるのは、国際問題を見れば明らかだろう」という考えに立つのか。

例えば。戦後日本の外交基本政策は、日米関係を基軸にしてやってきたけど、これからはどうするのか。「アメリカとは距離を置き、大国になりつつある中国と強力なパートナーシップを結ぶ方向に、転換する。中国が共産党支配の国である事など、経済面のメリットを考えればものの数では無い」という考えに立つのか。いや、「やはりアメリカとの関係が基軸であり、その中でアジアとのつながりも深めていく。そのアジアもまずは民主主義という理念を共有するインドやタイ、フィリピン、マレーシア等だ」という考えに立つのか。

例えば。安全保障上の長きにわたる懸案事項である「集団的自衛権」についてはどうするのか。そもそも認めないのか、認めるのか。仮に集団的自衛権の行使まで認めるとするなら、それも憲法の「政府解釈の変更」でいくのかどうか。政府解釈ではさすがにもう無理があるというなら、憲法改正をするのか。

などなど、こういった大きなデザインは、政治が描く以外に無いです。ここの描き方に失敗すれば、たとえ今の大不況を取り敢えず脱したとしても、すぐにまた経済は不況に陥るでしょう。いやそれどころか、経済・財政・金融が全て悪化の悪循環に陥り、世界第2位の経済大国から、短期間に貧乏国へ転落する可能性だって、決して無いとは言えない。
何故なら、歴史を紐解けば、民族とか国家とかの栄枯盛衰は、実は短期間に、その大きな方向性は決まってしまっているから。つまり−考えてみれば当り前なんだけど−最初の方向性で、その後の殆どが決まる。

民主党に、自民党と共に二大政党の一翼を担う自負心があるなら、「21世紀の日本はどういう国であるべき」なのか。また「世界はどうあるべき」なのか。そういう基本構想・大きなデザインを、きちんと示してほしい。それこそが、政治の果たすべき使命でしょう。
党利党略からくる政局や権力闘争に明け暮れてるだけで、基本政策を提示できないんじゃ、自民党だの民主党だの関係無く、どうしようもない。

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