自自連立だとぉ?(その1)


 さて、今回から新たに始まりました(つっても内容的には「雑談Room」をただ引き継いだだけなんですが(苦笑))このコーナー、ジャンルを特には絞らず、政治・経済・世間の風潮、その他何でも思いつくまま感じるまま、書きなぐっていく予定であります。(問題はどのくらいの頻度で更新されるかだな...(爆笑))「スポーツColumn」あたりと違って、こっちのコーナーは辛口が多くなると思います(私ゃ本来そっちのが得意だったりする。)し、他コーナーのような、「です・ます調」では基本的に書かないつもりです。その方が、読む方にとって、より本音っぽく聞こえると思えるからです。まあ、そんな訳ですが、今後ともお付き合いのほど、宜しくお願い申し上げます。
 で、第一回目の今回は、今まさに、年明け早々の内閣改造を睨んで、政策調整中(利権の綱引きとも言う)の、自民・自由両党の、連立に向けた動きについて、取り上げてみたいと思います。(ここで、「『自自連立』じゃなくて『ジジィ連立』だろ」、ってツッコミは、大半の人が思う事でしょうから、敢えてここでは取り上げません。(爆笑))今回は、そのうちの自民党について、まずぶった斬ります。自民党の政治屋連中よ、心して読め。(自由党については、次回。)以下、本文。

 まず、前提として言っておきたいんだけど、私ゃ、自民・自由両党が連立すること自体は、全然問題ないと思ってる。いや、むしろ、以前みたく、「自民・社民・さきがけ」3党の連立よっか、よっぽどまだ分かり易い図式だと思うぞ。元々自民党の中で右寄りだった連中が集まってるのが自由党なんだから、自・社・さの連立みたいないびつな構図よっか、分かり易い。その点では、ポマードマン橋本内閣の時より、政策にしろ何にしろ、与党対野党の論点が分かり易くなってますわな。(政治は、論点がハッキリして、分かり易いほうが良いのだ。)それはええ。それはええが、そんな事以前に、今国民が、自民党に政権に留まって欲しいと思ってるかどうか、のほうがよっぽど重要な問題だろ?この夏の参院選の結果からハッキリしてるように、国民は、一時的か永久かの違いはあれ、自民党に、「おめぇら、一旦政権の座から降りろ」、って言った訳でしょ。何故、あの時点で一旦与党の座を明け渡さなかったの?歴史的な大敗北を喫したにも拘わらず、総理総裁の首のすげ替えだけで、国民から突きつけられた三行半を無視しような んて、ちょっと考えが甘いんじゃないかえ?

 まあ、衆議院では今一応過半数握ってるから、道義的にはともかく法的には政権の座に居座っても構わない訳だが、それをいい事に、次の衆院選までに、国民が(今夏の参院選の時のような)怒りを忘れてくれるのを期待しつつ、自自連立なんてゆう小手先の頭数合わせで何とか乗り切ろう、あわよくば来年の衆院選で盛り返そう、なんて思ってんだろうけど、甘いな。今国民が怒ってるのは、「不況だから」というのもあるけど、むしろ、それ(不況)に至るまでのプロセスを怒ってるんだよ。今の不況は、バブル崩壊の後遺症をず〜〜〜っと引きずってるからだけど、じゃあ、何故、バブルは崩壊したのか?その前提として、バブルを煽り立てたのはどこのどいつ?って考えた時に、それは当時の銀行・証券を筆頭にした金融機関であり、不動産業であり、ゼネコンである訳でしょ。あの頃甘い汁を吸いまくったこういう連中に、ケジメをつけさせる事もない(注*1)まま、気付いてみれば、救済の名目で銀行に公的資金をバンバン投入するわ、相も変わらず「景気対策と言えばこれっきゃない!」てな百億年前の感覚で、公共事業をゼネコンに バンバン発注するわで、「こいつらの耳に掃除機ぶち込んで脳味噌吸い出して中身見てみたいな」と思わざるを得ない。

 バブル景気→バブル崩壊→平成の大不況とつながるこの図式の中で、真っ先に糾弾されねばならん超A級戦犯・銀行を、何ら処断する事なく(1998/12/28追加:今日の朝日新聞の記事では、長銀、日債銀、拓銀などの破綻銀行の旧経営陣の刑事責任を追及する為に、警察・検察当局が年明けから捜査態勢を強化するそうです。まあ、確かに、検察には頑張ってほしいが、責任を追及されるべきは、既に破綻した銀行だけじゃないからねぇ。膨大な公的資金を投入されて辛うじて生き残ってる銀行の全ては、旧経営陣の(刑事・民事及び道義的)責任が問われるべきだと思うけど。)、「まず救済ありき」で、不良債権処理の為に税金投入して、立ち直らせようなんて、どうして一般国民が納得できるの?今、銀行が抱える超巨額の不良債権が発生した責任はどこにあるの?他ならぬ銀行自身の責任でしょ?その証拠に、バブルに踊らされずに地道に経営努力してきた銀行は、今でも健全経営してるじゃないの。国は、「預金者の保護」をすれば良いのであって、「銀行の保護」なぞ、する必要はない。バブルに狂った馬鹿銀行は潰れればいいじ ゃないの。預金さえ保護されれば、どこの銀行が潰れようが、国民は関係ないよ。改めて言うが、政府がやるべきことは、善良な預金者の財産を保護するのに必要なシステムと法の整備であって、バブル期には「お金借りてよ♪」つって金を貸しまくり、不況になったら掌返して鬼のように資金回収しまくる(いわゆる「貸し渋り」だな)、恥知らずな銀行を救済することでは、断じてない!本来の意味の銀行は、まさに今のような不況期にこそ、資金調達に苦しむ中小企業を、下支えするべきだろうが。やってることが逆なんだよ、日本の銀行はよ。

 で、その恥知らずな馬鹿銀行どもを、色んな利権があるもんだから斬ってしまう訳にいかず、大量の公的資金をぶち込んででも救済したいと思ってるのが、自民党なんだよな。要するに、自民党が、石にかじりついてでも政権を手放したくないのは、大蔵省や銀行といった、「金を握ってる連中」との縁が切れてしまうと、政治屋として何も甘い汁が吸えなくなるから、なんだよね。公共事業の事業主体であるゼネコンに対するパイプを切りたくないのも同じ。5年前、非自民連立政権(細川内閣)の時に一旦政権を手放して、その事を痛感したはずだから、もう二度と野党に転落したくないんだろね。今、銀行やらゼネコンやらに貸しを作っておけば、「将来、またみんなできっとうまい汁が吸えるよネ」、ってのが自民党の本音ですわな。だからこそ、赤字国債バンバン発行するほど財政状況が極めて悪いにも拘わらず、預金保護だ景気対策だの名の下に、公的資金を大量にぶち込んでる。これらにつぎ込まれた資金は、全部税金なんだよ。しかも、将来にツケ回し。まあ、ハッキリ言ってあと何十年も生きてるはずのない自民党のひひジジイ連中は、将来のツケなんぞ、 どうでも知ったこっちゃないかも知れんが、我々一般国民が、これから何世代にも渡って、このツケを払っていくんだよ。馬鹿たれどもにつぎ込んだ金のツケをさ。納得できるか?

 「減税も同時にやってるから、ある程度納得せざるを得ない」と言う人、いると思うが、甘いな。自民党政権が続く限り、行政改革なんて夢の夢である以上、つまり「金の無駄喰い体質の行政」のままである以上、いずれは減税分を取り戻しておつりのくるぐらいの大増税があるのは、目に見えてるよ。それも、遠くない将来にね。私の予想では、2005年前後が、大増税の時期かな。その時期までに、日本の景気が回復してようとしてまいと、必ず増税は行われる。断言してもいい。そうならない(させない)為の、現状での唯一と言っていい手段は、そう、まずは自民党に政権の座から降りて頂く事。そして、「小さい政府」を基本方針に掲げる、民主党を中心とした勢力に、政権を奪取してもらう事。まずはそこから入るしかないでしょ。(民主党自体の政策運営とかは、まだ全然未知数なんだけどね。実績ないんだから当然だが。それでも、このまま日本が腐り続けていくのを座して見てるよりは、遙かにマシ。)民主党でも駄目だったら、また新たな勢力作ればいいんだしね。
 どう?分かったかい、自民党の人達よ。これぐらい、国民の怒りの根は深いんだから、衆院選の日程を遅らせて、国民の怒りの冷めるのを待つなんてのは、無駄でっせ。来年の春や夏ぐらいじゃ(夏が確か衆院選の期限だったはずだが)、怒りは解けてないよ、間違いなく。いくら熱しやすく冷めやすい日本人でもな。まあ、参院選後の小渕内閣の政策運営なんかも、一応見てきたけど、何もかも悪い意味で予想通り。従来の悪い手法から何ら脱してないのはハッキリしたから、もう私としては、見切りつけたからね。衆院選で、再度国民から「No!」を突きつけられ(注*2)て、その現実を実感してくれたまえ。グッバイ、自民!
(注*1) まあ、不動産業については、桃源社とか末野興産とかが一応裁かれてる訳だし、ゼネコンも中堅どころは倒産したりで、自業自得的なケジメは勝手につけてくれた所もある訳だがね。(笑)でも、最大の諸悪の根元・銀行が裁かれなきゃ、片手落ちですわな。

(注*2) ただ、私が唯一恐いのは、今回の「過去最大規模の減税」とやらに、国民の目がくらんで、「従来型の自民政権も悪くないんじゃない?」なんて思う輩が、少なからず出てきてしまう事なんだよね。あのね、ハッキリもう一度言っておくけど、今回の減税なんてのは、将来に対するビジョンとかがあってのものじゃなくて、「国の借金を将来にツケ回して一時しのぎする」為だけのものだからね。小渕政権の人気取り以外の何ものでもないんだから、そこをお忘れなく。